はじめに:中学受験は“思考力の土台づくり”
ここ数年の中学受験は、いわゆる「暗記勝負」の世界から大きく変化しています。
私立中学はもちろん、公立中高一貫校の適性検査、さらにその先の大学受験(共通テスト・総合型選抜)まで、
すべての入試で共通して問われるのは “論理的思考力” になりつつある
という明確な流れがあります。
- 正確に読み取る読解力
- 情報を整理する力
- 因果関係を見抜く力
- 自分の言葉で説明する力
これらの力は、単に「中学に受かるため」ではなく、
一生使い続ける“思考の土台”になる能力です。
そして実は、この基礎力は家庭でも鍛えることができます。
この記事では、
- 中学受験(私立・公立中高一貫校)の出題傾向
- 大学受験まで見据えると、なぜ「論理的思考力」が重要なのか
- 家庭で“親子で取り組める”トレーニング方法
- その実践に最適な教材として『論理的思考問題』『論理的思考問題2』
をまとめてご紹介します。
第1章|わが家が「思考力」に気づいたきっかけは、1冊の問題集だった
最初に気づかせてくれたのが、1冊の問題集だった
中学受験で「知識だけを増やしても足りないかもしれない」と、
最初に気づかせてくれたのは、1冊の問題集でした。
それが、
というシリーズでした。
この問題集は、
算数・国語・理科・社会の4教科それぞれに、
- 単なる暗記では太刀打ちできない
- 条件整理や読み取り、発想の転換が必要
- 「なぜそうなるのか?」を考えさせられる
といった思考力重視の良問が並んでいます。
難関校を中心に、「知識だけでは解けない」問題が増えている
麻布中、灘中、慶應義塾中等部、渋谷教育学園渋谷中(渋渋)などの難関校では、
まさに『中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集』に通じるような、
- 条件整理
- 資料読解
- 記述・説明
を重視した問題が年々増えています。
こうした学校の入試問題を眺めていると、
今の私立中学入試はまさに
“処理力と論理”の時代
と言っていいと感じます。
その特徴を、教科ごとに簡単に整理してみます。
● 算数=読解 × 論理 × 処理
最近の中学入試では、知識と思考力を組み合わせて解く問題が増えてきています。
算数の場合、出題される解法パターンを学習し、練習するのが対策の定番でしたが、思考力を問う問題では、学んだ解法パターンをいくつも組み合わせて解いたり、与えられたたくさんの情報を取捨選択し、整理して考えることが求められます。
入試本番でこのような問題が出されたとき、大事なのは「しっかりと問題文を読むこと」「落ち着いて考え、解答できること」です。
そのためには、たくさん色々なタイプの問題を解いて、思考力問題に慣れることが重要です。
『中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集 算数』では、現在の中学受験で求められる思考力を鍛えることが出来ます。
● 国語=要点把握力と論理的記述力
『中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集・国語』では、国語で問われる思考力を「内容の理解・適用力」「情報の抽出・分析力」「要旨・主題の把握力」「内容整理・表現力」「仮説の把握力」「文章構造の理解力」の6つに分類し、該当する問題にそれぞれのマークが付いています。
これらの力はどれも、中学入試を突破するために必要なだけでなく、その後の学習にもつながる大切な力です。
● 理科=読解力と思考力
理科の場合、実験計画を立てたり、初めてみるような実験結果や資料から考察する問題、実際の生活の中でどのように理科の知識が役立っているかを問うような問題が増えています。
入試本番でこのような問題が出されたとき、大事なのは「与えられた資料をしっかり読み解くこと」「落ち着いて考え、解答できること」です。
「中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集 理科」では、理科で必要な情報処理能力と思考力を鍛える良問が揃っています。
● 社会=情報処理能力と思考力
社会の場合も見たことのない資料が提示されて、その資料を読み解いたり、考察したりする問題などが増えています。
「中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集 社会」も良問が揃っています。
● オンラインスクールでも活用していた
当時、私は自分の子どもたちのためにオンラインスクールを主催しており、
そこでの授業でもこの問題集を扱っていました。
大阪大学や千葉大学出身の先生たちと相談しながら、
「中学受験で終わる勉強ではなく、将来にわたって活きる“思考力”を鍛える授業にして欲しい」
という方針でカリキュラムを組んでいました。
オンラインスクールでは反転学習型のスタイルをとり、
- 宿題で『中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集』を解いてくる
- 授業では「どのように考えたのか」を生徒同士でディスカッションする(先生はファシリテーター)
という流れで進めていました。
この問題集は、麻布中、灘中、慶應義塾中等部、渋谷教育学園渋谷中などで
実際に出題された良問ばかりが収録されていて大人でも思考が好きなタイプは楽しめる問題集です。
ただ小学生の子どもたちには正直かなりハードな内容です。
うちの息子も、1問に1時間以上かけて取り組むこともありましたが、
その間、私がところどころでヒントを出しながら、
- どこで条件が抜けているか
- どう整理すると見通しがよくなるか
といった思考の手順をナビゲートしていった時間は、今振り返るととても良い思い出です。
こうした経験を通して、わが家では早い段階から
「中学受験=知識勝負」ではなく
「中学受験=思考力のトレーニングの場」
として捉えるようになりました。
当時のわが家は、そもそも中学受験をするつもりはまったくありませんでした。
娘は 英語とピアノとスイミング、
息子は サッカーとスイミング。
どちらも「好きな習い事だけは思いきりやらせよう」というスタンスで、
塾にも通っていませんでしたし、親としても完全に“非・受験モード”だったと思います。
ところが、小5のある日、娘がふいにこう言いました。
中学受験に挑戦したいんだけど…
正直、「え、本当に? しかも今から? 間に合うのか?」というのが率直な気持ちでしたが、
そこから慌てて、私立中学だけでなく、公立中高一貫校の情報や入試問題を一気に調べ始めることになりました。
その過程で出会ったのが、先に紹介した
『中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集』 でした。
第2章|中学受験で身につけた「思考力」は、大学受験でも武器になる
娘が中学受験に挑戦したいと言い出したことをきっかけに、
わが家は公立中高一貫校の適性検査や私立中学の入試問題を調べ始めました。
その中で強く感じたのが、
中学受験で問われている“思考力”は、実はこの先10年にわたってずっと必要な力なのだ
ということです。
ここでは、中学受験(私立・公立一貫校)で必要な思考力が、どのように 高校・大学受験 へとつながるのかを整理していきます。
公立中高一貫校の適性検査は、まさに「思考力テスト」そのもの
公立中高一貫校の適性検査は、
私立中学とは別の意味でかなりの難度があり、
内容はほぼすべてが 思考力・表現力・情報整理力 を問う問題です。
● 適性検査Ⅰ:資料+文章を読み、筋道立てて説明する力
- 文章・グラフ・表を複数読み取り
- 答えを自分の言葉で記述
- 「理由」を論理的に説明
これは 国語+社会の思考問題の中間のようなテスト です。
● 適性検査Ⅱ:算数・理科・社会の融合問題
- 条件整理
- 資料分析
- 数理的考察
など、完全に “教科横断の思考力” を試しています。
● 適性検査Ⅲ(実施校のみ):難関私立中レベルの思考力問題や小論文型まで、学校ごとに色が出る試験
適性検査Ⅲは、都立中高一貫校の一部などで実施されており
- 難関私立中学の算数のような、高度な思考力を問う問題を出すタイプ
- 複数条件の整理
- 場合分け
- 図示化
- 数理的な推論
など、灘中や麻布中の算数に近いレベルの「思考パズル」に取り組ませる学校もあります。
- 資料読み取りや課題発見・提案をさせる“小論文型”のタイプ
- グラフや文章資料を読み取り
- 課題を見つけ
- 改善案や自分の考えをまとめて書かせる
という、大学入試の総合型選抜に近い形式をとる学校もあります。
どちらのタイプであっても共通しているのは、
「知識」ではなく、「論理的に考え、筋道立てて説明する力」をダイレクトに見ている
という点です。
中学受験で鍛えた力は、高校での「探究学習」でも生きる
現在の学校教育では、高校に入ると
「総合的な探究の時間」 が本格的に始まります。
ここで必要になるのは、
- 課題設定
- 情報収集
- 分析
- 仮説検証
- プレゼンテーション
といった、まさに “思考力のフルセット”。
中学受験、とりわけ公立中高一貫校の適性検査対策で培った
- 情報整理
- 原因と結果の把握
- 自分の言葉で説明する力
は、この「探究」と抜群の相性を発揮します。
大学入学共通テストは「資料読解と論理判断」が中心へ
2021年からスタートした大学入学共通テストでは、
思考力がこれまで以上に重視されるようになりました。
● 国語
- 文章+図表+資料を読み比べる
- 構造を把握する
- 選択肢の“誤りの根拠”を論理的に見抜く
中学受験国語・適性検査の読解力がそのまま役立つ分野です。
● 数学
- ストーリー型の長文問題
- 条件整理力
- グラフ読み取り
これはほぼ 私立中学の算数の延長線上 のような構造になっています。
● 英語
- 情報の取捨選択
- 論理展開の把握
- 意見と根拠の読み分け
読み取る力=思考力が不可欠です。
● 理科・社会
- 統計資料
- 実験データ
- 時系列の比較
- 因果関係の判断
中学受験の理社の「資料問題」と形式が非常に似ています。
大学の総合型選抜(旧AO)は“説明力と探究力”そのもの
総合型選抜は、
「自分の考えを論理的に説明できるか?」
が合否を大きく左右する入試です。
- 小論文
- 志望理由書
- プレゼンテーション
- 面接
- グループディスカッション
- 探究活動のまとめ
すべてに共通するのは、
「結論 → 根拠 → 具体例 → 再主張」という論理構造。
つまり、中学受験の思考型対策は
大学受験の総合型選抜の“土台づくり”になっている
と言っても過言ではありません。
結論:中学受験で思考力を鍛えることは「10年先の投資」になる
ここまでをまとめると、
- 中学受験:思考力のスタート地点
- 探究学習:思考力を使って課題に取り組む時期
- 大学入試(共通テスト・総合型選抜):思考力を“成果”として発揮する場
すべてが一本の線でつながっています。
だからこそ、中学受験のタイミングで
“知識を詰め込むだけの学習”ではなく、
“思考の型を育てる学習”をしておくことは、
子どもの10年先の成長に直結する投資
になるのです。
そして第3章では、こうした思考力が
「家庭でどう育つのか?」
「どんな具体的なスキルが伸びるのか?」
を整理していきます。
第3章|家庭で育つ「思考力」の正体とは?―中学受験とその先につながる5つの力
第1章・第2章で見てきたように、
中学受験で問われる力は、探究学習や大学入試にもずっとつながる「一生ものの思考力」です。
では、その“思考力”とは具体的にどんな力なのでしょうか?
ここでは、家庭学習だけでも着実に伸ばせる 5つのコアスキル に整理して紹介します。
情報を「整理する力」
中学受験の思考力問題では、大量の情報が一度に出てきます。
- 長い文章
- 会話形式の設定
- 図・表・グラフ
- 条件の箇条書き
- 追加の説明文
これらを頭の中だけで処理するのはほぼ不可能で、
多くの子が 「混乱して固まってしまう」 ポイントでもあります。
思考力問題に取り組むことで、
- 重要な情報とそうでない情報を分ける
- 似た情報をグループ化する
- 因果関係を見つける
といった “情報整理の型” が自然と身につきます。
これはそのまま、
- 公立中高一貫校の適性Ⅰ(資料読解)
- 大学共通テスト国語の複数資料読解
- 探究学習のリサーチ
にも直結します。
図にして考える「可視化の力」
難関私立中の算数や適性検査Ⅱでは、
図示化できないと“解ける問題も解けない”ことが多くあります。
家庭で思考力問題に触れると、自然と
- 表にする
- 図に描く
- 線で繋ぐ
- 軸を分ける
といった“見える化の習慣”が身につきます。
これは将来、
- 数学の関数
- 物理のベクトル
- 地理の地図読み取り
- データ分析
などにも応用でき、
実は 理系・文系を超えて一生使う力 です。
仮説を立てる力
思考力問題では、いきなり答えにたどり着くのではなく、
- 「まずこう考えるとどうなる?」
- 「この条件だけ使うと矛盾しない?」
- 「別の見方だとどうなる?」
という 仮説思考 が欠かせません。
この“答えに向かう前の思考プロセス”を鍛える経験を、
小学生の段階で積めるのは非常に貴重です。
仮説思考はそのまま、
- 理科の実験考察
- 社会問題の分析
- 論述問題
- 探究活動
- 大学の小論文
- 社会に出てからの問題解決
にまで広がる、極めて応用範囲の広い力だからです。
「言語化する力」―自分の考えを文章にまとめる基礎
私立・公立を問わず、“説明する力”は年々重要度が増しています。
思考力問題は必ずしも記述式ではありませんが、
家庭で取り組む際には
- 「どう考えたの?」
- 「なんでそう思ったの?」
- 「この結論に至った理由は?」
といった追い質問をすることで、
思考と言語化をセットで鍛えることができる教材です。
これがのちに、
- 適性検査Ⅰの記述
- 国語の記述
- 大学の総合型選抜(志望理由・小論文)
- 社会に出てからの説明資料づくり
にまで生かされます。
「自力で粘る力」―最後は情意面の成長にもつながる
思考力問題の多くは、すぐには解けません。
むしろ「時間をかけて考えること」が前提の設計です。
あなたのお子さんが1問に1時間かけたという経験は、
まさにこの“粘りを育てる”象徴的なエピソードです。
- 分からなくて当たり前
- 考える過程そのものが大事
- 少しずつヒントを積み上げて突破する
この経験は、学力だけでなく 自己効力感・学習持久力 に直結します。
これは受験だけでなく、将来にわたって子どもを支える大きな財産です。
中学受験の「思考力」を家庭で育てるメリットまとめ
- 私立中・公立一貫校の両方で役立つ
- 高校の探究学習で強みになる
- 大学共通テストの資料読解で有利
- 総合型選抜の志望理由書・小論文の土台になる
- 大人になるまで使う“一生もののスキル”が育つ
中学受験はゴールではなく、
思考力を育てる絶好のタイミングなのです。
第4章|先日、本屋さんで出会った2冊
受験のためというより、「自分の頭で考える練習」として
ここまで、中学受験や公立中高一貫校受検、さらに大学受験までを見据えたときに、
「論理的に考える力」がどれだけ大事かを整理してきました。
とはいえ、家庭でいきなり難関中レベルの過去問に挑むのは現実的ではありませんし、
そもそも「受験のためだけの勉強」にしたくない、という思いもあると思います。
そんな中で、先日、本屋さんでふと目に留まったのが
『論理的思考問題』『論理的思考問題2』の2冊でした。
「受験対策」より先に、“考える時間”をくれる本
店頭でパラパラとページをめくってみると、
- 条件を整理する問題
- パターンを見つける問題
- 推理して答えを導く問題
- 図や表を見ながら考える問題
など、「考え方のプロセス」にじっくり向き合う問題が多く並んでいました。
中学受験の“思考系問題”にもつながる内容ではありますが、
第一印象としてはむしろ、
「これは受験のためというより、
子どもたちが“自分の頭で考える練習”をするのにちょうど良さそうだな」
という感覚でした。
- 正解を早く当てること
よりも - どう考えたかを振り返ること
に向いたつくりになっているので、
「結果よりプロセスを大事にしたい」家庭に合う本だと感じました。
親子で一緒に「考え方」を話せる
このシリーズの良いところは、
親子で同じ問題を楽しめるレベル感にあると思います。
難しすぎる本だと、どうしても
- 親が教える
- 子どもが教わる
という一方向の関係になりがちですが、
『論理的思考問題』は、大人でも「うーん…」と唸る問題がけっこうあります。
だからこそ、
パパならこう考えるかな
私はこう思った
この図にしたら分かりやすくない?
といった、“考え方そのもの”を話し合う時間が自然に生まれます。
これは、適性検査の記述問題や、
大学入試の小論文・面接で必要になる
「自分の考えを言葉にする力」
の、かなり手前の段階の練習にもなります。
「ちょっと頭を使う遊び」として始められる難易度
最初に紹介した『中学入試 知識だけでは解けない思考力問題集』は
難関中学の過去問から抜粋されており、小学生が軽くはじめられる問題集ではありません苦笑
- 1問あたりの分量が極端に多すぎない
- イラストやレイアウトも見やすい
- 「今日は1問だけやってみようか」と言いやすい
といった意味で、家庭学習のウォーミングアップにも向いています。
「さあ、受験勉強を始めるぞ」という雰囲気ではなく、
「寝る前に1問だけ“頭の体操”してみようか」
くらいの温度感で始められるのが、親としてはありがたいところです。
中学受験や適性検査にも“じわっと効いてくる”タイプの問題
あくまで「受験のためだけの本」ではないと感じていますが、
中身を見ていくと、
- 条件整理
- 図示化
- パターン認識
- 論理的な筋道立て
といった要素は、中学受験の思考問題や公立中高一貫校の適性検査とかなり重なっています。
なので結果的には、
- 思考系の中学入試
- 適性検査Ⅰ・Ⅱ
- 大学共通テストの資料問題
などに、じわっと効いてくるタイプの“思考力の土台づくり”になると思います。
ただ、それを前面に出してしまうより、
「こういう問題に日頃から触れていると、
将来、ああいう入試問題にも抵抗感が少なくて済むだろうな」
くらいの捉え方がちょうど良いのかな、という感覚です。
「受験をする・しない」に関わらず、家にあってもいい2冊
中学受験をするかどうかは家庭によって違いますし、
途中で方針が変わることもあると思います。
でも、
- 情報を整理する
- 図にして考える
- 仮説を立てて検証する
- 自分の考えを言葉にする
といった力は、受験の有無に関係なく、この先ずっと必要になる力です。
そういう意味で、
先日本屋さんで手に取った『論理的思考問題』『論理的思考問題2』は、
「中学受験をする・しないにかかわらず、
子どもと一緒に“考える練習”を始めたいときに使える本だな」
というのが、率直な印象でした。
受験対策のテキストというより、
親子でちょっと真剣に頭を使うための“思考トレーニングブック”として、
本棚に置いておくと出番が多い2冊だと思います。
第5章|中学受験は通過点。思考力は“この先ずっと”子どもを支える力になる
ここまで、中学受験(私立・公立中高一貫校)の実態や、
それらが大学受験につながっていく流れを見てきました。
でも実は、そこで終わりではありません。
中学受験で身につける「考える力」は、
高校・大学・就職活動、そして社会に出てからも
ずっと使い続けることになる、生きるための基礎体力です。
ここでは、この記事の最後として、
「結局、何が子どもの未来につながるのか?」
を改めて整理しておきたいと思います。
中学受験は“ゴール”ではなく、一生使う思考力のスタートライン
今の中学受験(私立・公立中高一貫校)は、
単なる知識勝負ではありません。
- 私立中学の思考力重視の算数
- 公立中高一貫校の適性検査
- 記述・資料読み取り・条件整理の増加
こうした流れは、中学受験を超えてそのまま続きます。
- 「探究学習」
課題設定 → 調査 → 考察 → 発表 - 大学共通テストの資料読解・論理判断問題
- 総合型選抜(旧AO)の小論文・ディスカッション・面接
- 就職活動での自己分析・志望動機の構造化・面接での説明力
- 社会人になってからの問題解決・資料作成・会議での対話
これらすべてが、「情報を整理し、自分の頭で考え、筋道立てて説明する力」を必要とします。
つまり中学受験は、
“思考力の基礎づくり”を始める、もっとも早いスタート地点
と言えるのです。
知識より先に「考えるクセ」をつけることが大事
我が家も、娘・息子と一緒に思考力系の問題に取り組む中で痛感したのは、
知識を増やす前に、「どう考えるか」の型を持っている子は強い
ということでした。
例えば、
- 情報が多くても混乱しにくい
- 図にする習慣がある
- 推理しながら仮説を立てられる
- 自分の考えを言葉で説明できる
- すぐに諦めず粘って考え続けられる
こうした力は、
受験勉強でも、探究でも、社会に出てからの仕事でも役に立つ
“汎用性の高い力”だと感じています。
だからこそ、
『論理的思考問題』のような教材で“考える土台”を早いうちから作っておくことは、
子どもの未来にとって大きな意味があります。
親が与えられるのは「正解」ではなく“考える環境”
中学受験となると、
親もどうしても点数・偏差値・合否に意識が向きがちです。
でも、子どもに寄り添う時間の中で気づいたのは、
- どこでつまずいたのか
- なぜその考え方を選んだのか
- 他の見方がないか
- どんな順番で考えるとスムーズか
など、「考え方そのもの」を一緒に振り返ることが、
子どもの成長に深くつながるということでした。
これは、受験だけでなく、
生きる上で必要な「問題解決力」を育てる時間でもあります。
「受験をする・しない」よりも大切なのは、“どんな力を育てたいか”
中学受験をするかどうか、
私立を目指すか、公立中高一貫校を目指すか。
そうした選択も大事ですが、
それ以上に大切なのは、
「この子が将来、自分の力で問題を解決できる大人になるために、
今、どんな力を育てておきたいか?」
という視点です。
高校 → 大学受験 → 就職 → 社会人生活
どのステージにも、
思考力・説明力・判断力 は必ず必要になります。
だからこそ、中学受験期というタイミングは、
“その力の土台を作る絶好の時期”だと言えるのではないでしょういか。
おわりに 親子で一緒に「考える時間」を積み重ねることの価値
わが家は、もともと受験家庭ではありませんでした。
- 娘の「中学受験に挑戦したい」という言葉
- 公立中高一貫校という選択肢との出会い
- 思考力問題集に親子で取り組んだ時間
これらは、合否とは別のところで、
確実に子どもの成長を支えた経験でした。
この記事が、中学受験や公立中高一貫校受検を検討されている保護者の方にとって、
- 「受験=点数勝負」だけじゃない見方
- 家庭でできる“思考力の育て方”
- 親子で一緒に考える時間の大切さ
を考えるきっかけになれば、とても嬉しく思います。
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