「うちの学校、指定校推薦の枠ってほとんどないらしいよ」
中高一貫校に通う娘が、ある日こんなことを言いました。中学受験を乗り越え、6年間じっくり学べる環境を手に入れたはずなのに、大学受験を意識し始めると「推薦で行ける大学が限られるかもしれない」という不安が頭をよぎります。実際、娘の学校は歴史が比較的浅く、伝統校と比べると指定校推薦の枠は多くありません。先輩たちの進路を見ても、一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜の公募制を組み合わせて合格を勝ち取っているケースがほとんどです。
一方で、大学入試の風景はいま、大きく変わりつつあります。文部科学省が公表した令和7年度(2025年度)の入学者選抜実施状況によると、大学入学者全体の53.6%が総合型選抜または学校推薦型選抜で合格しています。私立大学に限れば、その割合は61.6%にまで達しました。もはや一般選抜だけが「普通の入試」とは言えない時代なのです。
この記事では、中高一貫校の保護者と生徒に向けて、指定校推薦を含む学校推薦型選抜の仕組みと評定平均の上げ方を軸に、総合型選抜まで視野に入れた「後悔しない受験戦略」を解説します。結論を先に言えば、どの入試方式を選ぶにしても、「中学時代から評定を意識して学校の勉強に取り組むこと」がすべての土台になります。
- 中高一貫校に通うお子さんの大学受験を見据え、推薦入試の仕組みや評定の重要性を早めに知っておきたい保護者の方
- 指定校推薦や学校推薦型選抜・総合型選抜に関心があるが、自分の学校に推薦枠がどれくらいあるのか不安な中学生・高校生
- 定期テストの成績が伸び悩んでいて、今からでも評定平均を上げる方法を知りたい中高一貫校生
- 中学受験を控えた小学生の保護者で、入学後の大学受験ルートまで見通して学校選びをしたい方
- 第1章 大学入試の今を知る――年内入試が過半数を超えた
- 第2章 中高一貫校と指定校推薦の「理想と現実」
- 第3章 評定平均の基本――計算方法と大学別の目安
- 第4章 中学から始める!評定を上げる7つの実践法
- 第5章 中高一貫校の中学過程から活用できる塾・個別指導
- 通塾型で中高一貫校生におすすめの塾
- オンラインで受講できる中高一貫校生におすすめの個別指導・家庭教師
第1章 大学入試の今を知る――年内入試が過半数を超えた
一般選抜はもう「多数派」ではない
保護者世代にとって大学入試と言えば、筆記試験で合否を決める一般入試のイメージが強いのではないでしょうか。ところが、状況は大きく変わっています。文部科学省が2025年11月に公表した令和7年度の入学者選抜実施状況では、大学入学者全体に占める割合は、一般選抜が46.4%、総合型選抜が19.5%、学校推薦型選抜が34.1%となりました。総合型選抜と学校推薦型選抜を合わせると53.6%で、年内に合否が決まるいわゆる「年内入試」が過半数を超えたことになります。

設置者別に見るとその差はさらに鮮明です。国立大学では一般選抜が依然として79.6%を占めていますが、公立大学では67.1%、私立大学では38.4%にとどまります。私立大学では総合型選抜22.8%と学校推薦型選抜38.8%を合わせた61.6%が年内入試で入学しており、一般選抜のほうが少数派という逆転現象が起きています。
この流れは今後さらに加速する見込みです。早稲田大学は、創立150周年を迎える2032年までに推薦系入試の合格者割合を6割に引き上げる方針を発表しています。国公立大学でも後期試験の枠を縮小し、学校推薦型選抜や総合型選抜に振り替える動きが年々広がっています。
3つの選抜方式と指定校推薦の位置づけ
大学入試は大きく3つの方式に分かれます。ここで重要なのは、「指定校推薦」は独立した方式ではなく、「学校推薦型選抜」の中の一種だという点です。混乱しやすい部分なので、関係を整理しておきます。

この記事で「指定校推薦」と書いた場合は「学校推薦型選抜の指定校制」、「公募推薦」と書いた場合は「学校推薦型選抜の公募制」を指します。3つの方式すべてに共通するのが「評定平均」の重要性です。指定校推薦では校内選考の最重要基準、公募推薦では出願条件と選考材料、総合型選抜でも出願要件や調査書の一部として使われます。
第2章 中高一貫校と指定校推薦の「理想と現実」
指定校推薦の枠はどうやって決まるのか
指定校推薦の枠は、大学がそれぞれの高校に対して個別に割り当てます。基準になるのは「その高校から何人が入試に合格したか」「実際に何人が入学したか」「入学後の学業成績はどうか」といった過去の実績です。長年にわたって多くの卒業生を送り出し、大学でも好成績を残してきた高校ほど枠が多くなる傾向があります。
そのため、創立から数十年以上の伝統校は指定校推薦枠が充実している一方、歴史の浅い新設校や卒業生の実績がまだ蓄積されていない学校では、枠が限られるケースが少なくありません。中高一貫校指導歴30年のベテラン教師は「難関大学で指定校推薦が劇的に増える動きは、現場レベルではあまり感じていない」と述べています。むしろ早稲田佐賀や早稲田大阪(旧・早稲田摂陵)のように、附属校・協定校を拡大して内部進学枠を増やす流れのほうが目立つとのことです。
娘の学校のリアルな状況
娘が通う中高一貫校は、まだ歴史が浅い学校です。指定校推薦の枠は大手の伝統校と比べると明らかに少なく、早慶やMARCHクラスの枠はごくわずかか、年によっては存在しないこともあります。先輩たちの進学実績を見ると、一般選抜で合格を勝ち取った人がもっとも多く、次いで総合型選抜や公募推薦を活用した人が続きます。
この状況を悲観する必要はありません。指定校推薦は専願制で合格後に辞退できないため、「本当に行きたい大学・学部」以外の枠を使うとミスマッチが起きるリスクがあります。指定校推薦の枠が少ないからこそ、早い段階から総合型選抜や公募推薦を含めた多様な入試ルートを研究し、自分に最も合った戦略を立てられるとも言えます。
指定校推薦が「ある」学校でも競争は激しい
たとえ指定校推薦の枠が豊富な学校であっても、人気大学の枠を手にするのは簡単ではありません。前述のベテラン教師によれば、早慶クラスの指定校推薦は「評定がほぼ5.0の生徒が志望する」ため、評定だけでは差がつかず、生徒会役員や部活の部長経験、各種受賞歴など学校生活の充実度が校内選考の最終的な決め手になるそうです。MARCHクラスでは、一般選抜で合格が見込めるトップ層はあまり出願せず、結果的に「コツコツ真面目に全科目の成績を高めてきた生徒」が推薦枠を獲得するケースが多いとのことです。
一般的な指定校推薦のスケジュールは次のとおりです。6〜7月に大学から高校へ指定校枠の通知が届き、8月下旬〜9月上旬に校内で枠が発表されます。希望者は約1週間で応募し、9月中旬〜下旬に校内選考が行われます。校内選考を通過すれば10月に出願、11月に大学での面接等を経て合格内定となります。高3の夏にはすべてが動き出すわけですから、評定を上げる努力は高1、いえ中学から始めなければ間に合わないのです。
第3章 評定平均の基本――計算方法と大学別の目安
評定平均とは
評定平均とは、高校1年生から高校3年生の1学期(前期制の学校は前期)までに履修した全科目の評定(5段階評価)を合計し、履修科目数で割った値です。小数点以下第2位を四捨五入するため、「4.3」「3.7」のように小数点以下1桁の数値で表されます。
たとえば高1で15科目、高2で15科目、高3の1学期で10科目を履修し、各評定の合計がそれぞれ65、68、42だった場合、評定平均は(65+68+42)÷(15+15+10)=175÷40=4.375→四捨五入して4.4となります。
ここで見落としてはならないのが、評定平均には高1の成績から含まれるという事実です。「高3になってから頑張ればいい」と思っていると、高1・高2の低い成績が足を引っ張り、取り返しがつかなくなります。
大学ランク別の評定平均の目安
大学によって指定校推薦の出願に必要な評定平均の基準は異なります。おおまかな目安として、早慶クラスでは4.2以上(実際の校内選考では4.5〜5.0が争うことも珍しくない)、MARCH・関関同立クラスでは4.0以上、日東駒専・産近甲龍クラスでは3.5〜4.0が出願基準とされています。
ただし注意が必要なのは、これは「大学が設定する最低出願基準」であるという点です。校内選考で勝ち抜くにはこれよりさらに高い数値が求められることが一般的です。また、同じ大学・同じ学部であっても、高校によって基準が異なる場合があります。ある進学校では評定4.0以上、別の高校では4.3以上というケースも報告されています。
中高一貫校ならではの「評定の特徴」
中高一貫校は公立高校と比べて授業進度が速く、内容も高度です。体系数学やNEW TREASURE、プログレス21などの検定外教科書を使っている学校が多く、定期テストの難易度も高くなりがちです。その結果、「偏差値の高い中高一貫校ほど、同じ学力でも評定が低くなりやすい」という構造的な特徴があります。
しかし、この点で過度に悲観する必要はありません。大学側も高校のレベルをある程度把握した上で推薦枠を設定しています。大切なのは自分の学校のなかで相対的に高い評定を取ることであり、他校との比較に振り回されないことです。
第4章 中学から始める!評定を上げる7つの実践法
なぜ中学からの取り組みが重要なのか
「評定平均の計算に中学の成績は含まれないのだから、中学時代は関係ないのでは?」と思うかもしれません。計算上はそのとおりです。しかし中高一貫校の場合、中学での学習習慣と基礎学力がそのまま高校の成績に直結します。高校受験がないぶん、中学時代にモチベーションを失って成績最下位層に沈む「深海魚」状態に陥ると、高校に上がってから急激に浮上するのは極めて難しくなります。
中高一貫校専門の個別指導塾WAYSも「中高一貫校生なら、中学校から学校の授業を大事にしましょう。高校から急に成績は伸びません」と明言しています。中学での定期テスト対策は、高校の評定を高めるための「助走期間」だと捉えてください。
実践法①:定期テストは2週間前からの逆算計画で臨む
評定を上げるもっとも直接的な方法は、定期テストで高得点を取ることです。中高一貫校の定期テストは範囲が広く難易度が高いため、一夜漬けでは太刀打ちできません。テスト2週間前からの逆算計画がカギになります。
テスト範囲が発表された時点で、科目ごとに教科書の該当ページ、ワーク・問題集のページ数、ノートの復習箇所をリストアップし、残り日数で割って1日あたりの分量を決めます。週末にはもう一度苦手箇所を復習する時間を確保しておくと、記憶の定着率が大きく向上します。
実践法②:提出物は「期限厳守」と「丁寧さ」で差がつく
2022年度から高校でも本格導入された「観点別評価」では、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で成績が評価されます。定期テストの点数は主に「知識・技能」と「思考・判断・表現」に反映されますが、「主体的に学習に取り組む態度」は提出物やレポートの質、授業中の取り組み方で判断される割合が大きくなっています。
テストでいくら高得点を取っても、提出物を出さなかったり雑に仕上げたりすれば、この観点の評価が下がり、最終的な評定を落とす原因になります。ワークやプリントは必ず期限内に提出し、間違えた問題にはやり直しの跡を残すなど、学習の過程が見える丁寧な仕上げを心がけましょう。
実践法③:授業中の姿勢を「見える形」で示す
「主体的に学習に取り組む態度」の評価には、授業態度も深く関わります。先生の話を聞いている姿勢、ノートを取っている様子、質問や発言への積極性が見られています。
特に中高一貫校では授業進度が速いため、予習で疑問点を把握し、授業中に確認するサイクルが有効です。「予習でここが分からなかったのですが」と具体的に質問できる生徒は、先生から見て「主体的に学習に取り組んでいる」と高く評価されます。
実践法④:苦手科目を放置しない――全科目の平均が評定の正体
指定校推薦では全科目の評定平均が基準となるため、得意科目だけ高くても、苦手科目が足を引っ張れば基準に届きません。たとえば私立文系志望であっても、数学や理科の評定が低ければ全体の評定平均は下がります。
中高一貫校の生徒にありがちなのが、中学の段階で数学(体系数学)につまずき、その苦手意識が高校までずっと続くパターンです。中2〜中3あたりで苦手の芽が出てきたら、そのタイミングで個別指導塾やオンライン家庭教師を活用して穴を埋めることが肝心です。高校数学は中学の基礎の上に積み上がるため、「中学のうちに手を打つ」ことが結果的に最大の評定対策になります。
実践法⑤:副教科・実技教科を侮らない
美術、音楽、保健体育、技術・家庭科、情報といった副教科・実技教科の評定も、当然ながら評定平均に含まれます。主要教科と比べて対策をおろそかにしがちな生徒が多いため、ここを丁寧に取り組むだけで評定平均が0.1〜0.2上がることがあります。
実技教科は「上手か下手か」よりも「真剣に取り組む姿勢」が評価されやすい傾向があります。保健体育のペーパーテストは範囲が狭く短時間の対策で高得点が狙えますし、音楽や美術ではレポートや作品の完成度を高めることで評定を上げやすい教科です。
実践法⑥:小テスト・単元テストでコツコツ得点する
中高一貫校では定期テスト以外にも、英単語の小テストや単元テスト、実力テストが頻繁に行われます。これらが成績にどの程度反映されるかは学校や教科担当によって異なりますが、「平常点」として加点されるケースは少なくありません。
小テストは範囲が狭いので、毎日10〜15分の復習を習慣にするだけで高得点が取れます。この「小さな積み重ね」が、じわじわと評定を押し上げてくれます。
実践法⑦:学期末に「振り返りノート」をつくる
各学期の成績が返ってきたら、科目ごとに「何がうまくいったか」「何が足りなかったか」を振り返りノートにまとめましょう。テストの点数だけでなく、提出物の出し忘れはなかったか、授業での発言回数はどうだったかなど、評定に影響する要素を多角的に振り返ります。
この習慣は、将来の総合型選抜で求められる「自己分析力」のトレーニングにもなります。自分の学びを客観的に振り返り、次の目標を立てて行動する姿勢は、大学が求める「主体的に学ぶ力」そのものです。
第5章 中高一貫校の中学過程から活用できる塾・個別指導
なぜ「中学のうちから」塾を検討すべきなのか
第4章で「中学時代の学習習慣が高校の評定を左右する」と述べました。とはいえ、中高一貫校の授業は進度が速く、使用教科書も独自仕様です。数学なら体系数学、英語ならNEW TREASUREやプログレス21といった検定外教科書が主流で、公立中学に合わせた市販の参考書や一般的な集団塾のカリキュラムではカバーしきれない部分が多くあります。
文部科学省「子供の学習費調査」(令和3年度)によると、私立中学生の通塾率は53.9%。公立中学生の70.4%と比べると低い数字ですが、これは「高校受験がないため通塾の緊急性が薄い」という事情が大きく、決して「塾が不要」という意味ではありません。むしろ、高校受験という外圧がないからこそ、苦手科目の穴が放置されやすく、気づいたときには手遅れになるリスクが中高一貫校生のほうが高いとも言えます。
中学の段階で「ちょっとつまずいてきたな」と感じた科目に早めに手を打つことが、高校の評定を守る最大の予防策です。そしてその手段として、中高一貫校の教科書・カリキュラムに対応した塾や個別指導を知っておくことが重要になります。
集団塾が合いにくい構造的な理由
大手の集団塾は、基本的に公立中学・高校の教科書と進度に合わせてカリキュラムを設計しています。たとえば体系数学では中1の段階で中2〜中3内容の一部を先取りし、「代数」と「幾何」を並行して学ぶ独自の構成になっています。NEW TREASUREは一般的な検定教科書と比べて語彙量が約1.5〜2倍あり、文法の導入順序も異なります。
このような学校独自の進度・内容に集団塾のカリキュラムが一致することはほぼなく、「塾で習った範囲が学校のテスト範囲と違う」という事態が起きがちです。中高一貫校生が塾を選ぶ際は、自分の学校の教科書とテスト範囲にピンポイントで対応できる個別指導型のサービスを選ぶことが鉄則です。
どのタイミングで塾を検討すべきか
「成績が下がってから塾に駆け込む」のが一般的なイメージかもしれませんが、中高一貫校の場合はそれでは遅いケースがあります。体系数学では中1後半〜中2前半にかけて「正負の数・文字式・一次方程式」から一気に「連立方程式・一次関数・図形の証明」へと進みます。英語もNEW TREASUREでは中2の段階で高校初級レベルの文法に入る学校が珍しくありません。この時期につまずくと、その後のすべての単元に影響が波及します。
目安としては、次のようなサインが出たら塾の検討を始めてよいタイミングです。定期テストで平均点を下回る科目が2回連続で出た場合、授業中に「何を言っているか分からない」と感じる時間が増えてきた場合、宿題やワークを自力で解ける割合が半分を切ってきた場合。こうしたサインを「一時的なもの」と見過ごすと、中3以降に大きな穴となって返ってきます。
逆に、成績が安定している生徒であっても、得意科目をさらに伸ばすために塾を活用するパターンもあります。数学が得意な中2生が高校範囲の先取りを始めたり、英語が好きな生徒が英検準2級・2級の対策をオンライン家庭教師で進めたりするケースです。こうした「攻め」の活用は、将来の総合型選抜で「自分の強み」としてアピールできる実績づくりにもつながります。
塾選びの5つのチェックポイント
塾・個別指導を選ぶ際には、以下の5点を確認しましょう。
第一に、自分の学校の教科書・カリキュラムに対応しているかどうか。これが最重要です。体系数学やNEW TREASUREに対応していない塾を選んでも、定期テストの点数には直結しません。
第二に、対面かオンラインか、または両方か。通学時間や部活との兼ね合いを考えて、無理なく続けられる形式を選びましょう。対面のほうが集中しやすい生徒もいれば、自宅で落ち着いて受講できるオンラインのほうが合う生徒もいます。
第三に、費用と頻度のバランス。月額の目安は1万円〜5万円と幅がありますが、週1〜2回・1教科に絞ると費用対効果が高まります。文部科学省の調査では私立中学生の年間塾費用の平均は約17.5万円(月額約1.5万円)ですが、個別指導の場合はこれより高くなる傾向があります。家庭の予算と照らし合わせ、長く続けられるプランを選ぶことが大切です。
第四に、講師の質と相性。個別指導は講師との相性が成果に直結します。多くのサービスが無料体験を用意しているので、必ず体験授業を受けてから判断しましょう。子ども自身が「この先生なら分かりやすい」「質問しやすい」と感じるかどうかが、継続のカギです。
第五に、塾に「任せきり」にしないこと。第8章で詳しく触れますが、塾はあくまで学習を補助するツールであり、本人の主体的な取り組みがなければ効果は限定的です。保護者は塾に「丸投げ」するのではなく、定期テストの点数の推移や本人の感想を定期的に確認し、目的に合っているかを見直す姿勢を持ちましょう。
我が家の場合――娘の体験から
娘は中2の後半に数学(体系数学の「幾何」分野)でつまずき始めました。図形の証明問題で何をどう書けばいいのか分からず、定期テストの点数が平均を下回る状態が2回続きました。最初は私が教えようとしましたが、体系数学の内容は私の中学時代とは構成がまったく異なり、かえって混乱させてしまいました。
そこでオンライン家庭教師を週1回・1教科(数学のみ)で利用し始めました。講師が体系数学の内容を熟知していたため、娘のつまずきポイントを的確に把握してくれ、3か月後の定期テストでは平均点を超えるところまで回復しました。現在は数学の調子が安定したのでオンライン家庭教師は卒業し、自学自習に戻っています。
この経験から感じたのは、「塾はずっと通い続けるもの」ではなく、「必要なときに必要な期間だけ使うもの」でもいいということです。苦手科目の穴を埋めるための短期集中利用、得意科目を伸ばすための期間限定の先取り学習、英検対策のための数か月間の受講――目的に応じて柔軟に使い分ける発想が、中高一貫校生の塾活用のコツだと思います。
通塾型で中高一貫校生におすすめの塾
1. 中高一貫校専門 個別指導塾WAYS(ウェイズ)
個別指導塾WAYSは、中高一貫校に通う生徒の指導に特化した専門塾です。「家で勉強できない」「成績が伸び悩んでいる」といった、中高一貫校特有の中だるみ層の成績アップに圧倒的な強みを持っています。ニュートレジャーや体系数学といった難解な独自教材の対策を日常的に行っており、各学校の定期テストの傾向にも精通しています。中学生のうちから定期テストの点数を着実に底上げし、正しい学習習慣を身につけさせることで、将来的なMARCHや国公立大学への現役合格へと導いてくれます。
筆者が実際に教室を見学した際、「体系数学」や「ニュートレジャー(NEW TREASURE)」の各Stageの教材が常備されており、まさにニュートレジャーの指導が行われていました。

個別指導塾WAYS(ウェイズ)の上記情報は事前にホームページなどで情報収集していた情報です。ただ実際に授業の様子を見学させて頂いた印象としては「成績を上げたいと思って努力しているけど、どのように頑張れば良いのかわからない」ってタイプのお子さんに合っている塾ではないかなと感じました。詳しくは下記の記事で紹介しています。
うちの娘もニュートレジャー(NEW TREASURE)の指導をして頂きましたが「わかりやすかった」と言っていました。
実績面でも、攻玉社中2年生が35点→81点にアップ、立教女学院中1年生が47点→74点にアップなど、ニュートレジャー採用校での成績向上事例が多数。大学受験でも東京大学・名古屋大学など旧帝大をはじめ幅広い合格実績があり、中高一貫校で苦戦していた生徒が正しい学習法を身に付けて難関大学に合格しているのがWAYSの大きな特徴です。
個別指導塾WAYSは、東京都内(飯田橋・新宿・渋谷・池袋・町田など)や首都圏エリア(神奈川・埼玉・千葉)にとどまらず、愛知(名古屋)や関西エリア(大阪・京都・兵庫)など、中高一貫校が多く集まる全国の大都市圏に広く30以上の教室を展開しています。中高一貫校生に特化した専門塾としてこれほどの規模を誇る塾は珍しく、主要なターミナル駅周辺に教室を構えているため、ご自宅の近くはもちろん、お子様の通学ルート上でも無理なく通える教室が見つかるはずです。
ニュートレジャー(NEW TREASURE)採用校でのWAYSの生徒の成績アップ事例(公式サイトより)
攻玉社中学校2年生のWAYS生、1年生の時は英語で良い成績を維持していましたが、2年生になり英語の先生が変わったことで平均点を下回るようになりました。
1学期中間テストでは35点という結果で、独学では定期テスト対策が難しいと考え、WAYSに入塾。
WAYSでは、学校の授業に遅れないよう予習を徹底し、和訳・英訳を繰り返し行い、できなかった文は下線を引いて復習しました。
文法問題集では、間違えた問題の解き直しを行い、弱点分野の反復演習により、文法の定着を図りました。
その結果、1学期期末テストでは62点と27点アップ、2学期中間テストでは81点を獲得するなど、大幅な成績アップを実現。
正しい勉強法を身につけられたことで自信がついただけでなく、勉強へのモチベーションを高め、自ら学習を進められるようになっています。
立教女学院中学校1年生の生徒は、後期中間テストの英語で47点と苦戦していました。
英語が苦手科目になってしまうことを避けるために、個別指導塾WAYSに入塾し、わずか数ヶ月で成績を大きく伸ばすことに成功しました。
具体的には、定期テストの分析に基づき、教科書本文とREADの対策に重点を置き、KEY-POINTでの文法学習や、本文中の文法が使われている文の解説、苦手な和訳・英訳を繰り返し演習。
さらに、間違えた問題の解き直しや、問題集・ワークブックの弱点分野の反復演習により、文法の定着と解答スピードの向上を図りました。
その結果、後期期末テストでは74点を獲得し、37点アップを実現し、平均点を上回る成績を収めました。
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中高一貫生専門 個別指導塾WAYS合格実績
2024年掲載実績
東京大学、名古屋大学など旧帝大をはじめ国公立大学、難関私立大学など幅広い合格実績があります。

個別指導塾WAYSの合格実績の特徴としては中高一貫校で苦戦していた生徒が正しい学習方法と学習習慣を身に付けて難関大学に合格している点かなと思います。

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2023年掲載実績

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塾選びでは必ず親子で教室を訪問してお子さんに「体験授業」を受けさせることをお薦めします。また、できれば保護者の方も同行して教室長の方のお話などもお聞きすると安心です。
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から「無料体験指導(120分)」がオススメです。
トータルで大体2~3分で完了するのでスケジュールを確認して予約してしまいましょう。
教室によって空き時間が少ないところもありますので、早めに申し込みしておくことをおススメします。

申し込むとすぐに教室の方からお電話を頂けると思います。事前に確認しておきたいことなどあれば、その時に相談することも可能です。
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東大オンラインは、厳しい選考を突破した現役の東京大学の学生や大学院生から、ハイレベルな完全マンツーマン指導を受けられるオンラインサービスです。自身も難関中学受験や中高一貫校での激しい競争を勝ち抜いてきた東大生講師だからこそ、中高一貫校ならではの悩みや効率的な勉強法を熟知しています。MARCH以上の難関大学に合格するための逆算思考やモチベーション管理まで、年齢の近い優秀な先輩として親身にサポートしてくれます。
おすすめポイント①:講師は全員「現役の東大生・大学院生」
東大オンライン最大の強みは、講師が全員、現役東京大学の学生・大学院生であること。
「分かりやすい解説」だけでなく、受験を勝ち抜いた学習法まで含めて伴走してくれます。
おすすめポイント②:月額29,800円(税別)でマンツーマン(月4回)
料金体系はシンプルで、
- 1コマ80分 × 月4コマ
- 月額29,800円(税別)
「個別指導=高い」というイメージがある中で、時間(80分)×回数(月4回)が明確なのは安心材料です。
おすすめポイント③:24時間質問OK「manabo(マナボ)」が使える
授業外でつまずきやすいのが「質問できない時間」。
東大オンラインは、24時間いつでも質問できる『manabo』を利用でき、分からないを放置しません。
おすすめポイント④:映像授業(約2000時間)+メタバース自習室で“自走力”が伸びる
マンツーマン指導だけでなく、
- 約2000時間の映像授業(理解の補強・復習に強い)
- メタバース自習室(勉強する場所・習慣を作りやすい)
が揃っているので、授業のない日も学習を進めやすい設計です。
おすすめポイント⑤:塾長の「マンツーマン・コンサル」で学習設計までできる
さらに、元代ゼミ講師の塾長によるマンツーマン・コンサルを受けられるのも特徴。
「受験までの戦略」「勉強の優先順位」「伸びない原因の特定」など、学習の全体設計まで相談できます。
おすすめポイント⑥:初月は“お試し”で半額(入会金0円も)
はじめやすさも魅力です。
- 入会金0円
- 初回1ヶ月はお試し期間:4コマ半額
「合わなかったらどうしよう…」という不安を減らしてスタートできます。
こんな人におすすめ
- 部活や習い事で忙しく、通塾の時間がもったいない
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大学受験を見据えた予備校の中学生・高校生コース
鉄緑会、河合塾のMEPLO(メプロ)、駿台の中高一貫コースなど、難関大学受験を見据えた指導を中学生・高校生の段階から提供する予備校もあります。これらは主に学力上位層を対象としていますが、「ハイレベルな環境に身を置くことで刺激を受けたい」というお子さんには非常に有効です。同じ中高一貫校に通う仲間や、他校の優秀な生徒と切磋琢磨できる環境が、中だるみからの脱出につながるケースも少なくありません。
中だるみの時期にいきなり通塾型の予備校に通わせるのはハードルが高いと感じる保護者の方には、現役合格実績No.1の大学受験予備校である東進ハイスクール・東進衛星予備校も選択肢の一つになります。
東進の最大の特徴は、全国から選りすぐられた予備校界最強ともいわれる実力講師陣による授業です。表面的な知識や小手先のテクニックではなく、「なぜ、そうなるのか」「どう考えればよいのか」にとことんこだわる授業は、本物の思考力を養うことを重視しています。映像授業のため自分のペースで受講でき、わからない箇所は何度でも繰り返し視聴できる点も、中だるみで学習の遅れが生じているお子さんにとって大きなメリットです。
さらに東進は、約200億件にのぼるビッグデータとAIを融合させた日本初の学習システムを導入しています。AIによる学力診断で一人ひとりの学力と志望校に応じた学習課題と優先度を明確に特定し、それを克服するために最適な演習セットを提案してくれます。100万人いれば100万通りの完全個別カリキュラムが組まれるため、「どこから手をつければいいかわからない」という中だるみ状態のお子さんでも、今やるべきことが明確になります。
学習面のサポートだけでなく、担任指導が充実している点も中だるみ対策として注目したいポイントです。大学受験のエキスパートである担任と、東進OB・OGである担任助手が、定期的な面談に加えて毎日のコーチングタイムで生徒を個別にサポートします。その日の目標を達成できたら一緒に喜んでくれる存在がいることで、「次も頑張ろう」という気持ちが生まれやすくなります。対策4でお伝えした「成功体験の積み重ね」を日々の学習の中で自然に実現できる仕組みといえるでしょう。
また、対策2でお伝えした「外部模試の活用」という観点でも、東進が実施する「全国統一高校生テスト」や「全国統一中学生テスト」は無料で受験でき、全国レベルでの自分の立ち位置を確認する絶好の機会になります。中だるみで学習意欲が低下しているお子さんにとって、「全国で見たら自分はどの位置にいるのか」を客観的に知ることは、学習への姿勢を見直す大きなきっかけになり得ます。
東進は東大をはじめとする難関大のみならず、あらゆる大学を目指す受験生をサポートしています。「うちの子は難関大志望ではないから関係ない」と感じる必要はありません。東進では無料の体験授業や学力診断テストを随時実施していますので、まずは現在の学力を客観的に把握するところから始めてみるのもよいでしょう。
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第6章 指定校推薦だけじゃない――中高一貫校生の受験ルート戦略
枠が少ない学校こそ「全方位型」の戦略を
娘の学校のように指定校推薦の枠が限られている場合、指定校推薦だけに賭けるのはリスクが高すぎます。しかし、だからといって評定を気にしなくていいわけではありません。公募推薦でも総合型選抜でも、そして一般選抜の出願時に提出する調査書でも評定は参照されるからです。
高い評定はどの入試方式にも使える「万能の武器」です。まずは評定を確保しておき、高2〜高3で自分に合った入試方式を選択する。この「全方位型」の構えが、指定校推薦枠の少ない学校で勝つための王道戦略です。
公募推薦を積極的に活用する
国公立大学を中心に、公募推薦の枠が拡大しています。かつての後期試験の代替として設けられた枠も多く、評定と志望理由がしっかりした生徒にとっては有力な選択肢です。
中高一貫校指導歴30年の教師によれば、勤務校では地方国立大学志望者にはできる限り公募推薦から出願するよう指導しているとのことです。以前は後期試験で合格していた枠が公募推薦や総合型選抜に振り分けられた結果、年内に合格を確保できるチャンスが増えているからです。国公立大学の公募推薦では共通テストや小論文が課されることも多く、学力が前提となる点は一般選抜と変わりません。その上で、評定の高さと志望理由の説得力が合否を分けます。
総合型選抜――中高一貫校の6年間を最大限に活かす
総合型選抜は高校の推薦が不要で、出願要件さえ満たせば誰でもチャレンジできます。基礎学力(評定、科目試験、共通テスト、資格試験など)、志望理由(志望理由書、面接など)、自己アピール(課外活動、探究活動、ボランティア、部活実績、受賞歴など)が総合的に評価される方式です。
ここで中高一貫校の6年間が大きな強みになります。高校受験がないため、中学時代から興味あるテーマを探究し、課外活動やボランティア、英検・数検などの資格取得に時間を使うことができます。早稲田塾も「中高一貫生は総合型・学校推薦型選抜に強い」と明確に述べており、早期のキャリア設計や自己主導型の学習が入試で高く評価されるとしています。
娘の学校でも、演劇部の経験を通じて「表現力」や「チームで作品を作り上げる協働性」を磨いた先輩が総合型選抜で合格したり、探究学習で取り組んだ地域課題の調査をもとに志望理由書を作成して公募推薦を勝ち取ったりした事例があります。指定校推薦の枠が少ないからこそ、自分で動いて掴み取る入試への備えが大きな意味を持つのです。
一般選抜でも「評定が高い人」は有利
一般選抜はテストの点数で合否が決まりますが、近年は調査書の記載内容を参考にする大学も増えています。それ以上に大きいのが、万が一のときの「保険」としての価値です。総合型選抜や公募推薦を「先に打てる手」として活用し、不合格だった場合は一般選抜で再挑戦する。この併願戦略を組めるのは、評定が高い人だけです。
「一般選抜で勝負するから評定は関係ない」という考え方は、選択肢を自ら狭めてしまうことを意味します。どのルートに進むか分からないからこそ、すべてのルートに対応できるよう、中学から評定を高めておくことが最善の準備です。
第7章 学年別ロードマップ――中1から高3まで「いつ・何をすべきか」
中学1年生〜中学2年生:学習習慣の土台を築く
中学受験直後は「燃え尽き症候群」に陥りやすい時期です。高校受験がないという安心感から学習習慣が崩れ、気づけば成績が低迷する「深海魚」状態になる生徒も少なくありません。
この時期の最優先課題は、毎日の学習習慣を維持することです。1日30分でもいいので、授業の復習やワークへの取り組みを継続しましょう。中高一貫校の数学は体系数学などの検定外教科書で、公立中学の約1.5倍のペースで進みます。ここで遅れると、高校に上がってから取り返すのに膨大な時間がかかります。
部活動や学校行事にも積極的に参加してください。これらの経験は、将来の総合型選抜で「自分はどんな人間か」を伝えるための材料になります。何に取り組んだかだけでなく、そこから何を学び、どう成長したかを日頃から言語化する練習をしておくと、高校に入ってからの志望理由書作成がスムーズになります。
中学3年生〜高校1年生:評定への意識を「ON」にする
この時期は多くの中高一貫校で高校課程の内容に入り、数学では二次関数や三角比、英語では仮定法や関係副詞の発展形など、大学受験の基礎にあたる重要単元が続きます。
高1の成績から評定平均の計算対象になるため、高1の最初の定期テストから全力を出す意識が欠かせません。仮に高1の評定平均が3.5、高2で4.5、高3の1学期で4.5だったとすると、全体の評定平均はおよそ4.1程度にしかなりません。もし高1から4.3を取っていれば、全体で4.4以上に到達できた可能性があります。高1の出遅れは、高2以降にどれだけ頑張ってもカバーしきれないことがあるのです。
英検や数検などの資格取得もこの時期から計画的に進めましょう。英検2級は多くの大学の推薦系入試で出願要件や加点対象になっており、中3〜高1の段階で取得しておくと、高2以降に受験勉強へ集中するための余裕が生まれます。
高校2年生:受験ルートの方向性を決め、活動を本格化する
高2は文理選択が確定し、大学受験の方向性が具体的になる時期です。このタイミングで、自分がどの入試方式をメインに据えるかを検討し始めましょう。
指定校推薦を視野に入れるなら、高2の終わりまでの評定平均が「校内選考を通過できる水準」かどうかを確認します。学校の進路指導の先生に、過去の指定校枠の状況や校内選考の実質的な評定ラインを聞いておくと、現実的な目標設定ができます。
総合型選抜を目指すなら、探究学習やボランティア、課外活動の実績づくりを本格化させましょう。東進ハイスクールの調査によると、難関大学に合格した部活生の70.7%が高2の段階で受験勉強を開始しています。部活を続けながらも、隙間時間で英単語の暗記や基礎演習を継続する「二足のわらじ」の姿勢が重要です。
高校3年生:出願準備と最終調整
高3の1学期が評定平均に反映される最後の機会です。この学期の成績で評定平均が確定するため、定期テストには全力で臨みましょう。
指定校推薦の校内選考は多くの学校で9月に実施されます。夏休みが明けたらすぐに応募するかどうかを決断しなければなりません。総合型選抜は9〜10月に出願、11〜12月に合否判明。公募推薦は11月に出願し、12月に結果が出るのが一般的なスケジュールです。一般選抜に備えつつ、推薦系の入試を「先に打てる手」として組み込む戦略が、精神的にも実利的にも理想的です。
第8章 保護者ができるサポート――「管理」ではなく「環境づくり」
情報収集は保護者の役割
大学入試の制度は年々変化しています。2026年度入試からは、総合型選抜や学校推薦型選抜でも条件付きで2月より前に個別学力試験を実施できるようルールが変更される見通しです。こうした制度の変更をすべて生徒本人が追いかけるのは現実的ではありません。
保護者が入試制度の最新動向をキャッチし、必要に応じて共有するという役割分担がスムーズです。学校の進路説明会には必ず出席し、大学のオープンキャンパス情報や入試要項の変更点をチェックする習慣をつけましょう。
「もっと勉強しなさい」ではなく、仕組みをつくる
「もっと勉強しなさい」「評定が下がったでしょ」――多くの場合、こうした声かけは逆効果です。思春期の中高生は、正論であっても親からの「指示」には反発しがちです。効果があるのは、本人が自然に学習に向かえる環境を整えることです。
たとえば、テスト2週間前になったら家族全員がスマホの使用時間を制限する「家族ルール」を設ける、食事の時間を30分早めてその前に1時間の学習時間を確保する、リビングに勉強スペースをつくるなど、家庭の生活リズムごと調整するアプローチが有効です。
成績が下がったときこそ、冷静に原因を一緒に分析する
中高一貫校は全体の学力レベルが高いため、努力しても思うように順位が上がらないことがあります。成績が下がったときに責めるのではなく、「何が原因だったか」「次にどうすれば改善できるか」を一緒に考える姿勢が大切です。
テストの答案を一緒に見返して、「そもそも理解が足りていない」「ケアレスミスが多い」「時間配分がうまくいかなかった」など、原因を分類してみてください。原因が具体的になれば対策も具体的になり、本人の「次はここを直そう」という前向きな気持ちにつながります。
まとめ:評定は「保険」であり「武器」である
大学入学者の過半数が年内入試で合格する時代を迎え、評定平均の重要性はかつてないほど高まっています。指定校推薦の校内選考では最重要基準として使われ、公募推薦や総合型選抜でも出願要件や選考材料に含まれます。一般選抜だけを目指す場合でも、評定が高ければ推薦系入試を「保険」として併用でき、精神的な余裕と実質的な合格チャンスの両方が手に入ります。
評定平均は高1から高3の1学期までの全科目の成績で決まるため、高3になってから慌てても大幅な改善は困難です。中高一貫校の生徒にとっては、中学時代から学習習慣を築き、苦手科目の穴を塞いでおくことが最大の「先行投資」になります。
娘の学校のように指定校推薦の枠が少ない環境であっても、悲観する理由はありません。総合型選抜や公募推薦を含めた多様な入試ルートを早くから研究し、中高6年間で「評定」と「自分だけの強み」の両方を磨いていけば、どんな入試方式にも対応できる力が身につきます。
保護者にできることは、入試制度の情報収集、学習に向かいやすい環境の整備、そして成績が振るわないときに一緒に原因を考える伴走者としての役割です。「管理する」のではなく「環境をつくる」。その姿勢が、お子さんの可能性を最大限に引き出します。
大学受験は長い道のりですが、コツコツ積み上げた評定は裏切りません。中学の今日から、一歩ずつ始めていきましょう。











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