英検の公式サイトでは英検準2級のレベルは高校中級程度とされています。
これまで5級・4級・3級と着実に英語の基礎力を身につけ、基本的な応用力として次の段階へつながる重要な級で、レベルは高校中級程度とされています。日常生活に必要な英語を理解し、使用できることが求められます。
英検公式サイトより
ただし英語教育の早期化が進んでいる現代では、高校生はもちろんのこと、小学生や中学生で挑戦する子も増えています。
この記事では、英検準2級の難易度や、小学生、中学生で準2級に挑戦するメリット、学習のコツなどを紹介していきます。今後、英検受験を検討しているお子様の保護者の方は、ぜひチェックしてください。
英検準2級は中学生には難しい?
先にも書きましたが、英検準2級の推奨目安は高校中級程度です。
最近では小学生のうちに準2級を取得を目指す英語塾などもあるため誤解しがちですが中学生にとっても簡単に取得可能な級ではありません。
英検準2級のレベル、英検3級との比較
内容の目安としては、英検3級は、日常の身近なトピックや海外の文化などを題材にした、筆記(50分)・リスニング(約25分)・面接(約5分)の試験構成です。
英検準2級ではそこに教育や科学などを題材とした長文の穴埋め問題が加わり、筆記(75分)・リスニング(約25分)・面接(約6分)の試験構成となっています。
英検準2級は大学入学共通テストや大学の入学試験と共通点が多く、大学の入試対策としてもメリットがあると言われます。
娘の英語学習状況
娘は小3くらいから近所の英語塾で学習を開始して、小4で英検5級、小5で英検4級に合格しました。
小6の1年間は中学受験の勉強に集中するために英語学習から離れて、中学に入学してから再び英語学習を開始しました。
中1の秋に英検3級に挑戦して合格しました(英検3級受検に関してはコチラ)
そして中2の秋に英検準2級に挑戦しましたが、惜しくも一次試験で不合格となってしまいましたが中3の夏休み前に英検準2級に再挑戦しました。
英検準2級合格は中高一貫校では普通?
娘の通う中高一貫校では中学生で英検準2級に合格することを推奨していて多くの同級生が英検準2級に合格しています。
英検2級や英検準1級に合格している同級生もいるようで娘も英検2級合格を目指しているようです。
娘が通う中高一貫校で娘の英語の成績は平均くらいなので英検準2級合格は中高一貫校生など準備をすれば普通なのだと思います。
(中学生3年生)
私は英検準2級に2回目の挑戦で中学3年生の7月に合格しました。もともと中学生で英検2級合格を目指していたので、残り8カ月で英検2級合格を目指します!
英検準2級の合格率
中学生にとっての英検準2級の難易度を知る上で英検準2級の合格率が参考になります。しかし、英検を運営する日本英語検定協会は、2015年までは合格率を公開していましたが2016年から非公開としています。そのため現在の正確な合格率を知ることはできません。
しかし、合格率が公表されていた2015年までのデータをもとに予測することは可能です。2015年までのデータによると、中学生も含めた全体の英検準2級の合格率は、一次試験で30%前後、二次試験は80%前後となっています。
この数字は、合格率が非公表となった後も大きく変化しないと予想できます。なぜなら、合格率が大幅に上下してしまうと、試験自体の難易度や資格の意義まで変わってきてしまうためです。
以下で、一次試験、二次試験それぞれの中学生の合格率を詳しく予測してみましょう。
英検準2級 中学生の1次試験合格率予測
2015年までのデータによると、準2級の全体の一次試験の合格率は毎年30%前後です。
中学生が準2級に挑戦する場合、初受験で準2級を受けるのではなく、3級に合格してから挑戦するというケースが多いと考えられます。既に「中学卒業程度」とされる3級の英語力を持っている生徒が準備をして受験すると仮定するならば、準2級の合格も十分に可能です。
また、中学生で英検準2級に挑戦する場合、塾や英会話教室で英検対策を行っている人も多いと考えられます。英検対策に特化したレッスンなどを受けることで、中学生であっても合格率を大きく上げることができるでしょう。
ただし、そうは言っても英検準2級は「高校中級程度」の試験です。中学校の英語の授業では扱わないような高度な単語・文法なども試験範囲となります。そのため、中学生の合格率は高校生以上の受験者に比べて低いと考えられます。
そのような理由で中学生の一次試験合格率は全体の30%より若干低い、25%前後ではないかと想定されます。
英検準2級 中学生の2次試験合格率予測
続いて、中学生の二次試験合格率について考察してみます。2015年までのデータによると、二次試験の合格率は例年約80%となっています。
中学生の二次試験の合格率は高校生以上と大きな差はなく80%前後ではないかと考えられます。
娘の家庭教師の先生からは「一次試験に合格すれば二次試験は心配ないと思う」と言われていたのと、一次試験に合格してからは毎週、家庭教師の先生とも練習していましたし、学校の先生にも練習してもらったので親子で少し油断していました。
しかし二次試験を終えて帰宅した娘は泣き出してしまいました…詳しくは下記の記事でご紹介しています。
中学生が英検準2級を目指すための勉強計画
では、中学生の娘が英検準2級に合格した具体的な勉強計画をご紹介します。
中学生が英検準2級を目指すための準備期間は?
中学生が英検準2級を目指すための準備期間は、目指す時点での英語力によります。
ちなみに娘は英検3級に合格してから2年弱です。
中高一貫校に入学してからは、英検の勉強と言うより学校の定期テスト対策で英語の勉強を続けてきました。
英検3級に合格した際も英検対策を開始したのは受験日の1ヵ月前くらいからで一発合格しました。
ちなみに英検準2級を初受験した時も受験日の1ヵ月前くらいからでした。
しかし結果は不合格…無理に再受験はさせずに学校の定期テスト対策で英語学習をおこなってきました。
2回目の英検準2級対策は約2ヵ月前から開始しました。
結果として1ヶ月程度の対策で受験した前回は不合格で、2ヶ月程度の対策で受験した今回は合格だったので中学生ではじめて受験する際は2ヶ月程度は対策すると合格できる確率が高くなるのではないかなと思います。
自分の立ち位置を確認
まずは、英検の公式サイトに掲載されている準2級の過去問をひとつ選んで、一次試験の問題を本番のように解いてみましょう。
筆記試験(リーディング・ライティング)は、まずは75分を測って挑戦し、全て解ききれなかった場合は時間オーバーして解いた部分がわかるように目印をつけるなどして全ての問題取り組みましょう。
もちろん解らない問題は飛ばしても問題ありません。
わかっている部分、わかっていない部分を明確にする目的もあるので適当に記号を選び全ての回答欄を埋めようなどしなくて大丈夫です。
自分の現時点での正確な実力を知るためにも、当てずっぽうで解くのも避けましょう。
そのままリスニングも解き、答え合わせをおこないます。
- 各設問ごと
- リーディング、ライティング、リスニングごと
- 一次試験全体
の3つでそれぞれ、大体何%正答できたかの割合を出していきます。
これで、大体の今のレベルを知ることができます。
英検準2級の一次試験合格基準スコアは1322点、各技能ごとの満点スコアは600点と設定されています。
英検の採点は統計的手法(Item Response Theory※)を用いてスコアを算出しているので受験者が正答数でスコアを算出することはできません。
ただし目安としてはそれぞれの技能でバランスよく7割の正答率を保つことが合格ラインになります。
つまり、英検準2級に合格するにはリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能のレベルをバランスよく身につける必要があります。
正答率を計算して、自分の中で得意な技能と苦手な技能を把握することが、英検準2級対策の勉強のベースになります。
具体的な勉強法
主な対策としては
- 単語など語彙力強化
- 文法力の強化
- 過去問演習
の3つです。この3つを中心に1ヵ月の勉強計画を立てました。
具体的な勉強方法は英検3級を取得した時と同じです。
英単語・熟語
英検準2級の英単語・熟語もKANA先生(英検1級、TOEIC990点のプロ英語講師)に紹介してもらった「文で覚える単熟語」で単語や熟語を覚えました。
英検5級、4級は「でる順パス単」を使用していましたが、「文で覚える単熟語」を薦めてもらって使用したところ英検3級以上は「でる順パス単」よりも「文で覚える単熟語」の方が効率的だなと感じています。
文で覚える単熟語シリーズの良い点
文章で英単語・熟語を覚えるのでリーディング力を強化できる
文章を読みながら英単語や熟語を覚えるので長文読解のトレーニングも同時におこなうことができます。時間がない中で効率的に英検対策をおこなう意味では「文で覚える単熟語」を使用して良かったです。
リスニング対策も
「文で覚える単熟語」の文章を使用してオーバーラッピング、シャドーイングを実施することでリスニング力の強化にもつながります。
文法力の強化
英検3級でも活用した「英検準2級 を ひとつひとつわかりやすく。」を使いました。
娘は中学2年生なので、高校中級程度のレベルである英検準2級の範囲を学校で全て習っている状況ではありません。なので「英検準2級 を ひとつひとつわかりやすく。」を使用して英検準2級で必要な文法を強化しました。
1周目は単語や熟語のページはパスして、文法のページ(の左側:文法のルールがわかりやすく解説されているページ)のみ理解できるまで読み込みました。
2周目では、単語や熟語などのページからスタートして各ページの右側(:左のページで解説されていることの)練習問題に取り組みました。
練習問題で、間違えたところは左のページの解説を読んで、何を間違えたのか理解していきました。
練習問題も英検の試験の形式に近い練習問題なので、文法を理解しながら英検の試験に慣れていくことが出来て、とても効率的でした。
試験直前は過去問演習
そして試験直前は「英検準2級 過去6回全問題集」で過去問を解きまくりました。
ちなみに試験の数日前からは英検の公式サイトにある直近の過去問を解きました。
英作文対策が大切
問題形式
1:与えられたTOPICに対して自分の意見を述べる。
2:自分の意見を支える理由を2つ述べる。
3:1、2について、50〜60字ぐらいを目安に書く。
英作文の配点の内訳
①内容(0-4点):課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由2つ)が含まれているかどうか
②構成(0-4点):英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか、接続詞の使い方
③語彙(0-4点):課題に相応しい語彙を正しく使えているか(スペルミスには要注意)
④文法(0-4点):文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
ライティングで抑えるべき2つのポイント
ライティングで合格点を取るには、以下の「2つのポイント」を活用したトレーニングが効果的です。
・正しい構成のテンプレートを使う
・減点されない英作文を書く
正しい構成
•自分の意見:I think that ~ . / I do not think that ~.
•理由が2つあることを示す:I have two reasons.
•〔理由1つ目〕First, ~. For Example,~
•〔理由2つ目〕Second, ~. For instance, ~
•まとめ/再主張:For these reasons, Therefore,
減点されない英作文を書く
合格点を取るには、なるべく減点されない英作文を書くことが大切です。減点をされないためのコツが下記4つです。
1.省略形を使わない
ライティングの試験では、英作文を書く際のルールに従って省略形は使いません。日頃の癖で、省略形で書いてしまう人は気をつけましょう。I’mやdon’tの省略形は、I amやdo notと書くようにしましょう。
2.同じ言い回しを避ける
英作文の中に同じ単語や言い回しばかり使われていると、文が幼稚に見えてしまいます。それを避けるためにも、なるべく同じ言い回しをするのは避けましょう。
ただし、同じ言い回しを避けようとして、うろ覚えの単語や表現方法を使うのは危険です。ミスで減点されては元も子もありません。試験時に自信を持って複数の言い回しが使えるように、普段から類義語や同義語を増やすことを意識して勉強しましょう。
3.文法のミスに注意する
文章中に文法ミスがある場合も減点対象です。特にミスが多いのは冠詞と時制です。
冠詞とはa,an,theのことです。日本語には冠詞がないので、多くの日本人は冠詞をつけ忘れたり、使い分けを間違えたりします。試験でミスをしないためにも、普段から「冠詞+名詞」が基本形であること、またどんな冠詞をつけたら良いかを意識してライティングをするようにしましょう。
時制も、ミスが頻発する文法事項の一つです。文章を書くときは、常に時制を一致させて書くことを心がけましょう。英検の英作文では、基本的に現在形を用います。
4.スペルミスに注意する
文章中にスペルミスがある場合も減点対象です。気をつけましょう。
英作文対策では添削指導を受けるのが効果的です。添削指導をしてくれる先生などがいる場合は是非、活用しましょう。
オンライン英会話ベストティーチャーがお薦め
身近に英作文の添削をしてくれる人がいない場合には『オンライン英会話ベストティーチャー』がお薦めです。
『オンライン英会話ベストティーチャー』には英検対策コースがあり、英検対策コースでは旺文社の問題集『英検®対策シリーズ』の問題をもとにしたレッスンが受けられます。英検に精通した講師からアドバイスをもらって、合格を目指しましょう!
無料体験レッスンも実施しているので、気になる方は試してみましょう!
コストを抑えたい人には
まとめ
今回は、中学生が英検準2級に合格するためにおこなった具体的な勉強や英検準2級のレベルなどを詳しくご紹介しました。
大学受験で英語を武器にしたい場合には、中学生のうちに最低でも英検準2級、出来れば英検2級に合格しているのが目安のスケジュールともいわれます。
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