この4月から中学3年生になった娘。
中高一貫校に入学して最初の定期テストである中間テストで「数学」「理科」が100点満点のテストで20点から30点くらいになってしまって愕然としました。
中1の間は、週に1回の学校で開催してくれていた勉強会(補習)と自宅学習で頑張っていましたが「数学」「理科」「社会」が平均点に届くことはなく1年生が終了しました。
2年生からは中高一貫校出身のオンライン家庭教師の先生に「数学」と「英語」を週1で教えてもらい、理科や社会も学習方法を教えてもらったことで、なんとか平均点を上回る状態になって来ました。
今回は娘の実体験をもとに中高一貫校生の中間テスト対策と成績をアップさせる勉強法をご紹介します。
中高一貫校に通う中学生 成績アップの勉強法
中高一貫校生は学校の授業を最大限に活用する
中高一貫校に通う中学生にとって最も効率的な成績アップの方法は学校の授業を最大限に活用することです。
成績をアップさせるための予習
学校の授業を最大限に活用するためには、授業前に予習を行うことが大切です。中高一貫校では、授業の進度が早く、授業内で理解できなかった内容を自己学習で補完しなければなりません。そのため、授業前に教科書を読み、理解できない箇所や疑問点をメモしておくことで授業を上手に活用することが重要です。
「部活動などで忙しい」「往復の通学時間が長く帰りが遅い」など中高一貫校生は忙しく、「大学受験はまだ先で学習目標が立てづらい」など自宅での学習が習慣化しずらい状況にある場合もあると思います。ただ翌日の授業を確認して各教科の教科書に目を通し、理解できない箇所や疑問点を把握するだけで授業での理解度は格段に高まります。
1教科5分づつでも授業前日に教科書に目を通しておくだけで授業の効果が格段に違うのです。
成績をアップさせるための授業の受け方
先に書いた予習は授業を最大限に活用するための準備です。
1日に6時間、週に30時間前後の時間が確保されている学校の授業で指導された内容が理解・定着している生徒と、授業の内容の理解・定着が完璧におこなえていない生徒の差は毎日・毎週・毎月と繰り返されていくうちに、とても大きな差になってしまいます。
予習として、数学であれば例題を読んでおく(余裕があれば解いておく)、英語であれば音読をして、英文と日本語訳をノートに書いておく。
それだけで授業中に先生の話を聞いた時の理解度が変わります。
また板書の書き写しに気を取られて大事なことを聞き逃してしまうようなことも減らすことが出来ます。
先生が板書しなかった箇所でも「ここは大切」と思った話などはノートにメモしておくと良いでしょう。
毎回の授業の質を高めることが成績をアップさせる1番の近道です。
成績をアップさせるための復習
そして、授業後に復習を行うことも大切です。授業で理解できた内容を確認し、理解できなかった内容について再度学習することで、基礎的な理解力を確実に身につけることが重要です。
特に数学などは、授業では「理解できたつもり」でも自宅で類題を解いてみると解法がわからないと言うようなことが起こります。
「理解できた」で終わらせずに、類題を解くなどして「自力で解ける」状態まで復習で持っていくことが成績をアップさせるためには重要です。
中高一貫校の授業は進度も難易度も高く、特に積み上げ型の教科である「数学」や「英語」は、1度理解が出来なくなると、次の単元も理解できないまますすんでいって、自力では挽回できない状態になってしまうことも珍しくありません。
そのような状態にならないためにも「予習」「復習」がとても大切です。
理解できていない状態が続いているなと感じたら、自分だけで解決しようとせずに保護者にも相談をしてプロのサポートを受けるのも1つの選択肢です。
中間テスト・期末テストで成績をアップさせる勉強法
学校で受ける授業の質を高めるために予習・復習をおこない、授業中も理解することに集中して授業を受けていれば、中間テスト・期末テストの前に慌てる必要はありません。
特に「数学」や「英語」などの積み上げ型の教科では定期テスト前に慌ててテスト勉強では間に合いません。普段から学校の授業を中心に理解・定着を心がけましょう。
その上で、中間テスト・期末テストで良い点数をとるためには計画的にテスト勉強をおこなうのが効果的です。
中間テスト・期末テストの準備はいつから?
定期テストはいつ実施される?
中間テスト・期末テストなどの定期テストは、年に5回もしくは4回実施されるのが一般的です。
千代田区立麹町中学校で校長をされ現在は、私立の横浜創英中学・高等学校の校長をされている工藤先生は「テストの結果を根拠に学力を測ったり成績をつけたりすることに疑問を感じていた」とのことで中間テスト・期末テストなどの定期テストを廃止しています。
中間テスト・期末テストは通知書を作成するためにあると言うのは「確かに」と思える部分でした。興味がある方は「学校の「当たり前」をやめた。」をご一読ください。
とは言え、日本のほとんどの中学校では時期や回数こそ差があるものの中間テスト・期末テストなどの定期テストが実施されている学校がほとんどです。
中間テスト・期末テストなどの定期テストは、年に5回もしくは4回実施されるのが一般的です。
これは、通っている学校が2学期制か3学期制かで異なるほか、学校の行事でも日程は前後します。
定期テストの日程によって、テスト勉強を開始する日も変わるため、おおよその目安を把握しておくと良いと思います。
2学期制
2学期制の学校では、定期テストが4回実施されているケースが多いと思います。
ただ2学期制でも3年生など受験学年では、定期テストを3回のみ実施し、後期の期末試験がない、もしくは受験に影響がないように少し早めに実施されたりする学校もあります。
前期 | 中間テスト | 6月初旬から中旬 |
---|---|---|
期末テスト | 8月下旬から9月中旬 | |
後期 | 中間テスト | 11月中旬から12月上旬 |
期末テスト | 2月中旬から3月上旬 |
2学期制を採用している学校で注意が必要なのは、3学期制の学校と比べると定期テストの試験範囲が広くなることです。
テスト範囲が広くなる傾向があると言うことは、定期テスト対策も早めにはじめる必要があります。
前期の期末テストが夏休み明けに行われる学校などもあるため夏休みの過ごし方も重要になってきます。
3学期制
3学期制の学校では、定期テストが5回実施されるケースが多いと思います。
1学期 | 中間テスト | 5月中旬から下旬 |
---|---|---|
期末テスト | 6月下旬から7月中旬 | |
2学期 | 中間テスト | 10月上旬から中旬 |
期末テスト | 11月中旬から12月上旬 | |
3学期 | 期末テスト | 2月中旬から3月上旬 |
2学期制の学校と比べるとテスト範囲は狭くなる傾向がありますが、そのうち3回の期末テストでは実技科目の対策も必要になるために負担が多くなる傾向もあります。
中間テスト・期末テストの準備はいつから?
中間テスト・期末テストなどの定期テストは、テスト実施日の2週間前くらいにテスト範囲が発表されるケースが多いと思います。
しかしテスト範囲が発表されてから勉強していては、効果的な学習計画が組めません。
定期テストの準備は、テスト実施日の1ヶ月前を目安に開始すると良いと思います。
テスト前1ヶ月の定期テスト準備で重要なポイントとしては
学習計画を立てる
定期テストの対策をスムーズに進めるために、定期テスト準備では最初に学習計画を立てるのが効果的です。問題集や教科書ワークは3周以上取り組めると定期テストで得点につながりやすいです。
試験範囲の問題集や教科書ワークを3周以上取り組めるような学習計画を立てましょう。
また問題集や教科書ワークは、何周もするのでノート取り組みましょう。その際に「正解だった問題」と「間違えてしまった問題」がわかるように記録しておくことが重要です。
2周目以降は「間違えてしまった問題」や、正解した問題でも理解・定着が甘いと感じる問題に絞って取り組むと効率的です。
また学習計画を立てる際のコツは、計画通りにいかないことを前提に計画を立てておくことです。
予備の時間や日程を確保しておくことで、計画通りに学習がすすめられなくても焦らなくてよくなります。
また、もう1点として深夜の勉強を前提としないことです。
深夜の方が集中力が高まり学習効率が良い生徒もいますが、翌日の学校の授業に支障がないことが大前提です。学校の授業の質を少しでも下げてしまうリスクがあるなら深夜の学習はおすすめ出来ません。
中高一貫校での教科ごとの中間テスト・期末テスト対策
数学
数学で重要なのは問題演習です。
「数式を覚えるだけで対応できる」という暗記系の問題は多くありません。
数学では、覚えた数式を使って問題を解く力が求められますから、演習を中心に勉強しましょう。演習を重ねるほどに、問題への理解が深まります。
定期テスト対策としては、テスト範囲の問題集やワークを3周以上することを前提に計画をたてるようにしましょう。
英語
英語では、まずは単語・熟語等を暗記しておくことが重要です。
定期テスト直前に一気に覚えようとせずに日常的に暗記して定着させていくことが重要です。
仮に、定期テスト直前の一夜漬けで覚えた単語・熟語等で定期テストで得点が取れても、定着させなければ、次回以降のテストで得点をとることは難しいでしょう。
その上で、まずは教科書に掲載されている英文を音読して、文法事項も含めて理解できていない箇所がないようにしましょう。
教科書として「NEW TRESURE(ニュートレジャー)」を採用されている学校の場合は、Grammer中のKey points(そのLessonで重要な英文法の事項がまとめられています)を読み込み内容を理解するとともに、例文を何度も音読して定着させましょう。
英語は、単語・熟語や文法知識などを身に付けるのが前提になりますが、定期テストの1ヶ月くらい前からは、問題集やワークの演習に取り組みましょう。
国語
古文・漢文、そして漢字の読み書きやその意味など知っていれば対応できる問題は、しっかり暗記してテストに備えましょう。
暗記問題は、覚えてしまえば得点できる分野です。それは周囲の生徒も同じです。暗記問題を落とすと周囲と差がついてしまうので気をつけましょう。
その上で、テスト範囲の文章などはしっかり読み込んで内容を理解しておきましょう。
理科
理科の4科目(物理、化学、生物、地学)の勉強法は、
- 暗記とともに数学的な考え方が必要:「物理」「化学」
- 暗記科目である「生物」「地学」
に大別できます。
教科書に掲載されている知識や考え方を身に付けて、問題集などに取り組むのが王道です。
社会
社会は暗記科目ですが、ただ暗記していても楽しくありません。
社会は歴史、地理、公民の大きく3つの分野に別れますが歴史では「歴史は大きな流れを掴む」ことが重要です。
この「歴史の大きな流れ」を掴むのに「まんが 日本の歴史」などで楽しみながら掴むのが1番です。
歴史以外にも「公民」や「地理」分野も漫画で概要を掴むのは効果的です。
苦手意識がある場合は、無理に難しい問題集に取り組んだり、苦手意識を持ったまま「ひたすら暗記」などせずに、まずは全体像を漫画などで掴むのが近道です。
とは言え、最後はしっかり暗記もしないと点数にはなりません。
定期テストが終わったら
中間テスト・期末テストなどの定期テストが終わったら必ず振り返りをしましょう。
中学受験を経験している中高一貫校生は、小学生時代に模試を解き直しした経験があるのではないでしょうか?
模試も定期テストも受けて、点数に一喜一憂していても成績は伸びません。
テストが返却されたら、必ず振り返りをしてください。
間違えた問題、解けなかった問題を見返し正しい答えを確認したうえで、なぜ間違えたのか分析しましょう。
「ケアレスミス」なのか「時間がなくて解けなかった」もしくは「知識が足りなかった」のか、原因を分析します。
出来れば参考書などを参考にしながら、もう1回取り組んだら100点がとれると思えるまで活用することで学力は飛躍的に向上していきます。
まとめ
今回は、中高一貫校の中学生が中間テストなどの定期テストで成績をアップさせる勉強法をご紹介しました。
中学1年生は平均点が取れずに苦しんだ娘ですが、2年生からはオンライン家庭教師にお世話になり平均点を超えられる状態になってきました。
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