こんばんは”アニーパパ”です。
今回は公立中高一貫校の選考のための検査(試験ではなく検査であることは本文で説明してます)である適性検査に関して調べたことを共有していきます。
公立中高一貫校とは
公立中高一貫校は、1999年文部科学省が学校教育法を一部改正し、それまで私立中学(や一部国立)でしか提供されていなかった中学校・高等学校の6年間で一貫した教育を提供できる公立の中高一貫校です。
詳しくは下記の記事でご紹介しています。
公立中高一貫校の適性検査
1.適性検査とは?
公立中高一貫校の受検には「適性検査」があります。この検査は筆記型のペーパーテストなのですが私立中学受験のような教科別の試験ではなく、教科を超えた総合的な能力を判断するためのテストです。
例えば身近な環境問題を考えながら計算をしたり、リサイクルの材料を使って理科実験をしたりする問題などが取り上げられます。
適性検査では「仮説思考力」や「読解力」などが試されています。「仮説思考力」に関しては、日常の現象について「なぜ?」と疑問を持ち、仮説を立てる力などが重要なようです。また「読解力」は文章を読んで理解する力も必要ですが、それだけではなくて出題者の意図を読み取ることも含めた力が求められるようです。
基本的に小学校で学ぶレベルの知識を元に思考力を試されるような検査なので多くの私立中学受験で求められる「深い知識」を前提とした暗記的な勉強が必要な受験ではないのも特徴です。
受験じゃなくて受検?
公立中高一貫校の「じゅけん」は「受験」ではなく「受検」の字を使います。
誤字じゃないんだ…w
ちなみに検査も試験(学力検査)ではなく適性をみるための検査として適性検査としています。
これは学校教育法の規則で「入学者の決定に当たって学力検査を行わないこと」としているからです。この規則は公立中高一貫校を設立するにあたり受験競争の低年齢化が生じたりすることを防ぐために作られたものでした。そこで公立は「学力を見るためのテストではなく、あくまでも作文などを通して考える力や、表現力をみるためのもの」として適性検査を実施しているのです。
適性検査の狙いは公立中高一貫校の理念などとも関係しています。公立中高一貫校の教育の基本理念として「未来を切り開くリーダーの育成」が掲げられており、単なる知識の詰め込みではなく、自分で問題を解決できる能力を持ち、リーダーシップを発揮できる子どもたち、すなわち将来の日本を担っていくリーダー人材の育成を公立中高一貫校は担っているのです。
適性検査の特徴
適性検査は生徒が、その公立中高一貫校に適した生徒かを判断するための検査です。各校が掲げる教育理念や育てたい生徒像に合った生徒を選ぶ目的であることと学校教育法の規則で「入学者の決定に当たって学力検査を行わないこと」となっていることから下記の3点が特徴となります。
1. 小学校の学習指導要領の範囲内で作られている
公立中高一貫校を設立するにあたり受験競争の低年齢化が生じたりすることを防ぐことも目的の1つとされていたため小学校の学習指導要領の範囲内で適性検査はつくられています。国立/私立中学も学習指導要領の範囲内で試験をおこなうことになっていますが逸脱した問題も散見されるようです。
2. 教科横断型の問題である
私立中学校で行われる教科別の学力試験の代わりとなるもの。内容は学校によって様々ですが、教科横断型の問題であることは共通しています。
3.読解力が試される問題
文章はもちろん資料(統計資料や写真・図など)の内容を理解し、情報の読み取りや計算処理をしたり、自分の考えを論理的に表現する力を見る問題が出題されます。
4. 記述・作文問題が多い
記述式の問題や作文問題が多いのも特徴です。社会問題や時事問題が出題されることもあるので、日頃からニュースや新聞、親子の会話などを通して幅広い知識を身につけること、自分なりの意見を持つこと、他者の意見に耳を傾けること、そのような”広い意味での学び”を求めているのです。
どのような準備をすればいいのか?
1.ニュースや身のまわりの出来事について興味を持つ
「新型コロナウイルスの蔓延や、日本政府・各国政府の対応策」から「地球温暖化」「少子高齢化」など、身のまわりにある社会問題に関心を持ち、自分の意見を持っておくことが大切です。その対策としては、新聞やテレビのニュースを見て、その問題について家族で話し合ったりすることが効果的です。
小学生向けの新聞がおすすめ
2.教科書に書いてあることをしっかり身につける
小学校での学習内容の定着度と応用力を試される問題も多いため、まずは小学校の教科書の内容が大切なことは言うまでもありません。
3.時間を意識して過去問を解く
公立中高一貫校の適性検査では膨大な情報を限られた時間で処理する能力も求められます。学習する際には時間を意識して取り組むことが大切です。また公立中高一貫校の適性検査対策に限りませんが過去問を解くことは有効です。この過去問を解く際にも時間を意識して検査時間と同じ時間内で解き終わることを意識しましょう。
公立中高一貫校受検の定番
公立中高一貫校適性検査問題集(通称:銀本)は前年度の全国公立中高一貫校の適性検査を1冊にまとめたものです。
4.記述力をつけよう!
出題形式は様々ですが公立中高一貫校の適性検査では記述式の出題が多く出されます。これは公立中高一貫校が受検生に求める能力である「考える力や、表現力をみる」ことに記述式の出題が最適だからです。自分の考えや意見を300~600字程度で書かせるケースが多く見られます。記述式問題の対策としては、とにかく書くことです。毎日少しずつでも自分の考えを文章にまとめる習慣をつけましょう。また、相手にわかりやすく、正確に伝えることも大切です。起承転結や序論・本論・結論など論理的な文章の書き方に慣れるようにしましょう。
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公立中高一貫校の受検対策 で活用できる通信教育4選を記事にまとめました。https://kosodate.fukurec.com/kouritutuusin/
塾選びの方法や神奈川県の公立中高一貫校への塾別の合格者数などを書きました。
https://kosodate.fukurec.com/jukuhikaku/
まとめ
今回は公立中高一貫校の適性検査に関してまとめました。公立中高一貫校の適性検査は知識より思考力や記述力を重視する点で大学入学共通テストとも共通する点があります。
また国公立大の2次試験や、受験者が増えている総合型選抜(旧AO入試)の小論文でも、より本格的な表現力が求められています。
もちろん社会にでても自分で問題を解決できる能力を持ち、リーダーシップを発揮できる人材が求められています。
つまり公立中高一貫校の適性検査の対策をすることは将来、社会で活躍するための力をつけることになるのだと感じました。
ちなみに公立中高一貫校受検を考えているお子さんをお持ちの方で少人数指導の適性検査対策に興味がある方がいらっしゃれば、息子を指導してくれている某国立大学(某旧帝大)の理系学部出身の講師の先生に少人数指導をお願いしたいと思っています。
適性検査型の問題は個別指導よりも少人数での授業で講師と生徒数人でディスカッションしながら進めるのが効果的なのではないかと考えているからです。
年内はテキストは市販の「中学入試 でる順過去問 公立中高一貫校 適性検査 合格への126問 首都圏版」を使用して指導してもらう予定です。
- 対象:小学校5年生で公立中高一貫校受検を検討している
- エリア:インターネット(Zoom等)が使えれば全国どこでもOK
- 授業は週に1回(現在は1回60分で指導してもらっていますが少人数指導の場合は90分が良いかなと思っています)
- 募集人数:2~3名程度
- 費用:週1回90分×4回で1万円前後でお願いする予定
ご興味がある方がいれば息子の授業を見学してもらうことも可能です。
下記よりお問い合わせください。
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