「栄光の森」ってどうだった?娘が参加した夏合宿のリアルな話
6月に入って、塾の夏期講習の広告を目にする機会が一気に増えてきました。あと1ヵ月半もすれば夏休みです。この時期になると、「夏合宿に参加させるべきか?」と悩みはじめるご家庭も多いのではないでしょうか。
今回は、娘が通っていた栄光ゼミナールの夏合宿「栄光の森」について、当時のリアルな様子をご紹介します。

この記事は娘が中1のときに、小6の夏の体験を振り返ってもらいながら書いたものです(娘は現在、高校2年生になりました)。当時の生々しい記憶をもとにした感想なので、これから参加を検討されるご家庭の参考になれば嬉しいです。
- 栄光ゼミナール公立中高一貫校受検コースの栄光の森(夏合宿)の内容を知りたい方
- 栄光ゼミナール公立中高一貫校受検コースの栄光の森(夏合宿)の費用を知りたい方
- 栄光ゼミナール公立中高一貫校受検コースの栄光の森(夏合宿)に参加するべきか知りたい方
そもそも塾の「夏合宿」とは?
塾には夏期・冬期・春期の季節講習が年3回あり、それとは別に、長期休みには特別講習が組まれます。ゴールデンウィークの講習、夏休みの夏合宿、年末年始の正月特訓などが代表的です。
季節講習は、それまでの通常授業の「復習」を目的に実施されるケースが多い印象です。特に受験(受検)塾は通常授業の進度が速いので、フォローと定着を兼ねている面が大きいと思います。……と同時に、正直なところ、季節講習や特別講習は塾にとって収益の柱でもあります。ここは親として、冷静に見ておいていい部分だと思います。
「栄光の森」の概要と費用
概要
「栄光の森」は、夏期講習の前期と後期の合間に、近隣の校舎から成績上位者を集めて行われる合宿型の講習です。演習を中心に、5日間・9時〜18時のスケジュールで実施されました。
普段の教室とは違い、志望校別のクラス編成になるのが特徴です。近隣の校舎から集まった「同じ志望校を目指すライバル」と机を並べ、切磋琢磨できる機会になります。
費用
正直に言うと、「栄光の森」単体の費用がいくらだったのか、はっきりとは覚えていません。そこで、当時の4月〜12月の月謝を調べ直してみました。
| 月 | 費用 |
|---|---|
| 4月 | 43,120円 |
| 5月 | 48,620円 |
| 6月 | 111,980円 |
| 7月 | 47,410円 |
| 8月 | 82,280円 |
| 9月 | 52,140円 |
| 10月 | 60,720円 |
| 11月 | 117,370円 |
| 12月 | 55,220円 |
6月と11月が11万円台なので、これはおそらく夏期講習・冬期講習の費用でしょう。そして8月が8万円台に跳ね上がっているので、この中に「栄光の森」の費用が含まれていたのだと思います。ざっくり見積もると、5〜10万円ほどだったのではないかと推測しています。
【体験記】娘が参加した5日間のリアル
娘は小6の夏に「栄光の森」に参加しました。
娘は公立中高一貫コースに在籍していましたが、「栄光の森」は誰でも参加できるわけではなく、塾内模試で一定以上の偏差値を取ることで参加資格が得られる、選抜制の夏合宿でした。娘はこの基準点をクリアしたので、参加することになりました。
どんな合宿だったか
娘が参加したのは、神奈川県内の公立中高一貫コースの選抜生が集まる回でした。志望校別に分かれて、学校別の適性検査対策授業を受けます。会場は横浜駅近くのイベントホール。朝9時ごろから夕方5時ごろまで、これが5日間連続で行われました。
「合宿」という名前ですが、宿泊はせず、毎日自宅から通う「通塾型」でした。
いきなり試された、初めての「1人での電車移動」
初日の朝だけは私が付き添いましたが、帰りからは娘1人で電車に乗って通うことになりました。
これが、我が家にとってはちょっとした試練でした。

塾にも電車で行っていましたが、乗り換えがない駅だったので、この夏合宿が1人で乗り換えを何回もする初の電車移動となりました。
中学生になって公立中高一貫校に通うと毎日が電車通学なので、当たり前になってしまいましたが、この時は1人で大丈夫かな…?と親子で少し不安でした。
案の定、初日は2回目の乗り換えで逆方面に乗ってしまい予定時間よりも30分以上遅く帰宅して心配しました💦今となっては笑い話ですが。
1日のスケジュール(覚えている範囲で)
娘の記憶をたどると、1日の流れはこんな感じでした。
- 9時ごろ〜 朝テスト(文系・理系、各30分ほど)
- 10時ごろ〜 文系・理系の授業(各1時間ほど)
- 12時ごろ〜 昼休み 約1時間(お弁当持参)
- 13時ごろ〜17時ごろ 文系・理系の授業を交互に
- 17時ごろ〜 面談(毎日、先生と1対1)
夕方の面談では、その日の朝テストの結果をもとに、簡単なアドバイスやメンタルケアをしてもらえたそうです。そして面談の裏では、朝テストの1位〜3位が毎日表彰されていたとのこと。

ちなみに——この朝テストで毎日1位を取っていた子が、今、娘と同じクラスにいるそうです。世間は狭いというか、将来の同級生と出会う場になるのかもしれませんね。
夏合宿に、参加すべき?【メリット・デメリット】
ここからは、実際に参加させてみて感じたメリットとデメリットを、正直にお伝えします。
メリット
- 同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる … 良い刺激をもらえます。
- 指導力の高い講師が担当することが多い … 選抜クラスならではの手厚さがあります。
- 上位層の「努力量」を肌で感じられる … これは家では絶対に得られない体験です。
デメリット
① 費用がかかる
前述のとおり、はっきりとは覚えていないものの、5〜10万円ほどかかったと思います。正直な感想を言うと、個人的には「その金額に見合うほどの価値があったか」と問われると、少し首をかしげてしまうというのが本音です。
② 移動時間がかかる
これは通塾型ならではのデメリットかもしれません。我が家の場合、往復2時間×5日で、合計10時間が移動に消えました。この10時間を勉強に充てられたら……と考えると、なかなか無視できない数字です。
なお、「志望校別のクラス編成」と事前に説明を受けていたので、かなり専門的な適性検査対策をしてもらえるのかと期待していました。ですが、実際にはそこまで踏み込んだ内容ではなかったようです。もっとも、夏休み前の段階では過去問(銀本)にも本格的に取り組んでいない時期。冷静に考えれば、そこまで専門的な授業ができるフェーズではなかったのだと思います。
結局、参加すべきなのか?——答えは「本人の気持ち」
メリット・デメリットを並べてきましたが、参加するかどうかを決めるとき、一番大切なのは何か。私は、
「生徒本人の気持ち」
これに尽きると思っています。
本人が「参加したい」と思っているなら、参加させてあげるのがいいと思います。行きたい気持ちのある子が参加すると、「夏休みに頑張りきった」という達成感や、「自分は受検生なんだ」という自覚が芽生えます。
逆に、「行きたくない」と思っている子を無理に参加させると、受検勉強そのものにネガティブな感情を持ってしまうリスクがあります。乗り気でない子が参加しても、得られるものは少ないのではないでしょうか。

娘は、「参加したい」と自分から言ってくる感じではありませんでしたが、私が「参加したい?」と聞いたら「うん」という感じでした。
中1になった娘に聞いてみた
改めて、当時の印象を娘に聞いてみました。
まず出てきたのが、「とにかく1日中勉強するのがキツかった……」という一言。「毎日、夕方くらいには集中力が落ちてくるのが、自分でもわかった」とも言っていました。(そうだったの?と、親としては初耳でした。)
それでも、「5日間、毎日行ききったのは自信になった」そうです。ここは、参加させてよかったと素直に思える点でした。
そしてもう一つ、印象的だったエピソードがあります。合宿中の1日だけ、志望校の在校生(栄光ゼミナールのOB・OG)が来てくれて、参加者の質問に答えてくれる時間があったそうです。
そこで語られたのは、キラキラした話ばかりではありませんでした。「受検勉強がきつかった話」や「中学入学後に大変だったこと」といったリアルな話も聞けたことで、娘は逆に”本物の中学受検”を肌で感じたようです。娘いわく、このとき「受検生としての自覚が目覚めた」とのこと。さらに在校生から「志望校には魅力的な先生が多い」と聞き、「この学校に行ってみたい」という気持ちが一段と強くなったそうです。
塾の夏合宿に参加すべき?
参加するメリット
- 同じ目標に向かって頑張っている生徒と切磋琢磨することで良い刺激を得られる
- 指導力の高い講師が指導してくれるケースが多い
- 成績上位の生徒達がどれほど努力しているかを感じることができる
参加するデメリット
- 費用がかかる
- 移動時間がかかる
費用がかかる
まずは、それなりの費用がかかります。
はっきりと夏合宿費用がいくらだったのか憶えていないのですが5~10万円の費用がかかったと思います。個人的には、そこまでの価値があるとは、あまり感じませんでした。
移動時間がかかる
あとは、通学型夏合宿に限ったデメリットかもしれませんが往復の移動時間が無駄だなと思いました。
うちの場合は往復2時間×5日で10時間が移動時間になってしまいました。
志望校別のクラス編成という事前説明だったので、志望校別の適性検査対策授業なのかなと想像していたのですが、そこまで専門的な授業ではなかったようです。

夏休みまでは本格的に過去問(銀本)などもやっていない状態だったので、そこまで専門的な授業ができるレベルになかったと思います。
まとめ
今回は、娘が小6の夏に参加した夏合宿について、当時中1だった娘にインタビューしながら書いた記事です(娘は現在、高校2年生になりました)。
当時は、毎日クタクタになって帰ってきて詳しい話を聞いたりもできませんでしたが改めて話を聞いてみると、うちの娘は夏合宿に参加したことで受検生としての自覚や志望校への想いを膨らませていたことを知りました。
そろそろ、夏合宿に参加させるべきか?参加させないべきか?と悩んでいるご家庭も多いのではないかなと思いますので、参考にしてもらえたらと思います。
集団塾だけに頼らない ― 「集団塾+個別指導」という選択肢
私が感じた公立中高一貫校対策の集団塾の印象は、ひと言でいえば「上手に活用すべきだが、頼り切ってはいけない存在」というものです。
栄光ゼミナールなどの公立中高一貫校対策の集団塾は、適性検査に特化したノウハウや情報を豊富に持っています。ここは間違いなく大きな強みで、独学ではまず得られないものです。だからこそ、こうした専門塾は積極的に活用すべきだと思います。
ただ、2人の子どもの受検を通じて痛感したのは、「ただ通っていれば成績が伸びる」というものではない、ということです。もともと力のあるお子さんが合格する確率を高めてくれることは確かですが、「合格判定」などの模試で苦戦していた子が本番で逆転合格する――そんなミラクルは、正直なところほとんど起きません。集団塾のカリキュラムをこなすだけでは、埋まらない差があるのです。
実際、合格をいただいた長女のときも、集団塾に通わせるだけでなく、私と妻がつきっきりでサポートしました。作文の添削も、直前期は親がやりました。「塾に入れたから安心」ではなく、家庭でどう補うかが、合否を分ける大きなポイントだったと感じています。
こうした経験から、私は「集団塾+α」という考え方にたどり着きました。以下、集団塾では手が届きにくい部分と、それをどう補うかについて書いていきます。

夏期講習・夏合宿を経験して感じたこと ― 「受けっぱなし」が一番もったいない
ここまで夏合宿の話をしてきましたが、夏の講習全般について私が感じていることも、少し書いておきたいと思います。
まず、夏期講習そのものは受けたほうが良いと思っています。各塾がそれまでに培ってきたノウハウやナレッジが凝縮されていて、短期間で一気に力を伸ばせる貴重な機会です。ここは集団塾の強みが最も発揮される場面だと感じます。
ただ、一つだけ強く言いたいのは、夏期講習を「受けっぱなし」にしないことです。授業を受けただけで満足してしまうと、せっかくのノウハウも定着しません。大事なのは、その日にやった内容をしっかり復習して、自分のものにすること。これができるかどうかで、夏の成果は大きく変わってきます。
そして、これは我が家の経験からの正直な感想ですが、高額な合宿に参加するくらいなら、その費用と時間を「夏期講習の復習」に充てたほうが効果は高いのではないか、と思っています。合宿には合宿にしか得られない良さ(受検生としての自覚や仲間との刺激など)もありますが、こと「学力を伸ばす」という一点で見れば、家庭教師などに夏期講習の内容をマンツーマンで復習・定着させてもらうほうが、費用対効果は高いと感じました。
つまり、集団塾で得たインプット(夏期講習)を、いかにして自分のものにするか。ここに個別のサポートを組み合わせるのが、私がたどり着いた考え方です。
集団塾に通うだけで安心してはいけない ― 「補完」の視点
ここまで紹介してきた栄光ゼミナールなどの集団塾は、適性検査対策のカリキュラムや情報量という点で非常に頼りになる存在です。公立中高一貫校を目指すなら、まずはこうした専門コースを持つ集団塾を軸に据えるのが王道だと思います。
ただ、実際に娘・息子の受検を経験して痛感したのは、集団塾には構造的にどうしても手が届きにくい領域がある、ということです。
一つ目は「一人ひとりのつまずきの分析」です。集団授業では、クラス全員に同じ解説をするため、「自分の子がどこでつまずいているのか」を個別に特定してもらうのは難しいのが実情です。
二つ目は「記述・作文の添削の量と深さ」です。適性検査は記述式が中心ですが、集団塾では一人あたりの添削にかけられる時間に限りがあります。息子のenaでの作文添削が「誤字に×が書いてあるだけ」だったように、自分の答案が採点官にどう伝わるかは、第三者に細かく見てもらわないと客観視できません。
三つ目は「過去問演習期(小6秋以降)のピンポイントなフォロー」です。志望校の傾向に合わせた苦手分野の集中対策は、どうしても個別対応が必要になります。息子の場合も、直前期の金本(都立中過去問)演習は、結局オンライン家庭教師の先生にお願いしました。
こうした「集団塾では補いきれない部分」を埋める手段として、近年は集団塾と個別指導・家庭教師を併用するご家庭が増えています。以下、私が実際に話を聞いたり運営したりしている2つの選択肢を紹介します。
選択肢A:オンライン東大家庭教師友の会(東大生・難関大生によるマンツーマン)
集団塾の授業や模試だけでは補いきれない「苦手分析」「記述添削」「勉強の型づくり」を、東大生・難関大生教師がマンツーマンでフォローしてくれるサービスです。小石川中等、東大教育学部附属中、筑波大附属中などへの合格サポート実績があるとのことで、集団塾のカリキュラムと並行して、弱点部分だけを補強したいご家庭に向いていると思います。
実は先日、「オンライン東大家庭教師友の会」で都立中高一貫校の適性検査対策を担当されている方から、対策のポイントを詳しくお聞きする機会がありました。長くなりますが、非常に参考になる内容だったので、以下に共有します。
\まずは70分体験授業がオススメ!/
70分体験授業の予約 資料請求は公式サイトから
「東大家庭教師友の会」を運営する株式会社トモノカイのPersonal Education(PE)部門(帰国子女やインターナショナルスクール生向けオンライン家庭教師「EDUBAL」(業界シェアNo.1)や、「東大家庭教師友の会」を運営する部門)で「オンライン東大家庭教師友の会」を担当されている方とお話させていただく機会がありました。
お話した際に「オンライン東大家庭教師友の会」では、都立中高一貫校(白鷗、両国、小石川、桜修館、武蔵など)や、適性検査型入試を導入している国立中高一貫校(東京大学教育学部附属中等教育学校など)の受検を目指す小学5年生〜6年生を数多く指導してきた実績があることを教えてもらいました。公立一貫校に特化した大手進学塾(enaなど)の集団授業や合判模試のフォロー、そして「過去問演習期(小6の秋以降)」における記述・算数・作文のピンポイント添削・苦手分析指導などで数多くの実績があるとのことでした。
そこで、今回は「オンライン東大家庭教師友の会」で都立中高一貫校の適性検査対策などを担当されている方から「都立中高一貫校の適性検査対策」に関して教えてもらいました。
公立中高一貫校の適性検査対策 ― 合否を分ける「記述力」と「勉強の型」
公立中高一貫校の受検は、かつての爆発的な人気に沸いた時期と比べると、近年は倍率が明確に落ち着いてきています。
制度が始まった当初(都立の適性検査は2005年スタート)は、対策法が確立しておらず「とりあえず受けてみよう」という記念受験組も多かったため、倍率は非常に高いものでした。都立第一号として2005年に中学入試を実施した白鷗高校附属中の初年度倍率は、実に13.21倍に達しています。その後も人気は続き、2015年前後の都立各校の受検倍率は6〜8倍台がずらりと並んでいました(2015年は白鷗8.32倍、両国7.18倍、桜修館6.76倍など)。
しかし、受検対策のノウハウが各塾で確立され、「相応の準備をしなければ受からない」というハードルの高さが広く知られるようになったこと、いわゆる記念受験層が減ったことなどから、倍率はここ数年で着実に低下してきました。2024年度には都立各校の受検倍率は最も高い九段でも4.58倍、平均では3.5〜3.6倍程度まで下がり、2025年度・2026年度も一般枠の応募倍率は平均3.5倍前後で推移しています。
ただし、この「倍率低下」は必ずしも合格しやすくなったことを意味しません。むしろ、記念受験の層が抜けて、しっかり準備してきた受検生が残るようになった結果でもあり、実質的な競争の質は下がっていないとも言われます。しかも公立中高一貫校は原則として一校しか受検できず、検査はすべて同日に実施されるため、限られたチャンスで確実に力を発揮する準備が欠かせません。
「オンライン東大家庭教師友の会」では、都立中高一貫校(白鷗、両国、小石川、桜修館、武蔵など)や、適性検査型入試を導入している国立中高一貫校(東京大学教育学部附属中等教育学校など)の受検を目指す小学5年生〜6年生を数多く指導してきました。公立一貫校に特化した大手進学塾(enaなど)の集団授業や合判模試のフォロー、そして「過去問演習期(小6の秋以降)」における記述・算数・作文のピンポイント添削・苦手分析指導で多くのご家庭に選んでいただいてきました。
この記事では、これまでの指導で見えてきた適性検査対策の勘所を、具体的なエピソードを交えてお伝えします。
まず押さえたい ― 適性検査は「私立入試」とはまったく別物
都立中受検対策をご説明する前に理解していただきたいのが、適性検査は私立中学の教科型入試とは求められる力が根本的に異なる、という点です。私立入試が国語・算数・理科・社会の教科ごとの知識と処理力を問うのに対し、公立一貫校の適性検査は、会話文や資料・グラフを読み取り、複数教科の知識を総合して「自分の考えを筋道立てて説明する」教科横断型の出題が中心になります。
多くの都立校では、検査が次の3つに分かれています。
適性検査Ⅰ
適性検査Ⅰは主に文章読解と400字前後の作文で、読み取る力と自分の考えを表現する力が問われます。
適性検査Ⅱ
適性検査Ⅱは表・グラフ・会話文など複数の資料を読み解き、理由を述べたり数値で裏付けたりする論理的思考の問題です。
適性検査Ⅲ
そして適性検査Ⅲ(実施校は一部)は、複雑な条件設定の中で図や計算を使って考える数理・条件整理の力を問います。小石川中等のように理数系の独自問題に強い学校、桜修館のように適性Ⅰの作文の比重が大きい学校など、学校ごとに配点や傾向が大きく異なるため、志望校の出題傾向を早めに把握することが第一歩となります。
いずれの検査に共通するのは、私立入試のような単純な○×の知識問題がほぼないということです。「なぜその式になるのか」「なぜその実験結果になるのか」を、言葉や図で採点官にわかりやすく伝える記述力こそが合否を分けます。
適性検査Ⅰ(文系・表現分野)― 「構成メモ」の確立とケアレスミス対策
文章を読んで自分の意見をまとめる作文は、多くの受検生が最初につまずくところです。ある生徒も、当初はアイデア出しや文章の組み立てに苦戦していました。加えて、国語の長文読解の「抜き出し問題」で、細かい誤字・脱字による失点が課題になっていました。
このとき担当教師がまず徹底したのが、集団塾の模試をベースにした「作文の構成メモ」の書き方です。いきなり原稿用紙に書き始めるのではなく、メモの段階でアイデアを整理してから書く習慣をつけました。あわせて、文章の趣旨を正確につかむために「文章の中で一番言いたい一文に線を引く練習」を繰り返し行いました。
抜き出しミスや誤字ミスについては、教師が一方的に注意するのではなく、「ミスを無くすために自分でリマインドのルールを決めてもらう」というアプローチを取りました。ミスを他人に指摘されて直すのではなく、自分でチェックの仕組みを持つことで、本番でも再現できる自立的な意識が育ちます。
構成メモがすっかり板についたことで、「メモを元にスムーズに書き切る型」が確立され、これが本人の大きな自信になりました。塾の日曜特訓の適性Ⅰでは「60点(誤字がなければ70点)」という高得点を獲得し、合判模試でも手応えを実感できるレベルまで文系の表現力が引き上がりました。
適性検査Ⅱ・Ⅲ(理系・融合分野)― 問題文の読み取りと「部分点をもぎ取る記述のコツ」
算数・理数分野の適性検査(適Ⅱ・適Ⅲ)に強い苦手意識を持つ受検生は少なくありません。ある生徒も、問題文の量が多く一見難しそうに見える立体図形や条件整理の問題で、問題文を正確に読み解けずに記述で苦戦していました。集団塾では一人ひとりが「どこでつまずいているか」の分析まで手が回りにくいため、教師は次のような個別対策を行いました。
まず、夏期講習でわからなかった問題を徹底的に洗い出し、「グラフや表の数値を式に書き換えていく作業」を隣で一緒に実践しました。一見難解に見える問題も、「落ち着いて条件を読み解けば難しくない」ことを体感させるのが狙いです。
そのうえで、理数の記述で確実に部分点をもぎ取るために、教師が汎用的な「実験系記述のコツ」を伝えました。ポイントは次の3つです。
- 数字(実験結果)や、上下左右・東西南北などの客観的な情報を用いて説明する
- 変化を説明するときは「変化前 → 変化後 → 前後の差と理由」の3ステップの順序で書く
- 一文を短く簡潔にし、書いた図には必ず言葉で説明を加える
授業では、解説をただ聞く受け身の姿勢にさせず、「どうしてこの解き方になるのか、口頭で説明してみて?」と問いかけ、能動的な思考プロセス(言語化)を徹底させました。自分の言葉で説明できることは、記述で採点官に伝わる答案を書けることと直結します。
「グラフと表」の演習を徹底的に3周やりきったことで計算速度が劇的に向上し、一つ教えればすぐに本質を理解できるまで理系脳が覚醒。苦手意識のあった算数分野を「楽しい!」と感じられるまでマインドが変化しました。本番直前には、レベルの高い「サイコロの立体図形問題」のような実戦的な初見問題に対しても、持ち前の空間想像力を発揮して短時間で自力で解き明かせるほど、思考力・記述力が大きく開花しました。
総括 ― 高倍率を突破するための「正しい勉強のやり方」
これまでの指導から見えてきた、公立・国立一貫校の適性検査対策における最大の注意点は2つあります。
一つは、集団塾のカリキュラムをこなすだけで満足せず、解いた過去問を「その日中」に必ず復習・解き直しすること。もう一つは、記述のプロセスを第三者に細かく添削してもらうことです。適性検査は記述式が中心である以上、自分の答案が採点官にどう伝わるかは、自分一人ではなかなか客観視できません。
前述のとおり、適性検査には単純な知識問題がほぼありません。「なぜその式になるのか」「なぜその実験結果になるのか」を言葉や図でわかりやすく伝える記述力が合否を分けます。だからこそ、夏休みのうちに自分なりの「勉強ルーティン」を確立し、10月・11月の綿密な学習計画を先回りで立てておくことが重要になります。
集団塾での学びを土台にしながら、一人ひとりのつまずきに合わせて「正しい勉強のやり方の型」を授け、受け身ではない能動的な思考力を育てること。これこそが、高倍率の公立・国立一貫校受検を突破する最大の鍵です。
指導・合格実績
これまで、東京都立小石川中等教育学校、東京大学教育学部附属中等教育学校、筑波大学附属中学校をはじめとする公立・国立一貫校への合格をサポートしてきました。集団塾の授業や模試だけでは補いきれない「苦手分析」「記述添削」「勉強の型づくり」の部分を、東大生・難関大生教師がマンツーマンでお手伝いします。適性検査対策にお悩みのご家庭は、ぜひ一度ご相談ください。
\まずは70分体験授業がオススメ!/
70分体験授業の予約 資料請求は公式サイトから
選択肢B:当スクールのオンライン個別指導(読解力育成・記述/作文添削)
生徒募集中
公立中高一貫校受検対策 | 読解力育成と記述問題対策コース

少人数制の指導コースです。募集定員に達し次第、キャンセル待ちとなります。非常に人気が高く毎年2月中には満席となるケースが多いです。ご興味をお持ち頂けましたら早めにお問合せ下さい。※2026年は1人か2人は追加でサポートできるかもしれません。
「公立中高一貫校受検対策 | 読解力育成と記述問題対策コース」では公立中高一貫校の適性検査で求められる下記の力を育成します。
- 読解力・理解力
- 論理的思考力
- 記述力・語彙力
具体的には「はじめての論理国語」などのテキストを活用して読解力、記述力の基礎から丁寧に指導します。また、毎週宿題として適性検査型「課題作文」を出します。生徒に合ったレベルの課題を出しますし、1人1人の作文を丁寧に添削してお戻しします。
最初は「作文が苦手」「作文が嫌い」というお子さんも丁寧な指導と添削で少しづつ「作文が得意分野となり」合格を勝ち取る生徒も多いです。

マナミ先生
東京女子大学卒業。出版社に勤務し、書籍編集に携わる経験を持つ。その後、大学院に進学し、経営を学ぶ。一方、プライベートでは中学受験に取り組んだ中学生の子供を持つ母でもある。
作文に、苦手意識を持っていませんか?
大丈夫。コツをつかんでしまえばカンタンです。
それはたった2つのポイント。
1つ目は、文章を短くすること。
2つ目は相手が誰かを設定すること。
…「そんなこと分かっているよ!」って?
では、クラスで上手なポイントの使い方をお伝えしましょう!
一緒に、楽しみながら前に進んでいきましょうね。
受講までの流れ
少人数制オンライン国語指導とオンライン作文添削コースの開講に合わせて特別料金で受講いただけるモニター生を募集させていただきます。

1.問い合わせ
まずは、下記よりお問い合わせをお願いします。
※本スクールはプライベートスクールのため事前に面談をさせていただきお申し込みをしていただいております。
保護者の方の教育に対する考え方などを確認させていただくとともに事前に本スクールの理念や考え、コースの概要をお伝えしてご納得いただけた方のみに参加していただいています。オンラインスクールは子供たちと講師だけの空間です、安心して受講していただくためにも、ご理解のほど、宜しくお願い致します。
※また問い合わせいただいたとしても営業活動などはおこなっておりませんので、ご安心ください。

2.事前面談
受講前に保護者の方との面談をお願いしております。
保護者の方の教育に対する考え方などを確認させていただくとともに事前に本スクールの理念や考え、コースの概要をお伝えします。

3.お申込み
本スクールの理念や考え、コースの概要にご納得いただけましたらお申込みをお願いします。(本スクールの理念や考え、コースの概要をお伝えしてご納得いただけた方のみオンラインでお申込みしていただけます)まずはコチラより問合せしてください。

4.オンライン授業
参加用URLをお伝えしますのでオンライン授業にご参加ください。
マナミ先生の作文添削例

実際の添削原稿を掲載します。
具体的に、どこをどうすれば良いかを指摘して頂けて助かっています。



















コメント