全国の公立中高一貫校について調査する「全国の公立中高一貫校徹底研究シリーズ」
今回は、宮城県の公立中高一貫校「宮城県古川黎明中学校」について調べたのでご紹介します。
宮城県古川黎明中学校とは?
宮城県古川黎明中学校は、宮城県大崎市(宮城県大崎市古川諏訪一丁目4番26号)にある公立の中高一貫校です。
平成17年4月、創立から85年にわたって大崎地方の女子教育の中心校として、幾多の人材を輩出してきた古川女子高等学校が、男子を受け入れ男女共学化すると共に、県内初の県立中学校を併設して「古川黎明中学校・高等学校」として生まれ変わり、新たな歴史を刻んでいくことになりました。
古川黎明中学校は、県内初の県立中学校であると共に、初めての公立の「中高一貫校」です。「併設型中高一貫教育校」に位置付けられ、卒業生は、入学選抜検査を経ずに古川黎明高等学校に進むことになります。
6年間の一貫教育を通して、確かな知性、旺盛な自立心、そして、広い共生の心を持って自己の使命を見出し、世界に関わっていく生徒の育成を目指していきます。そして、一人ひとりの個性や能力を伸ばして、夢が開花できるよう、強力にサポートしていきます。
YouTubeに宮城県古川黎明中学校を紹介している動画があったよ
宮城県古川黎明中学校の入学者募集・選抜について
募集定員
男女計:105名
宮城県古川黎明中学校の選抜方法
- 調査書
- 総合問題(筆記及び外国語(英語)のリスニング)(60分)
- 作文(40分)
- 面接
宮城県古川黎明中学校の偏差値は?
宮城県の公立中高一貫校はデーターソースがしっかりした偏差値が見つかりません
公立中高一貫校の受検は作文問題など記述式問題が多いことと報告書(小学校で作成してもらう書類)などで選考されるため、偏差値で合否判定が出しづらいと言われます。
関東圏の公立中高一貫校の偏差値は「四谷大塚」や「首都圏模試」などがデータを公開してくれていますが、宮城県の公立中高一貫校の偏差値は掲載されていませんでした。
と言うことで日本最大級の私立中学校・国公立中高一貫校情報サイト「シリタス」によると
- 宮城県仙台二華中学校:64
- 仙台市立仙台青陵中等教育学校:58
- 宮城県古川黎明中学校:57
でした。
※ただ「シリタス」の偏差値はどのように算出されているのか、データの出所が開示されていないのでご注意ください。
宮城県古川黎明中学校の受検倍率は?
2023年の応募倍率で見ると、宮城県古川黎明中学校の出願倍率は1.74倍となっています。
宮城県内で最も受検倍率が高いのは宮城県仙台二華中学校の4.01倍となっており、仙台市立仙台青陵中等教育学校と宮城県古川黎明中学校は1倍台でした。
全国的には千葉県立東葛飾中学校の9.9125倍など5倍を超える倍率の学校が多いのが公立中高一貫校受検の特徴でもあります。※ちなみに千葉県にある公立中高一貫校は全て5倍を超えています。
全国的に見れば宮城県古川黎明中学校の出願倍率は1.74倍はかなり落ち着いた倍率と言えます。
宮城県古川黎明中学校の評判は?
宮城県古川黎明中学校の「みんなの中学情報」に記載されている評判を見ると宮城県内116校中10位と非常に評価が高い学校です。特に「校則」(宮城県内116校中2位)、「学習環境」(同3 位)、「いじめの少なさ」(同4位)、「部活」(同5位)、「施設」(同8位)などが高い評価です。逆に「学費」(同99位)、「先生」(同97位)などが低めです。
宮城県古川黎明中学校の進学実績は
令和5年の宮城県古川黎明中学校の進学実績は見つけられませんでした。令和3年の実績では東北大学に3名など国公立大学に45名が合格しています。
※宮城県仙台二華中学校の()内は既卒生も含めた合格者数の合計
※宮城県古川黎明中学校のみ令和3年の合格実績(他の2校は令和5年)
宮城県仙台二華中学校や仙台市立仙台青陵中等教育学校と比較すると差を感じますが、宮城県仙台二華中学校と仙台市立仙台青陵中等教育学校は「プレジデントFamily 中学受験大百科2022」による東京大、京都大、北海道大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大、東京工業大、一橋大、神戸大などの難関国立大学合格率(現役・浪人合計)は下記の通り全国TOP10に入っています。
- 県立千葉 31.3%
- 西京(京都)30.6%
- 小石川中教(東京)29.7%
- 並木中教(茨城)27.2%
- 仙台二華(宮城)24.9%
- 岡山大安寺中教(岡山)22.7%
- 札幌開成中教(北海道)19.2%
- 都立武蔵 18.9%
- 広島(広島)17.9%
- 仙台青陵中教17.6%
宮城県古川黎明中学校の過去問
宮城県古川黎明中学校の各塾の合格実績
宮城県古川黎明中学校への塾ごとの合格者数では
- 栄光ゼミナール:28名
- ひのき進学グループ/四谷大塚:1名
でした(下記には四谷大塚の数字が入っていません、進学プラザが四谷大塚系なので四谷大塚の実績の多くは進学プラザの実績だと思われます)、四谷大塚の実績には宮城県古川黎明中学校1名とあるので、進学プラザの系列塾で合格者がいたと思われます。
宮城県の公立中高一貫校の通信教育の合格実績
宮城県古川黎明中学校には進研ゼミ受講者から18名の合格者が出ています。
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テキスト・過去問
公立中高一貫校受検では「国語」「算数」「理科」「社会」などの教科ごとの出題はありません。適性検査では科目の垣根を越えた教科複合型の出題となっています。
また出題範囲は「小学校6年間の学習内容」となります。あとはそれらを複合して考える「思考力、判断力、表現力」などが問われます。
頻出分野である「作文対策」「グラフなどのデータの読み取り」対策と「過去問」などに取り組むことが効果的です。
作文対策
グラフ
総合問題集
過去問
まとめ
今回は宮城県古川黎明中学校に関して詳しくご紹介してきました。
娘の受検をサポートして思うのは、公立中高一貫校受検に挑戦して本当に良かったなと言うことです。なぜなら、自分で考えて、自分の考えを人に伝えるために整理して、伝える能力が付いたと思うからです。
この能力は、仮に公立中高一貫校に縁がなかったとしても高校受験、大学受験はもちろん、社会に出てからも重要な能力だと感じるからです。
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