娘が公立中高一貫校受検に挑戦して、もうすぐ1年が経過します。
娘に公立中高一貫校を受検させようと決まったのも約2年前です。
今回は、お子さんを「公立中高一貫校受検させてみようかな~」とお考えのパパさんママさんに向けて、家庭でできる作文対策を紹介しています。
公立中高一貫校の受検では作文が大切だって言うけど、作文苦手なんだよな…
そんな風に考えている保護者の方も多いのではないでしょうか?
作文の添削は「忙しかったり」「苦手だったり」で塾任せにしている保護者の方が多いと思います。(私も1年前は専門塾に任せるものだと思っていました💦)
決まった正解がないし、模範解答を読んでも、どうすれば模範解答の様な文章が書けるのか、教えてあげる方法もわかりませんでした。
しかし2022年に娘の公立中高一貫校受検に挑戦して、合格することができた経験から感じるのは「忙しくても」「苦手でも」作文添削は親が関与することで、合格確率を高められると言うことです。
受検倍率の非常に高い公立中高一貫校受検ですから、お子さんの合格確率を少しでも高められるように参考にしてもらえたらなと思います。
公立中高一貫校受検 適性検査の作文とは?
公立中高一貫校の適性検査では作文問題が多くの学校で出題されます。
適性検査の作文問題では、指定の文章を読んだうえで自分の体験や考えをまとめる400字前後の課
題作文が出題されます。
適性検査での作文は、課題文を読んでから書くケースが多いです。限られた時間の中で文章の内容を正しく読み取り、自分の考えを論理的に表現する力が求められます。
そして公立中高一貫校の適性検査では、作文問題の配点が高い傾向があり、作文問題以外にも記述式の問題が多いことから作文力・記述力は適性検査では、とても強力な武器になります。
私が作文添削をやるようになったきっかけ
娘は小5の終わりから公立中高一貫校の適性検査対策コースがある塾に通っていました。
塾でも「作文の添削」などもしてもらっていましたが、適性検査直前期に模擬試験の解き直しをしている時にカタカナの「ソとン」「ツとシ」が、書き順が間違っているようで厳しく採点したら誤字になるんじゃないかなと不安に感じました。
塾の面談で相談してみると「確かに…減点される可能性がありますね…直した方が良いと思います」とのことでした。
適性検査直前期に「直した方が良いと思います」と、他人事のようなコメントに驚いたのを憶えています。しかし塾の先生達も忙しいので1人1人の作文添削でカタカナの書き順まで丁寧に見て入れないのだなと思いました。
でも親としては1点でも減点のリスクを少なくして本番に挑ませてあげたいとの思いから、私と妻で交代で添削する日々がはじまりました…。
仕事も忙しい中で深夜に添削する日々は厳しいものがありましたが、無事に合格させることができてサポートして良かったなと思っています。
公立中高一貫校 適性検査での作文問題とは
公立中高一貫校の作文問題の出題例
以下の問題は東京都立小石川中等教育学校の令和4年度「適性検査Ⅰ」の実際の問題です。
文章1、文章2を読んで下記の問題に答えます。
適性検査Ⅰは全6ページですが、1~5ページ目には文章1、文章2が掲載されており6ページ目に下記の問題が3問掲載されているだけです。
東京都立小石川中等教育学校の場合は小学校で記載してもらう調査書が合否判定の25%、適性検査はⅠ~Ⅲなので、下記の「適性検査Ⅰ」の配点比率は25%となります。
下記の3問の出来が全体の1/4ですから作文対策が如何に重要かご理解いただけるのではないでしょうか?
ちなみに掲載した適性検査Ⅰは、検査時間45分で文章を理解して、記述問題に答えて作文を書かなければなりません。
作文添削の前に保護者がやるべきこと
作文添削の具体的な方法をご紹介する前に、保護者がやっておくべきことをご紹介します。
志望校の出題傾向を把握する
まずは、保護者が志望校の過去問に取り組んでみることをお薦めします。
45分でこれだけの問題を小学生が解くのか…と驚くと思います。
志望校の過去問を最低1年は解いて、残りも目は通して下さい。
作文問題も各校ごとに傾向がありますから
- 毎年どのような課題文を読むのか?
- 作文、記述問題は何文字程度の記述が求められるのか?
- 試験時間と問題数(作文問題にどの程度の時間が割けるかといって意味でも重要)
などを確認しましょう。
合格レベルの作文を保護者が理解する
適性検査で求められる作文は、小学校で書くような読書感想文などとは、レベルが違います。
作文というよりも小論文と言った方が近いと思います💦
合格させるための作文添削をおこなうには、合格レベルの作文を知っておくことが重要です。
ちなみに私は娘が通っていた塾に面談で行った時に合格したお子さんが書いた作文を見せてもらったことがあります。あと半年で、このレベルの作文が書けるのか不安に感じたのを憶えています。
塾で合格したお子さんの作文を見本として見せてもらいましたが、生徒さん本人にも承諾を得て氏名も隠して見本として見せてもらえたようです。
その意味で、私が合格レベルの作文を把握するのに役立ったのが「作文力で合格! 公立中高一貫校 適性検査対策問題集」です。
過去の適性検査問題から作文問題だけがまとまっていて、合格者の回答例も掲載されており非常に参考になりました。
公立中高一貫校 適性検査 作文添削のポイント
では、早速「作文添削」のポイントをご紹介しましょう。
1.問題文の条件を満たしているか?
まず最初に確認したいのが、問題文で指定された条件通りに文が書けているかどうかです。
指定された条件を満たせていないと大きな減点の対象になります。
ちなみに先程も紹介した「東京都立小石川中等教育学校」の下記の問題3だと
- これからの六年間をどのように過ごしたいか書かれているか?
- 文章1、文章2のいずれかの筆者の研究や学問への向き合い方をふまえ書かれているか?
- どちらをふまえたかを明らかにしているか?
- 内容のまとまりやつながりを考えて段落分け出来ているか?
- 四百字以上四百四十字以内で書かれているか?
の5つを満たしている必要があります。
この条件を漏らしてしまうことが適性検査直前でもありました。限られた時間内で課題文を読んで、文章構成を考えて書くのは大人でも難しいと思います。
2.課題文の意図と合っているか?
上記の「東京都立小石川中等教育学校」の問題3では「文章1、文章2のいずれかの筆者の研究や学問への向き合い方をふまえて」作文を書かなければなりません。
つまり、文章1、文章2のいずれかの筆者の研究や学問への向き合い方を文章から読み取らなければならない訳です。
課題文の筆者の考えを掴めないと意図にあった内容で作文が書けません。
3.文法的に正しい日本語になっているか?
小学生の文章でよく見られる文法ミスとして
- 主語と述語がねじれている(例:【誤】私の夢は弁護士になりたい/【正】私の夢は弁護士になることだ)
- 述語1つに対して主語が2つ以上ある(例:【誤】私は外国人に紹介したい日本の文化は茶道だ/【正】私が外国人に紹介したい日本の文化は茶道だ)
などです。
4.序章、本文、結論と構成にまとまりがあるか?
適性検査作文の型の1つとして有名なのが「いりたまご」です。
いりたまごは、「意見」「理由」「体験」「まとめ」「誤字脱字チェック」の頭文字をとった言葉です。
•意見=課題文からキーワードを抽出して問題提起
•理由=その問題点に対する自分なりの考察
•体験=意見・理由を補強する体験談
•まとめ=問題提起に対して改善提案してまとめる
•誤字脱字チェック
「いりたまご」の型が使えない問題もあると思いますが、序章、本文、結論と構成された文とすることが求められます。
5.語尾が統一されているか?
適性検査では、文末を「です・ます調」もしくは「だ・である調」にそろえる必要があります。
6.重複した内容はないか?
娘の作文でも最初の頃、同じ内容を何度も書いてある作文が多かったです。
その場合は、どちらかの文章は削って別のことを書く必要があります。
7.作文のルールが守られているか?
正しく原稿用紙を使えているか?
句読点のルールなどは、間違えやすいかもしれません。
•文章の書き出し、段落を変えるときは、改行して1マス空けて書き始められているか?
•句点「。」や読点「、」 は1マスを使い、マスの右上に適切な大きさで書かれているか?
※ただし、行の最初にくる句読点は、最後のマスに文字と句読点を一緒に書かれているか?
7.話し言葉などが使われていないか
会話文などを書く場合を除いて、話し言葉が使われていないか?
会話文の多用にも注意が必要です。
8.誤字脱字はないか?
作文の練習を開始した当初から適性検査直前まで誤字脱字のチェックには気を付けました。
娘の時は、適性検査直前の作文添削でカタカナの「ソとン」「ツとシ」が誤字になるんじゃないか妻と焦ったのを憶えています。
試験直前になって「カタカナが誤字扱いで不合格になったら悔やんでも悔やみきれないよ」と伝えて適性検査直前の2週間くらいは、毎朝「カタカナ」の練習をしました。
余裕がある時期に「なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳」や
「なぞらずにうまくなる子どものカタカナ練習帳」で練習しておくと安心だと思います。
まさかカタカナで適性検査直前に不安な毎日を過ごすことになるとは思ってもいませんでした…💦
9.小学校で習う漢字がひらがなになっていないか?
適性検査対策では「読解力」「思考力」「アウトプット力」の育成!
東大生講師と1対1でディスカッション双方向オンライン授業
適性検査問題は、問題文の分量が非常に多いことをご存じですか? 限られた時間内に解答を作成するには、速読力と読解力が重要です。そして作文問題も含めて記述力も求められます。
適性検査は私立中学受験のように国語・算数・理科・社会などの科目試験ではありません。適性検査とは情報処理力、思考力、アウトプット力などを求められる教科横断型の検査です。
先にご紹介した「速読力」「読解力」「記述力」は文系問題でのみ求められる訳ではありません。理系の問題でも「速読力」「読解力」「記述力」が重要です。
短時間で問題文で問われていることを正確に読み取り、条件を整理して求められる解答をアウトプットする必要があります。
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まとめ
今回は、娘の公立中高一貫校受検時に妻と私で試行錯誤しながら作成した作文添削法をご紹介しました。
昨年のちょうど今頃は、毎日1本は作文を書かせて、私と妻で協力しながら添削していました。
また、我が家では直前2週間程度は学校を休ませました(詳細はコチラで詳しく書いてます)
この適性検査直前の2週間は、毎日2本以上の作文を書かせて添削していました。
もちろん、作文だけではなくて毎日1校分は過去問も時間を計ってやっていたので、よくやりきれたなと思います。
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