全国の公立中高一貫校について調査する「全国の公立中高一貫校徹底研究シリーズ」
今回は、県立高校改革で相次いで県立高校が中高一貫校に姿を変えていることが話題の茨城県の公立中高一貫校「茨城県立水戸第一高等学校附属中学校」について調べたのでご紹介します。
初投稿は2022年ですが2023年受検も振り返りながら2023年3月に追記しています。
2024年受検も振り返りながら2024年3月に追記しています。
茨城県では4月開校の2校を含めて公立中高一貫校が13校になり、都道府県立別の公立一貫校数としては東京を抜いて、全国最多となりました。
水戸一高(水戸市)など多くの県内の進学校が一貫化したことも茨城県の特徴です。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校とは?
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校は、茨城県水戸市(茨城県水戸市三の丸3-10-1)にある公立の中高一貫校です。
茨城県立水戸第一高等学校とは
茨城県立水戸第一高等学校は、明治11(1878)年に創立の茨城師範学校予備学科を祖とする伝統校で、水戸城本丸跡に立地し、敷地内には水戸城薬医門が移設されています。通称は、「水戸一」「水戸一高」。土浦第一高校とともに県内でもトップレベルの進学校で進学実績は、東大進学者数ランキングで全国トップ20に名を連ねるほか、毎年国公立大学に約200名、早慶に約100名の合格者を出しています。 部活動においては、インターハイに出場している弓道部、全国高校クイズ選手権で優勝者を出したクイズ同好会など、運動部、文化部ともに活発です。卒業生は、政財界や芸術分野など多彩な方面で活躍しています。茨城県立水戸第一高等学校出身の著名人としては、MBAシリーズでも有名なグロービス創業者の堀義人さん、や茨城県知事で茨城県立高校の中高一貫校化を推進した大井川和彦さんなどがいます。
茨城県立中高一貫校・中等教育学校の校長を公募して元官僚や元東京都区議、現電通社員などの経歴を持つ3名を水戸一、土浦一、水海道一の各校に副校長として配置しています。1年間副校長として教育の現場を経験した後に2023年から各校の校長になるようです。
水戸一高の校長候補は御厩祐司さん京都大学を卒業して文部省入省して文部科学省地域政策室長/内閣府参事官、総務省情報通信利用促進課長/東京大学研究推進部長、愛媛県教育委員会保健スポーツ課長などを歴任された方です。
中高一貫校の狙い
〈生徒一人一人の夢や希望をかなえる学校〉であり、〈見通しをもって粘り強く取り組む力を身に付けるとともに、豊かな人間性を育み、地域や世界で活躍する人財〉を育成していくことを開校のねらいとしています。
目指す学校像
- 真理を愛する学問第一の校風の下、質が高く、活気ある授業や課題研究、社会と連携した教育プログラムを展開する学校
- 自主自立の精神を重視する自由な校風の下、生徒が何ごとにも主体的に取り組むとともに、中高・学年の枠を超えて切磋琢磨する学校
- 至誠一貫・堅忍力行の校是の下、豊かな人間性や最後までやり抜く力を育むとともに、高い目標に挑む生徒をしっかりと支援する学校
※明治41(1908)年に当時の校長 菊池謙二郎氏が校是を定めました。「至誠一貫」は、最後まで誠意を貫き通すこと、「堅忍力行」は、困難を強い意志で耐え、努力して実行することです。
育てたい生徒像
自己の目標の実現を目指し、社会性と創造力、自己決定力を身に付け、社会に貢献できる者
育てたい生徒像としては「リーダーシップ」「グローバルに活躍」は全国の公立中高一貫校の生徒像と重なりますが、茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の特徴は「地域医療の発展に貢献する人財」としている点です。
これは医学部にすすむような人財の育成を目指しているのでしょうか。注目です。
併設型中高一貫教育の仕組み
茨城県のトップ県立高校併設型の中高一貫校と言うことで高校からも160名の高入生を受け入れる計画です。中高一貫教育で進学実績などがどうなるのか興味深いところです。
茨城県のトップ県立高校の中高一貫校化ということで開校時にはメディアなどでもとりあげられています。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の入学者募集・選抜について
応募資格
下記のいずれにも該当する者。
- 小学校若しくはこれに準ずる学校又は義務教育学校の前期課程(以下「小学校」という。)を令和4年3月に卒業又は修了する見込みの者
- 保護者とともに県内に居住する者(入学日までに保護者とともに県内に居住することが確実な者を含む。)
選抜検査の内容
適性検査、面接以外に小学校で作成してもらう調査書も選抜で使用されます。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の偏差値は?
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の偏差値は男子61、女子63(四谷大塚の80偏差値)です。
ただ四谷大塚の偏差値からは私立中学受験をしている受検者の併願校のレベルを知る上で参考になります。茨城県は私立中学受験が盛んな地域ではないようなので、私立併願ではなく高校受験でリベンジを狙うようなエリアかもしれませんが。
同じくらいの偏差値の学校を探すと、私立中学では
- 江戸川学園取手中学校(男子59、女子61)
です。
同じ公立中高一貫校だと
<茨城県内>
- 茨城県立土浦第一高等学校附属中学校(男子60、女子62)
- 茨城県立並木中等教育学校(男子59、女子61)
<全国>
- 東京都立両国高等学校附属中学校(男子60、女子63)
- 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校(男子63、女子65)
- 神奈川県立相模原中等教育学校(男子61、女子62)
- 千葉県立東葛飾中学校(男子62、女子62)
などです。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の受検倍率は?
茨城県内の公立中高一貫校の受検倍率は下記の通りでした。
2024年
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の受検倍率は2024年は3.86倍でした。
2023年
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の受検倍率は2023年は3.58倍でした。
志願者は289名で志願倍率は3.61倍でした。
2022年
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の応募倍率は2022年は4.94倍でした。
2021年度 入学者選抜実施状況
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の評判は?
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校のホームページに在校生のメッセージが掲載されていました。
この学校の魅力は、授業のアウトプットの時間を多くとったり、一人の疑問も大切にし、みんなで協力して解決したりするところです。また、自分で家庭学習のスタイルをつくることができるのも魅力の1つです。様々な地域の新しい友達と学ぶことができて、とても充実しています。
この学校は「挑戦と失敗から学べ」というキャッチフレーズのもと、個性豊かな仲間たちと様々な意見を日々戦わしながら、切磋琢磨できる刺激的な場所です。放課後は習い事やスポーツなどの活動も邁進できる環境です。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の制服
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の施設
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の進学実績は?
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校は令和3(2021)年開校なので進学実績は、まだ出ていません。
併設校の茨城県立水戸第一高等学校の進学実績としては東京大学に23名(現役で20名)、京都大学に3名(現役で1名)など国立大学に227名(現役174名)が合格しています。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校への各塾の合格実績
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校への各塾の合格実績では
2024年
- 茨進(市進グループ):37名
- 早稲田アカデミー:31名
- 思学舎:6名
2023年
- 茨進(市進グループ):37名
- 早稲田アカデミー:24名
- 思学舎:10名
2022年
- 茨進(市進グループ):32名
- 早稲田アカデミー:26名
- 思学舎:6名
となっています。
茨城県立水戸第一高等学校附属中学校へのZ会/進研ゼミの合格実績
23年
最新の23年は進研ゼミ13名、Z会9名が茨城県立水戸第一高等学校附属中学校に合格しています。
22年
公立中高一貫校受検ではZ会や進研ゼミにも適性検査対策のオプション講座があり、茨城県立水戸第一高等学校附属中学校に22年は進研ゼミ7名、Z会9名が合格しています。
2021年
2021年は茨城県立水戸第一高等学校附属中学校に進研ゼミ16名、Z会6名が合格しています。
Z会や進研ゼミの単体受講だけでなく塾との併用も含まれると思いますがZ会では2022年からリニューアルで東京都立中(全校)や千葉県立中(千葉・東葛飾)などで出題される「長文読み取り問題」「複数の資料の読み取り問題」に対応する特別回も追加。志望校にあわせた対策が可能です。難解な出題形式に慣れ、限られた時間で正答にたどり着くためのトレーニングを行います。※5年生の8・12・3月号、6年生の10~12月号で出題します。
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茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の過去問
まとめ
今回は、茨城県立水戸第一高等学校附属中学校の「特徴」「 偏差値」「進学実績」「塾や通信教育ごとの合格実績」などをご紹介しました。
※本記事は茨城県立水戸第一高等学校附属中学校や各塾などのホームページなどの情報をもとに作成しています。受検をご検討の方々はご自身で各ホームページの情報もご確認下さい。
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