多くの中学受験塾では4年生(正確には小3の2月)から中学受験のカリキュラムがスタートします。
ちなみに、なぜ2月にスタートするかと言うと中学受験塾は毎年1月末に、その年の6年生のすべてのカリキュラムが終了します。首都圏だと1月から千葉や埼玉の中学受験がはじまり、2月1日に東京や神奈川などの受験が解禁となり、1週間~10日ほどですべて終了します。
そして、その年の中学受験が終了すると同時に塾の新学期がスタートします。
なので、多くの中学受験塾では2月から新学年での授業がスタートするのです。
娘から「中学受験に挑戦してみたい」と言われて
ちなみに2022年に第一志望の中高一貫校に入学することが出来た娘が中学受験を考えはじめたのが小学校5年生の時でした…
中学受験に挑戦してみたい
彼女は獣医さんになりたいと言う夢がありました。
獣医さんになるには獣医学部に進まないといけない、なので将来の大学進学時の選択肢を増やすためにも中学受験に挑戦してみたいと思ったようです。
うちには現在、大学2年生の息子と小6の息子もいるのですが2人と比べると中学受験に挑戦したい理由が明確で、応援したいなと感じました。
ただ小5からの中学受験挑戦は遅いって認識だったので悩みました。(会社の同僚とかは「近所のSAPIXが小1からじゃないと定員になってしまう」そうで小1から通わせているなど聞いていたので…)
でも、結果として小5から中学受験に挑戦した娘は、結果的に第一志望の中高一貫校に入学させてもらうことが出来て良かったなと感じています。
ちなみに「獣医さんになりたい」と言う夢は、「解剖とか絶対出来ない…」と中学入学前には将来の夢ではなくなっていました…💦でも、夢を持って中学受験に挑戦したいと言い出した気持ちは良かったと感じています。
小学校5年生からの中学受験挑戦でやったこと
情報収集
まずは情報収集をおこないました。
小学校5年生からで中学受験に挑戦した方々のブログ体験記などを読んで「成功談」だけでなく「失敗談」を書かれているブログなどもあり、現実を突きつけられて「やっぱり小学校5年生からでは遅いのか…」と感じたこともありました。
そんな中で、「成功談」の中に「公立中高一貫校」「都立中高一貫校」などの言葉を多く目にするようになりました。中には小6からの挑戦で合格した体験談などもありました。
「公立中高一貫校」に関して、存在はなんとなく知っていました。
でも、どんな学校があるのか?どんな選抜試験が行われるのか?など詳細は全く知りませんでした。
公立中高一貫校とは
公立中高一貫校の目的
公立中高一貫校は1999年に文部科学省が学校教育法を一部改正して誕生しました。
中高一貫教育は6年間の計画的・継続的な教育指導により個性や創造性を伸ばし、幅広い年齢層の生徒が6年間一緒に学校生活を送る中で社会性や豊かな人間性を育む教育を進めることができます。
公立中高一貫校が開校するまでは私立の中高一貫校に行くことでしか受けられなかった中高一貫教育を経済的負担が比較的少ない公立校でも受けられるようにしました。
公立中高一貫校の3つの設置形態
公立中高一貫校の設置形態は「中等教育学校」「併設型」「連携型」の3つのがあります。ただし適性検査などで生徒の選抜を行うのは主に「中等教育学校」「併設型」の2つなので、この2つを詳しくみていきましょう!
中等教育学校
中学/高校の6年間を通じて中高一貫教育を行います。基本的に高校の募集をおこなわない設置形態です。中学の課程を「前期課程(1、2、3年)」高校の課程を「後期課程(4、5、6年)」として学校独自の教科の設定が可能です。
併設型
都道府県などが設置する中学と高校からなり一貫教育が行われます。もともとある高校に付属の中学校を新設するケースも多く見られます。基本的に高校からも生徒募集をおこないます。
公立中高一貫校の理念
公立中高一貫校の教育の基本理念として「未来を切り開くリーダーの育成」が掲げられており、単なる知識の詰め込みではなく、自分で問題を解決できる能力を持ち、リーダーシップを発揮できる子どもたち、すなわち将来の日本を担っていくリーダー人材の育成を公立中高一貫校は担っているのです。
公立中高一貫校の選抜方法は?
地域/学校により異なりますが公立中高一貫校では基本的に「適性検査」「報告書」「作文」で選考されています。
※地域や学校により「面接」や「二次検査」がおこなわれるところもあります。
ちなみに「適性検査」と呼ばれるペーパーテストは建前上、学力を問う試験は行ってはならないことになっているため「試験」ではなく「検査」という名称になっています。
適性検査では「読解力」や「仮説思考力」などが試されています。
「読解力」は文章を読んで理解する力も必要ですが、それだけではなくて出題者の意図を読み取ることも含めた力が求められるようです。また「仮説思考力」に関しては、日常の現象について、「なぜ」と疑問を持ち、仮説を立てる力などが重要です。
基本的に小学校で学ぶレベルの知識を元に思考力を試されるような検査なので多くの私立中学受験で求められる「深い知識」を前提とした暗記的な勉強が必要な受験ではないのも私的には魅力的に感じました。
2022年2月3日、適性検査を終えて帰宅して自己採点を一緒にしました。適性検査Ⅰは合格ラインを超えていることは確実だと思いましたが、適性検査Ⅱが自己採点では良くなくて「これはダメかな…」と思いました(その時の気持ちはコチラ)
でも、この時に感じたのは心から「公立中高一貫校に挑戦して良かった」との想いでした。
不合格だったとしても「公立中高一貫校に挑戦した経験は必ず人生の糧になる」そう感じたからです。
塾を探して入塾する
塾を探しはじめたタイミングではインターネットで公立中高一貫校のこと、適性検査のことなど概要は理解していました。ただ「適性検査」は教科横断型の検査であるってことぐらいしか知りませんでした。
塾の先生たちにもいろいろ教えて頂きました
塾探しでは、インターネットで「公立中高一貫校の適性検査対策をしている塾」を探して、ひたすら行きました。
近所にある「公立中高一貫校の適性検査対策をしている塾」は全て行ったと思います。
塾には子供と一緒に行って「体験授業」などが受けられる場合は、受けさせてもらうとともに私は教室長などからインターネットで調べた「公立中高一貫校の適性検査対策」に関して、質問をしまくりました。
季節講習を体験
うちの近所の塾は、季節講習(春期講習、夏期講習、冬期講習など)をテキスト代のみで受講することが、出来ました。
受検本番である小6の2月3日まで、1年半しかなかったので塾選びで失敗したくなくて見学した塾の中から3つの塾を選んで季節講習を体験させてもらいました。
体験授業も含めて、しっかり比較して入塾したつもりでしたがベストな選択だったとは思っていません。。。。
参考書などを探して自宅学習(親塾)もはじめる
朝ドリルで学習習慣が身に付く
「早ね早おき朝5分ドリル」シリーズに取り組みました。娘は表紙のイラストが「かわいい」と気に入っていたようです。
計算や漢字などの基礎力が付いたことは良かったですが、毎朝勉強する習慣が付いたことが最大の効果だったかなと思います。
漢字や計算だけでなく「都道府県と世界の国」「ことわざ 慣用句」などなどいろいろな種類のドリルに取り組みました。
塾に正式に入塾してからは、塾の計算ドリルなどを使いましたが、それまでは「早ね早おき朝5分ドリル」シリーズで朝学習が習慣化したと思います。
作文やグラフなど適性検査対策
公立中高一貫校の適性検査では「作文対策」がとても大切との情報をインターネットなどで得ていたので作文対策のテキストに取り組みました。
最初は「公立中高一貫校 適性検査対策問題集 作文問題 書きかた編」や「公立中高一貫校 適性検査対策問題集 作文問題 トレーニング編」で公立中高一貫校の作文に関して親子で学習しました。
その上で、「作文力で合格! 公立中高一貫校 適性検査対策問題集」と「作文力で合格! 2 公立中高一貫校適性検査対策問題集」でとにかく作文を書きまくりました。
「作文力で合格! 公立中高一貫校 適性検査対策問題集」と「作文力で合格! 2 公立中高一貫校適性検査対策問題集」には合格者の作文の例が掲載されていて
こんな作文、小学生が書ける…?て感じの大人っぽい作文が見本なんですが💦
見本を参考に作文を書き続けたのは、小5で取り組んだことで最も効果があったと感じています。
また、公立中高一貫校の適性検査では「作文対策」と合わせて「グラフ問題対策」が大切との情報をインターネットなどで得ていたので「グラフ問題対策」にも取り組みました。
「でる順グラフ問題 公立中高一貫校対策」や「グラフ問題特別ゼミ 公立中高一貫校対策-24日間で完成!」に取り組みました。
ちなみに娘が通った栄光ゼミナールでは「資料問題の読み取り講習」がオプション講座としてあって、教室長にすすめられて受講しました。
授業が終わって帰宅した娘に感想を聞きましたが「わかりやすかった」とのこと。
この時はオプションコースを受けて良かったと思っていました。
しかし、この「資料問題の読み取り講習」は全3回くらいのオプションコースだったと思うのですが、全3回の授業が終わってから教室長から連絡があり
「グラフ問題特別講習の宿題は全てやってきていたものの、途中式などの記入がないので、本当に自分で解いたのか疑わしいと思っている」とのこと。
まず、犯罪者でも見つけたかのような言い方に腹が立ちました。
そして、「宿題を毎回チェックして初回から怪しいなと思っていたが確信が持てなかったので様子を見ていました」とのこと。
この教室長はオプション講習の費用(数万円したと思います…)を何だと思っているのでしょうか?
この体験から、通塾は続けましたが塾に過度に依存せずに妻と一緒にサポートすることにしました。結果としては依存し過ぎなかったのは成功だったと思います。
直前期は作文演習→添削を妻と毎日…
ちなみに直前期(年末年始くらいから)は「公立中高一貫校適性検査問題集 全国版」の全国の過去問を使用して作文を書いて、妻と私で添削をする毎日でした。
基本は1日1本、多い日は1日2-3本書いては添削する毎日でした。
毎日の添削は本当に大変でした。もちろん作文を書いている娘が1番大変だったとは思いますが深夜に仕事から帰って来て添削をしてから寝る毎日は大変でした(今となっては良い思い出ですが)
過去問演習→添削でヘトヘト…
過去問演習は「公立中高一貫校適性検査問題集 全国版」と合わせて志望校の過去問に東京学参の「中学別入試過去問題シリーズ」で取り組みました。
作文と合わせて最低でも1日1校、多い時は1日2-3校分の過去問に取り組みました。
もちろん過去問に取り組む娘が1番大変なんですが、この時の作文も含めた過去問演習と添削の経験から、プライベートスクールを開講しました。
作文も過去問演習もプロ講師の方にお願いしていて質的にも親の労力的にも大変満足しています。
無事に合格
2022年2月3日、適性検査を終えて帰宅して自己採点を一緒にしました。
適性検査Ⅰは合格ラインを超えていることは確実だと思いましたが、適性検査Ⅱが自己採点では良くなくて「これはダメかな…」と思いました(その時の気持ちはコチラ)
でも、この時に感じたのは心から「公立中高一貫校に挑戦して良かった」との想いでした。
不合格だったとしても「公立中高一貫校に挑戦した経験は必ず人生の糧になる」そう感じたからです。
ただ、やはり合格できて本当に嬉しかったです。
普段は感情を表に出すことの少ない娘も大号泣でした。
合格発表を見る時は親子で「ダメかな…」と思っていたので余計に嬉しかったのを覚えています。
まとめ
今回は、小学校5年生から中学受験に挑戦して、なんとか合格するまでを受検から1年半が経過した状況で振り返ってみました。
この記事では、「小学校5年生からでも公立中高一貫校受検に間に合うか?」について書いてきました。結論的には正しい準備をすれば十分に「間に合う」と思います。
ただ公立中高一貫校受検は合格して終わりではありません。入学してからのことも少し意識しながら準備を進めて欲しいなと思います。
特に多くの公立中高一貫校で「数学」と「英語」の学習進度が早い傾向があります。数学は「体系数学」、英語は「New Treasure(ニュートレジャー)」などの検定教科書が使用されています。「数学」は適性検査でも理系問題を頑張って学習して準備出来ますが、英語に関しては多くの公立中高一貫校で入学時点での英語力は問われていない状況だと思います。
しかし中3の目標として英検2級(英検公式サイトでは高校卒業程度と定義されています)が掲げられたりしています。
なので余裕がある小学校5年生くらいまでのうちに英語学習もある程度、おこなっておくことをオススメします。
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