全国の公立中高一貫校について調査する「全国の公立中高一貫校徹底研究シリーズ」
今回は、宮城県の公立中高一貫校「仙台市立仙台青陵中等教育学校」について調べたのでご紹介します。
仙台青陵中等教育学校とは?
仙台青陵中等教育学校は、宮城県仙台市(仙台市青葉区国見ケ丘7丁目144番地)にある公立の中高一貫校です。
取組方針:(「仙台市教育構想 2021」より)
体験や社会とのつながりを重視した教育活動を通じ,学力の向上と自立した人間の育成
を目指し,計画的な6年間の一貫教育を展開します。
仙台青陵中等教育学校の教育方針
知性を高め 感性をはぐくみ 意志を鍛える
仙台青陵中等教育学校の教育目標
- 確かな知性と豊かな人間性を備え、自らの手で未来を拓く人間の育成
- 高い志をもち、他と協調しながら日本及び世界に貢献する人間の育成
仙台青陵中等教育学校の入学者募集・選抜について
募集定員
男女計140名(中等教育学校なので高校からの募集はありません)
仙台市立仙台青陵中等教育学校の選抜方法
- 調査書
- 総合問題Ⅰ(筆記及び外国語(英語)のリスニング)(45分)
- 総合問題Ⅱ(40分)
- 作文(40分)
- 面接
宮城県の公立中高一貫校では英語のリスニング問題が出題されます。これは全国的にも、まだ少数ですが、今後増えてくることが予想されます。
仙台市立仙台青陵中等教育学校の過去問
仙台市立仙台青陵中等教育学校の偏差値は?
宮城県の公立中高一貫校はデーターソースがしっかりした偏差値が見つかりません
公立中高一貫校の受検は作文問題など記述式問題が多いことと報告書(小学校で作成してもらう書類)などで選考されるため、偏差値で合否判定が出しづらいと言われます。
関東圏の公立中高一貫校の偏差値は「四谷大塚」や「首都圏模試」などがデータを公開してくれていますが、宮城県の公立中高一貫校の偏差値は掲載されていませんでした。
と言うことで日本最大級の私立中学校・国公立中高一貫校情報サイト「シリタス」によると
- 宮城県仙台二華中学校:64
- 仙台市立仙台青陵中等教育学校:58
- 宮城県古川黎明中学校:57
でした。
※ただ「シリタス」の偏差値はどのように算出されているのか、データの出所が開示されていないのでご注意ください。
仙台市立仙台青陵中等教育学校の受検倍率は?
2023年の仙台市立仙台青陵中等教育学校の出願倍率は1.96倍でした。
宮城県内では、最も受検倍率が高い宮城県仙台二華中学校でも4.01倍となっています。
宮城県仙台二華中学校の4.01倍は高倍率ですが、全国的には千葉県立東葛飾中学校の9.9125倍など5倍を超える倍率の学校が多いのが公立中高一貫校受検の特徴でもあります。※ちなみに千葉県にある公立中高一貫校は全て5倍を超えています。
その点、仙台市立仙台青陵中等教育学校の出願倍率は1.96倍なので、全国的に見れば落ち着いた倍率と言えます。
仙台市立仙台青陵中等教育学校の評判は?
仙台市立仙台青陵中等教育学校の「みんなの中学情報」に記載されている評判を見ると宮城県内116校中16位と評価が高い学校です。特に「先生」(宮城県内116校中6位)、「制服」(同8位)、「学習環境」(同20位)、「進学実績/学力レベル」(同25位)などが高い評価です。逆に「治安/アクセス」(同113位)、「部活」(同104位)などが少し低めです。
仙台青陵中等教育学校は「学習環境/先生」や「進学実績/学力レベル」の評判が高いですが、「プレジデントFamily 中学受験大百科2022」による東京大、京都大、北海道大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大、東京工業大、一橋大、神戸大などの難関国立大学合格率(現役・浪人合計)は下記の通り全国でも10位となっています。
- 県立千葉 31.3%
- 西京(京都)30.6%
- 小石川中教(東京)29.7%
- 並木中教(茨城)27.2%
- 仙台二華(宮城)24.9%
- 岡山大安寺中教(岡山)22.7%
- 札幌開成中教(北海道)19.2%
- 都立武蔵 18.9%
- 広島(広島)17.9%
- 仙台青陵中教17.6%
仙台市立仙台青陵中等教育学校の進学実績は
令和5年の仙台市立仙台青陵中等教育学校の進学実績は京都大学に3名、東北大学に17名など国公立大学に83名が合格しています。
※宮城県仙台二華中学校の()内は既卒生も含めた合格者数の合計
※宮城県古川黎明中学校のみ令和3年の合格実績(他の2校は令和5年)
仙台青陵中等教育学校の過去問
仙台青陵中等教育学校の各塾の合格実績
仙台青陵中等教育学校への塾ごとの合格者数では
- 進学プラザ:58名
- ひのき進学グループ:17名
- 栄光ゼミナール:11名
宮城県の公立中高一貫校の通信教育の合格実績
仙台青陵中等教育学校にはZ会受講者から13名の合格者が出ています。
Z会や進研ゼミの単体受講だけでなく塾との併用も含まれると思いますがZ会では2022年からリニューアルで東京都立中(全校)や千葉県立中(千葉・東葛飾)などで出題される「長文読み取り問題」「複数の資料の読み取り問題」に対応する特別回も追加。志望校にあわせた対策が可能です。難解な出題形式に慣れ、限られた時間で正答にたどり着くためのトレーニングを行います。※5年生の8・12・3月号、6年生の10~12月号で出題します。
\ 無料資料請求はコチラ /
\ 無料体験教材・資料請求はコチラから /
テキスト・過去問
公立中高一貫校受検では「国語」「算数」「理科」「社会」などの教科ごとの出題はありません。適性検査では科目の垣根を越えた教科複合型の出題となっています。
また出題範囲は「小学校6年間の学習内容」となります。あとはそれらを複合して考える「思考力、判断力、表現力」などが問われます。
頻出分野である「作文対策」「グラフなどのデータの読み取り」対策と「過去問」などに取り組むことが効果的です。
作文対策
グラフ
総合問題集
過去問
まとめ
今回は仙台青陵中等教育学校に関して詳しくご紹介してきました。
娘の受検をサポートして思うのは、公立中高一貫校受検に挑戦して本当に良かったなと言うことです。なぜなら、自分で考えて、自分の考えを人に伝えるために整理して、伝える能力が付いたと思うからです。
この能力は、仮に公立中高一貫校に縁がなかったとしても高校受験、大学受験はもちろん、社会に出てからも重要な能力だと感じるからです。
コメント