私立の中高一貫校に魅力を感じていても、かかる費用などが気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は費用を抑えて中高6年間の一貫教育を提供してくれる都立、区立の中高一貫校全11校の偏差値ランキングや受検の特徴などをご紹介します。
都立/区立 中高一貫校 偏差値ランキング【全11校】
東京都にある都立/区立の中高一貫校の偏差値を四谷大塚、首都模試の偏差値で比較したのが下の表です。
四谷大塚、首都模試のどちらの偏差値でも小石川中等教育学校が頭1つ抜けている状態です。
次いで武蔵高校附属中学校、両国高校附属中学校と続くのも四谷大塚、首都模試の共通する点と言えます。
偏差値から見る難易度
同偏差値(首都模試で比較)の私立中学としては上記の学校となります。
ただし、公立中高一貫受検は私立受験ほど偏差値差が難易度に直結していません。
最も偏差値が高い小石川中等教育学校と、最も偏差値が低い学校では四谷大塚、首都模試ともに10の偏差値の差があります。
私立中学校受験で偏差値が10違うと、難易度の差は歴然です。事前の模試で偏差値が10足りない状態で合格するのは難しいと思いますが、公立中高一貫受検では事前の模試などで偏差値が10程度足りなくても合格してしまうケースが散見されます。
逆に模試等で合格圏内でも、不合格になってしまうケースも多く見られます。
応募倍率から見る難易度
2023年の応募倍率で見ると、最も受検倍率が高いのは三鷹中等教育学校の5.78倍となっており、倍率が5倍を超える学校が3校、4倍台が5校と半分以上の学校が倍率4倍を超えており、都立中受検の難しさはこの高倍率だと言えます。
例えば、最も受検倍率が高い三鷹中等教育学校だと924名が応募していますが、合格できるのは160名ですから764名が「ご縁がない」と言う非常に厳しい受検です。
都立/区立中高一貫校の「入学者選抜」とは
同じ中学受験でも、都立/区立中高一貫校と私立中高一貫校の入試とは大きく異なります。
「入学者選抜」と呼ばれる都立/区立中高一貫校の入試では学力テストではなく、小学校の成績や活動の記録を反映させた「報告書」、筆記テストの「適性検査」で合否が判定されます。
ちなみに学力による選抜でなく、あくまで各校との適性を検査する選抜なので漢字も「受験」ではなく「受検」と書きます。
「適性検査」は、教科横断型で思考力や表現力を問う問題が多いのが特徴です。
文章(会話文が多いのも特徴です)やグラフ、資料などを読み、そこから思考をまとめて自分の言葉で表現する記述式の問題が多く出題されています。
都立/区立中高一貫各校「入学者選抜」の違い
報告書が選抜に占める割合
報告書が選抜に占める割合が30%
- 桜修館中等教育学校
- 大泉高校附属中学校
- 富士高校附属中学校
上記3校は報告書点が、選抜全体点数の30%の割合を占めます。
小学校の成績に自信がある場合は、有利な学校とも言えます。
報告書が選抜に占める割合が25%
- 小石川中等教育学校
- 武蔵高校附属中学校
- 立川国際中等教育学校
上記3校は報告書点が、選抜全体点数の25%の割合を占めます。
内申重視というよりは、適性検査の問題に強い特徴のある三校です。
報告書が選抜に占める割合が20%
- 両国高校附属中学校
- 南多摩中等教育学校
- 千代田区立九段中等教育学校
- 白鷗高校附属中学校
- 三鷹中等教育学校
都立/区立中高一貫校の約半分が報告書が選抜に占める割合が20%となります。
当日の適性検査の結果が重視されている学校となります。
とは言え、報告書が30%の比率で選考に使用される桜修館中等教育学校、富士高校附属中学校でも70%は当日の適性検査の結果が見られるわけですから、適性検査対策が重要な点は変わりません。
各校の適性検査の違い
東京都の都立中高一貫校では、各校の教育方針や生徒像を反映させるため適性検査の問題は、東京都が共同で作成した問題と各校で独自に作成した問題との組合せにより実施されています。
都立/区立中高一貫各校の過去問
小石川中等教育学校
武蔵高校附属中学校
両国高校附属中学校
桜修館中等教育学校
大泉高校附属中学校
南多摩中等教育学校
富士高校附属中学校
千代田区立九段中等教育学校
白鷗高校附属中学校
三鷹中等教育学校
立川国際中等教育学校
海外研修・海外留学に力を入れている都立中高一貫校
都立中高一貫校の海外研修・海外留学事情を調べてみました。
学校によって違いはありますが、どの学校もグローバル人材の育成には力を入れていることが感じられます。
まとめ
今回は東京都にある都立、区立の中高一貫校全11校の「偏差値ランキング」や「報告書が選抜に占める割合」、「各校の適性検査の違い」「各校の過去問」などをご紹介しました。
コメント