東京都立大泉高等学校附属中学校は、東京都立の中学校で高等学校においては生徒を募集しない完全中高一貫校です。

この記事はもともと2022年4月に執筆したものです。当時の受検の温度感や雰囲気を参考情報として残しつつ、最新(2025年度・2026年度)の学校情報、倍率、進学実績、塾別合格者数などのデータを随時追記してアップデートしています。
- 東京都立大泉高等学校附属中学校のことを知りたい方
- 小5、小6で大泉高等学校附属中学校の受検を検討しはじめた方
- 大泉高等学校附属中学校に強い塾を知りたい方
- 大泉高等学校附属中学校を併願先として検討しはじめた方
都立大泉高校附属中とは?
都立大泉高校附属中(東京都立大泉高等学校附属中学校)は、東京都練馬区(東京都練馬区東大泉5-3-1)にある公立の中高一貫校です。
都立大泉高校附属中 学校紹介動画

とても広くてビックリしました。
施設の充実は都立中トップクラスだと思います。
グランドデザイン
高い倫理観と飽くなき探究心を兼ね備えた国際社会のリーダー
指定校
- Society5.0 に向けた学習方法研究校
- 国際交流リーディング校
- 英語教育推進校
- 海外学校間交流推進校
- 文化部推進校(将棋部門)
- オリンピック・パラリンピック文化プログラム学校連携事業実施校
教育目標
自 主 自ら学び、真理を極め
自 律 自らを律し、他を尊重する
創 造 自らを拓き、社会に貢献する
特徴
探究
これからの時代はVUCAの時代と言われている。「答えがない」社会で君たちはどう生きてい
くのか。「探究活動」は、まさに「答えがない」問いを自ら設定し解決していく一連の活動であ
る。自らの在り方生き方とよりよい社会を探究し創造していく。
VUCA
Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguityの頭文字をとった言葉であり、予測困難で不確実、複雑で曖昧な時代になるということを意味します。
マイプロジェクト(中学校)
地域や日本、世界の課題に対して個人やグループでプロジェクトを立ち上げ、他者と協働しながら探究活動をおこないます。
課題発掘セミナー
大学教授やNPO法人の職員等、学問分野や社会問題に対して探究活動を行うプロをお招きし講演会をおこないます。
課題研究(高等学校)
自らの興味関心にもとづきテーマを設定し、複数の先行研究をもとにRQ(リサーチクエスチョン)を立て、探究活動をおこないます。
授業
令和4年(2022年)年度から併設型中高一貫教育校における高校段階からの生徒募集の停止による完全中高一貫化に向け、「教育課程の基準の特例」を生かし、6年間の系統性ある新カリキュラムを編成した。専門性の高い教員のもと、高校受験のないゆとりある学校生活の中で主体的・対話的で深い学びを目指します。
少人数
中学校段階では、英語と数学において、2クラスを3つに分けるのではなく、全クラスで1クラスを2つに分けた、少人数の授業を実施しています。
ICT機器利用の推進
Society5.0に向けた学習方法研究校として、生徒がネットワークと機器の効果的な活用を学べる授業を行っている。全教室にWi-Fi・プロジェクターが完備されています。
TIR
Teacher in Readinessの頭文字をとった自主学習教室。放課後の一定時間、英語や数学を中心に、教室に教員や大学生が控えて個に応じた学習課題の解決を図ります。
進路
VUCA時代に君たちはどう生きるか?予測困難で唯一の正解がない時代だからこそ、「自分軸」を持っていることが重要です。自らの将来像を具体的に想像し、自らの歩む道を創造するために、進路説明会や進路講演会など、多彩なサポートを行っています。
幅広い講習
毎年、100近い講座が開かれており、多数の生徒が自分の志望に即した講座を受講しています。
多彩な進路説明会や進路講演会
大学入試に関する説明会はもちろん、中学生の段階から、自分の適性をはかる診断(レディネステスト)や本校の同窓生による講演会など、多彩な機会を設けています。
合格体験談を聴く機会
本校の卒業生から、受験の日々に何を意識し、どのように過ごしたのか、具体的な学習方法などを踏まえて体験談を聴くことができます。これらのアドバイスを踏まえ、在校生は、現役合格に向けた指針を数多く得ていくことができます。
東京都立大泉高等学校のグローバル人材教育
Global Education Network 20
東京都立大泉高等学校も東京都教育委員会からGlobal Education Network 20に指定されています。英語教育や国際交流等のグローバル人材育成に関する取組を推進しています。
英語研修
British-hills 英語研修、オーストラリア・ニュージーランド語学研修など、全学年で国際理解教育を中心とした行事を設定しています。
国際理解教育
オンライン英会話を実施し、海外の外国人講師と実際に会話をし、英語によるコミュニケーション能力の向上を図る。全学年で国際理解教育を中心とした行事を設定しています。
大泉高等学校附属中学校
中学1年生:国際交流(「留学生が先生」)
中学2年生
- 同窓会の協力による語学研修
- 国内英語研修(ブリティッシュ・ヒルズ)
中学3年生
- オンライン英会話(総合的な学習の時間 国際理解教育)
- 中高一貫校英語スピーチコンテスト
大泉高等学校
高校1年生
- オンライン英会話(英語表現Ⅰ・自校契約)
- オーストラリア語学研修・現地校交流
(注)現地の生徒とバディになり、校内の散策やゲームを行う。
高校2年生
- オンライン英会話(英語教育推進校)
- 海外修学旅行(台湾)・現地高校及び大学との交流
(注)現地の学生(生徒)とB&Sで市内観光及び校内で異文化交流 - 台湾高校生との交流(日本文化の紹介)
オンライン英会話
インターネットを活用し、タブレット端末等を使用して海外の外国人講師と実際に会話をし、英語によるコミュニケーション能力の向上を図ります。
都立大泉高校附属中の偏差値は?
都立大泉高校附属中の偏差値は、四谷大塚のAライン80%偏差値において男女ともに61(2022年時点は60)に上昇しています。また、首都圏模試での偏差値は67に達しており、人気と難易度は高い水準を維持しています。
同じくらいの偏差値(四谷大塚基準)の私立中学を探すと、以下の学校が挙げられます。
- 高輪中学校
- 東京学芸大学附属世田谷中学校
- 東京都市大学付属中学校
- 東京農業大学第一高等学校中等部
- 桐朋中学校
- 三田国際学園中学校
- 明治大学付属明治中学校
同じ都立・公立中高一貫校で比較すると、以下の学校が同水準です。
- 東京都立桜修館中等教育学校
- 千代田区立九段中等教育学校
- 東京都立両国高等学校附属中学校
都立大泉高校附属中の偏差値は男女ともに60(四谷大塚の80偏差値)です。同じくらいの偏差値の学校を探すと、
- 高輪中学校
- 東京学芸大学附属世田谷中学校
- 東京都市大学付属中学校
- 東京農業大学第一高等学校中等部
- 桐朋中学校
- 三田国際学園中学校
- 明治大学付属明治中学校
などです。
同じ公立中高一貫校だと
- 東京都立桜修館中等教育学校
- 千代田区立九段中等教育学校
- 東京都立両国高等学校附属中学校
などです。

公立中高一貫校は記述問題(作文含む)が多い適性検査であることや小学校から提出される報告書などで選考されるため、偏差値だけでは合格できるか判断できない面があります。
ただ四谷大塚の偏差値からは私立中学受験をしている受検者の併願校のレベルを知る上で参考になります。
都立大泉高校附属中の受検倍率は?
都立大泉高校附属中の受検倍率は、2021年は5.94倍、2022年は4.60倍と高い推移を見せていました。
最新の2025年度・2026年度の一般枠の倍率は以下の通りです。
- 2025年度: 定員160名(男女別枠)に対し、応募者590名、受検者563名、合格者159名。実質倍率は3.54倍(応募倍率は3.69倍)でした。
- 2026年度: 2026年度から定員枠が従来の160名から152名(男女合同枠)に減少しました。この影響もあり、応募者数は618名、受検者数は598名に増加。合格者155名に対し、実質倍率は3.86倍(応募倍率は4.07倍)へと急上昇しました。定員減により、合格へのハードルが一段と上がっています。
都立大泉高校附属中の受検倍率は2021年は5.94倍、2022年は4.60倍でした。

都立大泉高校附属中の適性検査
都立大泉高校附属中の評判は?
都立大泉高校附属中の「みんなの中学情報」での評価は東京都内777校中62位です。記載されている評判を見ると「学習環境」は東京都内777校中20位、「施設」は同27位、「進学実績/学力レベル」が同67位などと高い評価です。逆に「先生」同382位、「部活」同317位、「制服」同267位などが少し低めです。

2020年に調べた時には施設(都内14位)や学習環境(都内8位)と高かったですが、先生も(都内20位)と高かったです。
部活動は「平日は、少なくとも1日休養日を設けること」などルールが設けられているので全国大会を目指すような部活動は難しいかもしれませんが、充実した部活動はできる環境はあるように感じます。
制服

部活動紹介
部活動一覧

部活動紹介動画
都立大泉高校附属中の進学実績は?
2025年3月には、完全中高一貫生(高校からの募集を行わない6カ年教育を受けた世代)による初の卒業生が誕生し、目覚ましい実績を上げて話題となりました。
2026年春 大学合格実績(一貫2期生):
- 国公立大学: 合格者合計46名(うち現役43名)。
- 難関国公立の内訳: 東京大学 7名、京都大学 2名、一橋大学・東京科学大学(旧東京工業大学など)を含む主要旧帝大などに12名が合格。
- 難関私立大学: 早慶上理(早稲田・慶應・上智・東京理科大)の合格実績は非常に堅調で74名。GMARCH(学習院・明治・青山・立教・中央・法政)には150名が合格しています。医学部医学科にも6名の合格者を輩出しました。
2025年春 大学合格実績(一貫1期生・参考):
- 国公立大学: 東京大学 8名、京都大学 2名を含む難関国公立に多数合格。卒業生100名に対する国公立大学への合格率は 39.5% と、6カ年一貫教育の確かな成果を証明しました。私立大学では早稲田大学51名、慶應義塾大学23名、上智大学21名、東京理科大学31名が合格しています。
令和4年大学進学状況
東京都立大泉高等学校附属中学校の令和4年大学進学状況としては、東京大学に現役で2名、京都大学に1名、一橋大学に1名、東工大1名など計43名が国公立大学に合格しています。
私立大学では慶応義塾大学に13名、早稲田大学に42名、上智大学に12名などが合格しています。

令和3年大学進学状況
都立大泉高校附属中の令和3年度の進学実績は東京大学6名、一橋大1名、東工大6名など国公立大に64名などです。

都立大泉高校附属中への各塾の合格実績
大手塾の最新(2026年度)を含む近年の合格者数データです。
2026年(令和8年度)塾別合格実績:
- ena: 117名(定員152名に対する占有率は 77.0%)
- 栄光ゼミナール: 22名
- 早稲田アカデミー: 8名
- Z会の教室(通塾): 7名
2026年度入試においても、大泉高校附属中における「ena」の圧倒的な強さは健在であり、全合格者の4分の3以上をena生が占める驚異的な占有率となっています。一方で、準大手の「栄光ゼミナール」も前年の16名から22名へと合格者を伸ばし、確かな存在感を示しています。
過去の合格実績(参考):
- 2025年: ena 114名、栄光ゼミナール 16名
- 2023年: ena 110名、栄光ゼミナール 14名、日能研 12名
- 2022年: ena 104名、栄光ゼミナール 15名、早稲田進学会 11名
2023年
2023年都立大泉高校附属中への各塾ごとの合格実績では
- ena:110名
- 栄光ゼミナール:14名
- 日能研:12名
となっています。

2022年
2022年都立大泉高校附属中への各塾ごとの合格実績では
- ena:104名
- 栄光ゼミナール:15名
- 早稲田進学会:11名
となっています。

都立大泉高校附属中へのZ会/進研ゼミの合格実績
- Z会(通信教育・全体): 2026年度実績は23名合格(2021年は21名、2022年は40名、2023年は29名)。安定して高い合格実績を誇っています。
- 進研ゼミ(小学講座): 2025年度は12名合格(2021年は11名、2023年は15名)。
都立中受検ではZ会や進研ゼミにも適性検査対策のオプション講座があり、都立大泉高校附属中に21年はZ会21名、進研ゼミ11名が合格しています。


Z会や進研ゼミの単体受講だけでなく塾との併用も含まれると思いますがZ会では2022年からリニューアルで東京都立中(全校)や千葉県立中(千葉・東葛飾)などで出題される「長文読み取り問題」「複数の資料の読み取り問題」に対応する特別回も追加。志望校にあわせた対策が可能です。難解な出題形式に慣れ、限られた時間で正答にたどり着くためのトレーニングを行います。※5年生の8・12・3月号、6年生の10~12月号で出題します。
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都立大泉高校附属中の過去問・受験対策ガイド


集団塾だけに頼らない ― 「集団塾+個別指導」という選択肢
最後に、2人の子どもの受検を経験した今だからこそ言える「集団塾との付き合い方」について書いておきたいと思います。
我が家は、娘が栄光ゼミナール、息子がenaという集団塾に通いました。結論から言うと、集団塾に通わせたこと自体は間違いではありませんでした。適性検査対策のカリキュラムや情報量という点で、専門コースを持つ集団塾は非常に頼りになります。公立中高一貫校を目指すなら、まずはこうした集団塾を軸に据えるのが王道だと思います。ただ、「塾に任せきり」ではうまくいかなかったのも事実です。

集団塾で得たものを「どう自分のものにするか」でつまずきかけました。ここを個別のサポートで補うという考え方に、最終的にたどり着きました。
季節講習は「受けっぱなし」が一番もったいない
娘は栄光ゼミナールで夏期講習・冬期講習・春期講習といった季節講習や「栄光の森」(夏合宿)に参加しました。まず、これら季節講習そのものは受けて良かったと思っています。各塾がそれまでに培ってきたノウハウが凝縮されていて、短期間で一気に力を伸ばせる貴重な機会です。ここは集団塾の強みが最も発揮される場面だと感じます。
ただ、一つだけ強く言いたいのは、季節講習を「受けっぱなし」にしないことです。授業を受けただけで満足してしまうと、せっかくのノウハウも定着しません。大事なのは、その日にやった内容をしっかり復習して、自分のものにすること。これができるかどうかで、季節講習の成果は大きく変わってきます。
これは我が家の正直な感想ですが、高額な合宿に参加するくらいなら、その費用と時間を「季節講習の復習」に充てたほうが効果は高いのではないか、とも思っています。合宿には合宿にしか得られない良さ(受検生としての自覚や仲間との刺激など)もありますが、こと「学力を伸ばす」という一点で見れば、家庭教師などにマンツーマンで復習・定着させてもらうほうが、費用対効果は高いと感じました。つまり、集団塾で得たインプットを、いかにして自分のものにするか。ここに個別のサポートを組み合わせるのが、私がたどり着いた考え方です。
集団塾に通うだけで安心してはいけない ― 「補完」の視点
実際に2人の受検を経験して痛感したのは、集団塾には構造的にどうしても手が届きにくい領域がある、ということです。大きく3つあります。
一つ目は「一人ひとりのつまずきの分析」です。集団授業ではクラス全員に同じ解説をするため、「自分の子がどこでつまずいているのか」を個別に特定してもらうのは難しいのが実情です。
二つ目は「記述・作文の添削の量と深さ」です。適性検査は記述式が中心ですが、集団塾では一人あたりの添削にかけられる時間に限りがあります。娘が通った栄光ゼミナールも、息子が通ったenaも、作文添削が「誤字に×が書いてあるだけ」だったように、自分の答案が採点官にどう伝わるかは、第三者に細かく見てもらわないと客観視できません。
三つ目は「過去問演習期(小6秋以降)のピンポイントなフォロー」です。志望校の傾向に合わせた苦手分野の集中対策は、どうしても個別対応が必要になります。直前期の過去問演習は、娘の時は私と妻でサポートしましたし、息子の時はオンライン家庭教師の先生にお願いしました。
こうした「集団塾では補いきれない部分」を埋める手段として、近年は集団塾と個別指導・家庭教師を併用するご家庭が増えています。以下、私が実際に話を聞いたり運営したりしている2つの選択肢を紹介します。
「東大家庭教師友の会」を運営する株式会社トモノカイのPersonal Education(PE)部門(帰国子女やインターナショナルスクール生向けオンライン家庭教師「EDUBAL」(業界シェアNo.1)や、「東大家庭教師友の会」を運営する部門)で「オンライン東大家庭教師友の会」を担当されている方とお話させていただく機会がありました。
「オンライン東大家庭教師友の会」では、集団塾の授業や模試だけでは補いきれない「苦手分析」「記述添削」「勉強の型づくり」を、東大生・難関大生教師がマンツーマンでフォローしてくれるサービスもおこなっているとのことです。東京都最難関校「小石川中等教育学校」、国立の東大教育学部附属中、筑波大附属中などへの合格サポート実績があるとのことで、集団塾のカリキュラムと並行して弱点部分だけを補強したいご家庭に向いていると思います。
先日、このサービスで都立中高一貫校の適性検査対策を担当されている方から、対策のポイントを詳しくお聞きする機会がありました。以下は東京都立中を目指すご家庭に向けたお話で、神奈川の受検とは志望校が異なりますが、「記述力」「勉強の型」といった適性検査対策の勘所そのものは神奈川の公立中高一貫校受検にもそのまま通じる内容でした。長くなりますが、非常に参考になったので共有します。
公立中高一貫校の適性検査対策 ― 合否を分ける「記述力」と「勉強の型」
公立中高一貫校の受検は、かつての爆発的な人気に沸いた時期と比べると、近年は倍率が明確に落ち着いてきています。
制度が始まった当初(都立の適性検査は2005年スタート)は、対策法が確立しておらず「とりあえず受けてみよう」という記念受験組も多かったため、倍率は非常に高いものでした。都立第一号として2005年に中学入試を実施した白鷗高校附属中の初年度倍率は、実に13.21倍に達しています。その後も人気は続き、2015年前後の都立各校の受検倍率は6〜8倍台がずらりと並んでいました(2015年は白鷗8.32倍、両国7.18倍、桜修館6.76倍など)。
しかし、受検対策のノウハウが各塾で確立され、「相応の準備をしなければ受からない」というハードルの高さが広く知られるようになったこと、いわゆる記念受験層が減ったことなどから、倍率はここ数年で着実に低下してきました。2024年度には都立各校の受検倍率は最も高い九段でも4.58倍、平均では3.5〜3.6倍程度まで下がり、2025年度・2026年度も一般枠の応募倍率は平均3.5倍前後で推移しています。
ただし、この「倍率低下」は必ずしも合格しやすくなったことを意味しません。むしろ、記念受験の層が抜けて、しっかり準備してきた受検生が残るようになった結果でもあり、実質的な競争の質は下がっていないとも言われます。しかも公立中高一貫校は原則として一校しか受検できず、検査はすべて同日に実施されるため、限られたチャンスで確実に力を発揮する準備が欠かせません。
「オンライン東大家庭教師友の会」では、都立中高一貫校(白鷗、両国、小石川、桜修館、武蔵など)や、適性検査型入試を導入している国立中高一貫校(東京大学教育学部附属中等教育学校など)の受検を目指す小学5年生〜6年生を数多く指導してきました。公立一貫校に特化した大手進学塾(enaなど)の集団授業や合判模試のフォロー、そして「過去問演習期(小6の秋以降)」における記述・算数・作文のピンポイント添削・苦手分析指導で多くのご家庭に選んでいただいてきました。
この記事では、これまでの指導で見えてきた適性検査対策の勘所を、具体的なエピソードを交えてお伝えします。
まず押さえたい ― 適性検査は「私立入試」とはまったく別物
都立中受検対策をご説明する前に理解していただきたいのが、適性検査は私立中学の教科型入試とは求められる力が根本的に異なる、という点です。私立入試が国語・算数・理科・社会の教科ごとの知識と処理力を問うのに対し、公立一貫校の適性検査は、会話文や資料・グラフを読み取り、複数教科の知識を総合して「自分の考えを筋道立てて説明する」教科横断型の出題が中心になります。
多くの都立校では、検査が次の3つに分かれています。
適性検査Ⅰ
適性検査Ⅰは主に文章読解と400字前後の作文で、読み取る力と自分の考えを表現する力が問われます。
適性検査Ⅱ
適性検査Ⅱは表・グラフ・会話文など複数の資料を読み解き、理由を述べたり数値で裏付けたりする論理的思考の問題です。
適性検査Ⅲ
そして適性検査Ⅲ(実施校は一部)は、複雑な条件設定の中で図や計算を使って考える数理・条件整理の力を問います。小石川中等のように理数系の独自問題に強い学校、桜修館のように適性Ⅰの作文の比重が大きい学校など、学校ごとに配点や傾向が大きく異なるため、志望校の出題傾向を早めに把握することが第一歩となります。
いずれの検査に共通するのは、私立入試のような単純な○×の知識問題がほぼないということです。「なぜその式になるのか」「なぜその実験結果になるのか」を、言葉や図で採点官にわかりやすく伝える記述力こそが合否を分けます。
適性検査Ⅰ(文系・表現分野)― 「構成メモ」の確立とケアレスミス対策
文章を読んで自分の意見をまとめる作文は、多くの受検生が最初につまずくところです。ある生徒も、当初はアイデア出しや文章の組み立てに苦戦していました。加えて、国語の長文読解の「抜き出し問題」で、細かい誤字・脱字による失点が課題になっていました。
このとき担当教師がまず徹底したのが、集団塾の模試をベースにした「作文の構成メモ」の書き方です。いきなり原稿用紙に書き始めるのではなく、メモの段階でアイデアを整理してから書く習慣をつけました。あわせて、文章の趣旨を正確につかむために「文章の中で一番言いたい一文に線を引く練習」を繰り返し行いました。
抜き出しミスや誤字ミスについては、教師が一方的に注意するのではなく、「ミスを無くすために自分でリマインドのルールを決めてもらう」というアプローチを取りました。ミスを他人に指摘されて直すのではなく、自分でチェックの仕組みを持つことで、本番でも再現できる自立的な意識が育ちます。
構成メモがすっかり板についたことで、「メモを元にスムーズに書き切る型」が確立され、これが本人の大きな自信になりました。塾の日曜特訓の適性Ⅰでは「60点(誤字がなければ70点)」という高得点を獲得し、合判模試でも手応えを実感できるレベルまで文系の表現力が引き上がりました。
適性検査Ⅱ・Ⅲ(理系・融合分野)― 問題文の読み取りと「部分点をもぎ取る記述のコツ」
算数・理数分野の適性検査(適Ⅱ・適Ⅲ)に強い苦手意識を持つ受検生は少なくありません。ある生徒も、問題文の量が多く一見難しそうに見える立体図形や条件整理の問題で、問題文を正確に読み解けずに記述で苦戦していました。集団塾では一人ひとりが「どこでつまずいているか」の分析まで手が回りにくいため、教師は次のような個別対策を行いました。
まず、夏期講習でわからなかった問題を徹底的に洗い出し、「グラフや表の数値を式に書き換えていく作業」を隣で一緒に実践しました。一見難解に見える問題も、「落ち着いて条件を読み解けば難しくない」ことを体感させるのが狙いです。
そのうえで、理数の記述で確実に部分点をもぎ取るために、教師が汎用的な「実験系記述のコツ」を伝えました。ポイントは次の3つです。
- 数字(実験結果)や、上下左右・東西南北などの客観的な情報を用いて説明する
- 変化を説明するときは「変化前 → 変化後 → 前後の差と理由」の3ステップの順序で書く
- 一文を短く簡潔にし、書いた図には必ず言葉で説明を加える
授業では、解説をただ聞く受け身の姿勢にさせず、「どうしてこの解き方になるのか、口頭で説明してみて?」と問いかけ、能動的な思考プロセス(言語化)を徹底させました。自分の言葉で説明できることは、記述で採点官に伝わる答案を書けることと直結します。
「グラフと表」の演習を徹底的に3周やりきったことで計算速度が劇的に向上し、一つ教えればすぐに本質を理解できるまで理系脳が覚醒。苦手意識のあった算数分野を「楽しい!」と感じられるまでマインドが変化しました。本番直前には、レベルの高い「サイコロの立体図形問題」のような実戦的な初見問題に対しても、持ち前の空間想像力を発揮して短時間で自力で解き明かせるほど、思考力・記述力が大きく開花しました。
総括 ― 高倍率を突破するための「正しい勉強のやり方」
これまでの指導から見えてきた、公立・国立一貫校の適性検査対策における最大の注意点は2つあります。
一つは、集団塾のカリキュラムをこなすだけで満足せず、解いた過去問を「その日中」に必ず復習・解き直しすること。もう一つは、記述のプロセスを第三者に細かく添削してもらうことです。適性検査は記述式が中心である以上、自分の答案が採点官にどう伝わるかは、自分一人ではなかなか客観視できません。
前述のとおり、適性検査には単純な知識問題がほぼありません。「なぜその式になるのか」「なぜその実験結果になるのか」を言葉や図でわかりやすく伝える記述力が合否を分けます。だからこそ、夏休みのうちに自分なりの「勉強ルーティン」を確立し、10月・11月の綿密な学習計画を先回りで立てておくことが重要になります。
集団塾での学びを土台にしながら、一人ひとりのつまずきに合わせて「正しい勉強のやり方の型」を授け、受け身ではない能動的な思考力を育てること。これこそが、高倍率の公立・国立一貫校受検を突破する最大の鍵です。
指導・合格実績
これまで、東京都立小石川中等教育学校、東京大学教育学部附属中等教育学校、筑波大学附属中学校をはじめとする公立・国立一貫校への合格をサポートしてきました。集団塾の授業や模試だけでは補いきれない「苦手分析」「記述添削」「勉強の型づくり」の部分を、東大生・難関大生教師がマンツーマンでお手伝いします。適性検査対策にお悩みのご家庭は、ぜひ一度ご相談ください。
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まとめ
今回は、東京都立大泉高等学校附属中学校の「特徴」「 偏差値」「進学実績」「塾や通信教育ごとの合格実績」などをご紹介しました。
※本記事は東京都立大泉高等学校附属中学校や各塾などのホームページなどの情報をもとに作成しています。受検をご検討の方々はご自身で各ホームページの情報もご確認下さい。


























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