中学受験を考えるなら都立中学(都立中高一貫校)受検も選択肢に入れたいところです。都立中学は高い進学実績があるにもかかわらず、私立中学ほど学費がかからないため人気があり、受検倍率が高い現状です。
そのため都立中学への合格を本気で目指すなら、都立中学受験対策に基づいた徹底的な受験勉強が必要です。今回は都立中学の概要、都立中学の偏差値や倍率、合格のための勉強法、都立中学受験塾などをご紹介します。
都立中高一貫校とは
東京都で初の都立中高一貫校となる白鷗高校附属中学校が誕生したのは2005年のことです。都立中の歴史はまだ浅いものの、開校以来、ずっと高い人気を集めています。まずは、その概要から見ていきましょう。
都立中高一貫校の目的
公立中高一貫校は1999年に文部科学省が学校教育法を一部改正して誕生しました。東京都では2005年に誕生した白鷗高校附属中学校が初の公立中高一貫校でした。
中高一貫教育は6年間の計画的・継続的な教育指導により個性や創造性を伸ばし、幅広い年齢層の生徒が6年間一緒に学校生活を送る中で社会性や豊かな人間性を育む教育を進めることができます。
公立中高一貫校が開校するまでは私立の中高一貫校に行くことでしか受けられなかった中高一貫教育を経済的負担が比較的少ない公立校でも受けられるようにしました。
都立中高一貫校の3つの設置形態
都立中高一貫校の設置形態は「中等教育学校」「併設型」「連携型」の3つのがあります。ただし適性検査などで生徒の選抜を行うのは主に「中等教育学校」「併設型」の2つなので、この2つを詳しくみていきましょう!
中等教育学校
中学/高校の6年間を通じて中高一貫教育を行います。基本的に高校の募集をおこなわない設置形態です。中学の課程を「前期課程(1、2、3年)」高校の課程を「後期課程(4、5、6年)」として学校独自の教科の設定が可能です。
併設型
都道府県などが設置する中学と高校からなり一貫教育が行われます。もともとある高校に付属の中学校を新設するケースも多く見られます。基本的に高校からも生徒募集をおこないます。
東京都の公立中高一貫校
東京都にある公立中高一貫校には区立の九段中等も含めて11校あります。
公立中高一貫校の理念
公立中高一貫校の教育の基本理念として「未来を切り開くリーダーの育成」が掲げられており、単なる知識の詰め込みではなく、自分で問題を解決できる能力を持ち、リーダーシップを発揮できる子どもたち、すなわち将来の日本を担っていくリーダー人材の育成を公立中高一貫校は担っているのです。
東京都の最難関「公立中高一貫校」である小石川中等教育学校の「教育理念」や「育てたい生徒像」も下記の通りです。令和3年は東京大学に18人、京都大学に5人の合格者を出すなど実際に日本のリーダーを担う人材を創出していると言えると思います。
教育理念
小石川中等教育学校の教育理念は、「立志」、「開拓」、「創作」です。
この教育理念は、大正7年に府立五中として創設された当初から掲げられ、小石川高校を経て、100年以上に渡って継承されてきました。
この教育理念の下に、「自ら志を立て、自分が進む道を自ら切り拓き、新しい文化を創り出す」ことのできる人材の育成を目指しています。
育てたい生徒像
- 現状に満足せず、高い志をもち、自らの個性と能力を自ら開拓する生徒
- 国際社会に生きる日本人として、幅広い教養と豊かな感性及び高い語学力を身に付けた生徒
- 自然科学など様々な場面・分野で活躍できるリーダーを目指す志の高い生徒
公立中高一貫校の選抜方法は?
地域/学校により異なりますが公立中高一貫校では基本的に「適性検査」「報告書」「作文」で選考されています。
※地域や学校により「面接」や「二次検査」がおこなわれるところもあります。
ちなみに「適性検査」と呼ばれるペーパーテストは建前上、学力を問う試験は行ってはならないことになっているため「試験」ではなく「検査」という名称になっています。
適性検査では「読解力」や「仮説思考力」などが試されているようです。
「読解力」は文章を読んで理解する力も必要ですが、それだけではなくて出題者の意図を読み取ることも含めた力が求められるようです。また「仮説思考力」に関しては、日常の現象について、「なぜ」と疑問を持ち、仮説を立てる力などが重要なようです。
基本的に小学校で学ぶレベルの知識を元に思考力を試されるような検査なので多くの私立中学受験で求められる「深い知識」を前提とした暗記的な勉強が必要な受験ではないのも魅力的に感じました。
東京都の公立中高一貫校の選考方法
東京都の公立中高一貫校の11校は下記の「報告書」と「適性検査」の比率で合否を判断しています。
公立中高一貫校の魅力は?
公立中高一貫校の魅力は主に「一般の公立中学、高校と大きく変わらない学費」「高い進学実績」「短い受検準備期間」の3つです。
一般の公立中学、高校と大きく変わらない学費
公立中高一貫校のメリットの1つが学費が安いことです。ベネッセの発表によると公立(都立)中高一貫校の6年間の費用は354万円〜390万円で私立の780万円〜1,080万円と比べると半分以下になる可能性があります。
公立(都立)中高一貫校 費用 | |
学校教育費 | 25万円〜30万円程度 |
学校給食費 | 4万円〜5万円程度 |
学校外活動費 | 30万円程度 |
1年間合計 | 59万円〜65万円程度 |
6年間合計 | 350万円〜390万円程度 |
私立中高一貫校 費用 | |
学校教育費 | 100万円〜150万円程度 |
学校給食費 | - ※弁当持参が多い |
学校外活動費 | 30万円程度 |
1年間合計 | 130万円〜180万円程度 |
6年間合計 | 780万円〜1,080万円程度 |
出典:中高一貫校に通わせたい 6年間にかかる費用とそのリアル
高い進学実績
都立初の公立中高一貫校である白鴎高校が中高一貫校となって最初の卒業生の合格実績は、東京大学5 人、一橋大学2 人、東京工業大学3人、早稲田大学37人、慶應義塾大学15人、上智大学14人と難関大学への高い合格実績を残し、それ以後に開校した公立中高一貫校も含めて難関大学にコンスタントに卒業生を進学させていることも高い人気の理由となっています。
引用:AERA掲載情報
短い受検準備期間
私立中学受験の準備が小学校3年生くらいから開始されるのに対して公立中高一貫校は小学校5年生から開始されるケースが多いです。受検準備開始が6年生からでも合格している生徒が多くいます。
受検準備期間が短いことは子供の負担の違いはもちろん、費用にも直結しており保護者の費用負担が私立受験と比べると割安であるとも言えると思います。
東京都の公立中高一貫校の応募倍率
東京都教育委員会が発表した2022年度(令和4年度)東京都立中等教育学校と東京都立中学校の一般枠募集の受検状況を見ると都立10校の平均受検倍率は4.40倍で学校別の受検倍率は、三鷹中等教育の5.71倍がもっとも高く、白鷗高等学校附属4.98倍、立川国際中等教育4.88倍、桜修館中等教育4.81倍、両国高等学校附属4.57倍、大泉高等学校附属4.28倍、小石川中等教育4.15倍、南多摩中等教育4.14倍、富士高等学校附属3.68倍、武蔵高等学校附属2.94倍でした。
男女別でみると、男子は三鷹中等教育の5.49倍、女子は白鷗の5.98倍がもっとも高倍率でした。前年度と比べて受検倍率が増加したのは、富士高等学校附属、立川国際中等教育、三鷹中等教育の3校でした。
千代田区立九段中等教育学校は、区分A(千代田区内)は男子2.23倍、女子2.40倍、計2.31倍でした。区分B(東京都内)は男子4.40倍、女子6.08倍、計5.24倍でした。
公立中高一貫校受検最大の問題は、この高倍率です。
1年から2年もの期間を合格のために頑張るわけですから結果を出させてあげたいのが親心ですが倍率が5倍を超える学校もあるわけですから合格できるのは5人に1人以下で4人以上が不合格と言う過酷な受検です。
しかも公立と国立は併願は出来ませんので公立中高一貫校受検がメインだとすると1校しか受検できません。
都立中学受験が向いている子どもの特徴
1.知的好奇心が強い子供
日常の生活で、いろいろなことに興味を持つ知的好奇心が強い子供が向いていると思います。
私立中学受験のように「国語」「算数」「理科」「社会」など教科ごとの出題ではなくプログラミングの問題、環境に関する問題、国際化に関する問題、自然災害に関する問題など小学生にとって日常的にはなじみのないような分野の問題も出題されます。
ニュースで取り上げられる社会的な課題などに興味を持ち、自らの意見を持っている子供が求められていると思います。
2.論理的な思考ができる子
都立中高一貫校受検の適性検査の問題は問題文を、そのまま読んでも解けない問題があります。何を解くのかを特定して、問題を解くための情報を把握しないと解けない問題もあります。
また作文などの記述問題でも論理的構成が求められます。そのため論理的な思考ができると合格の確率が高まると思います。
3.いろいろな経験をしている子
公立中高一貫校の適性検査では、体験をもとにした作文が求められることが多いです。
例えば理科的問題で川の上流と下流の違いに関して問われるとして、教科書などで知識を持っているだけでは解けないような捻りのある出題がされたりします。
でもアウトドアでラフティングやキャニオニングなどを経験していると川の流れを体験として知識を習得していることで考えられたりします。
同じように日常的に料理をお手伝いしなが、材料に関する知識を得たりすると問題を取り組みやすくなったりすると思います。※実際に過去の適性検査では「家庭科」や「体育」「音楽」的な問題が出題されたこともあります。
特別な体験だけでなく、サッカークラブでレギュラーになるために努力した経験、ピアノの発表会に向けて頑張った経験など習い事などでの経験も作文などを書くときに役に立ちます。
なので、受験勉強のために小2、小3から受験塾での勉強しかしていないような子には適性検査は厳しいと思います。
4.試行錯誤するのが好きな子
持っている知識で効率よく問題を解く解法を知っているよりも試行錯誤しながら答えに辿り着くことを楽しめるような子が向いていると思います。
5.基礎がしっかりしている子
適性検査では計算問題単体で出題されることは、ほぼありません。
しかしグラフなどの数値から割合を求めて作文を書く問題などもあり桁数の多い計算や少数などを含む計算が必要とされるケースが多いです。
また漢字の問題なども、単体で出題されることは、ほぼありませんが作文を書く必要があるので小学校で習う漢字は全て書ける必要があります。作文で誤字(トメハネなど含む)や小学校で習う漢字がひらがなだったりすると減点になります。
なので計算力、漢字力など基礎が非常に重要です。
6.学校の成績が良い子
公立中高一貫校の選考内容でもご紹介しましたが小学校からの「報告書」が選考で使われるため小学校での評価が高いと有利だと思います。
具体的には学力だけでなく
- 忘れ物などをしない
- 授業に積極的に参加している
- 授業態度が良い
ことなども求められます。
都立中高一貫校に合格するための勉強方法
都立中高一貫校に合格するためには質の高い「基礎力」と各校の適性検査に合った「応用力」を身に付ける必要があります。小学校5年生までに小学校で習う内容を先取り学習出来ていると理想的です。
その上で小学校5年生から適性検査の過去問に取り組めるのが理想的なスケジュールです。
ただし合格するようなお子さんでも小6の夏休みくらいまでは志望校の過去問が「半分もできない」ことも珍しくありません。塾などでは「指示するまで過去問はやらせないで下さい」などと言われたりします。
小6の夏休みくらいまでに、どんな勉強をしたら良いかは別の記事で紹介しています。時間制限がなければ7割は出来るくらいの力が付いたら、あとは過去問を解く量を増やせば、どんどん得点が伸びていくと思います。
都立中に合格するためには専門塾に行かないといけないの?
うちは塾に行きましたが塾に行っていなくても合格することは可能だと思います。逆に塾に行っていても、行っていなくても保護者のサポートは絶対条件だと思います。
塾に任せっきりでは合格するのは厳しかったと思います。
では、どんな勉強をしたら良いのかを詳しくご紹介します。
小学校で習う内容をまんべんなく理解する。
適性検査は、小学校で習う範囲から応用した問題が出題されます。
そのため、まずは教科書の内容を徹底的に勉強して深く理解する必要があります。私立中学受験と違って知識をそのまま問われることは少ないので、暗記ではなく理解の質が重要です。
社会課題に興味を持つ
適性検査では、身近な社会課題に関連した問題が多く出題されています。
例えばSDGsに関連するような問題なども多くの学校で出題されています。小学生には高度な問題のような気もしますが、小学校でもSDGsに関しては勉強しています。
ただ学校で習う内容では適性検査を解くのは厳しいのも事実です。
対策としては、家族でニュースや新聞で取り上げられていることについて話し合ったりする習慣をつけることをおすすめします。
論理的思考力を鍛える
公立中高一貫校受検の適性検査の問題は問題文を、そのまま読んでも解けない問題があります。何を解くのかを特定して、問題を解くための情報を把握しないと解けない問題もあります。
また作文などの記述問題でも論理的構成が求められます。
この、論理的思考力は社会人になっても重要な力だと思います。
「漢字」「計算」などの基礎力と勉強習慣の定着
適性検査では、「漢字」や「計算」など問題が出題されることはほとんどありません。ただ基礎力をしっかり身につけることは非常に重要です。また、効果的な勉強習慣を身につけることも成功への鍵となります。以下に、それぞれのポイントについて詳しく説明します。
漢字
漢字は文章や問題文を理解する時に必要な力であるとともに適性検査では作文問題含む記述式の問題が出題されます。小学校で習う漢字が書けていないと減点の対象になりますので、しっかり漢字を覚えておきたいところです。
- 漢字ドリルや問題集を使って繰り返し漢字の読み書きを行う。
- 漢字の成り立ちや部首の意味を理解することで、覚えやすくなる。
- 毎日少しずつでも漢字の学習に取り組み、定期的に復習することが大切。
計算
適性検査では計算問題が出題されるケースはほぼありませんが、割合の問題など小数点以下の計算もしないと答えが出ない問題の頻繁に出題されます。適性検査の特徴として問題量が多く時間が足りない受検者が続出します。正確に素早く計算できることは大きな武器になります。
- 四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)の練習を積極的に行う。
- 難易度を徐々に上げながら練習することで、着実にスキルを向上させる。
- 必要な公式やルールを理解し、正確さとスピードを重視して練習する。
学習習慣
学習習慣を定着させることは公立中高一貫受検に挑戦する上で重要な要素です。
- 一定の時間を毎日勉強に割り当てることで、学習の習慣化を図る。
- 勉強の予定を立て、時間管理を意識することで無駄な時間を減らす。
- 自分に合った学習環境を整え、集中しやすい場所で勉強する。
- 褒賞や小さな目標を設定して、自己モチベーションを保つ。
継続的な努力と工夫が、公立中高一貫受検において基礎力の向上と勉強習慣の定着につながります。規則正しい学習スケジュールを組み、効果的な学習方法を取り入れることで、自信を持って受検に挑むことができるでしょう。そして、学習を楽しむ姿勢を忘れずに、目標に向かって取り組むことが重要です。
適性検査の問題に慣れる
小6になったら「公立中高一貫校適性検査問題集 全国版(通称:銀本)」で過去問演習をしたり
志望校の過去問を解いたりしますが、小4・小5の間は「作文」「資料問題」「グラフ問題」などに慣れておくことで合格の確率を高めることにつながると思います。
志望校の過去問を解いたりしますが、小4・小5の間は「作文」「資料問題」「グラフ問題」などに慣れておくことで合格の確率を高めることにつながると思います。
志望校の過去問は、「東京学参 中学別 入試シリーズ」がオススメです。銀本は網羅性は高いですが解説などは、ほとんどないので東京学参の中学別入試シリーズの詳しい解説がありがたいです。
都立中高一貫校の過去問
都立小石川中等教育学校
都立白鷗高等学校附属中学校
都立両国高等学校附属中学校
都立桜修館中等教育学校
都立富士高等学校附属中学校
都立大泉高等学校附属中学校
都立南多摩中等教育学校
都立立川国際中等教育学校
都立武蔵高等学校附属中学校
都立三鷹中等教育学校
区立九段中等教育学校
志望校の過去問は5~6周はしました。ただ志望校の過去問は直前期に本番に近い状態でやらせるために直前期までは、やらせなければ良かったと思いました。
うちは小6の夏から取り組んでしまったので直前期に本番と同じ時間に初見の問題と言うことで私立併願校の適性検査問題の過去問をやらせました。
都立中高一貫校の偏差値
都立中高一貫校は、「報告書」と「適性検査」という特殊な選考のため偏差値では計れない部分もあると思います。
四谷大塚の偏差値では都立小石川中等教育学校が偏差値67で最難関となっています。ただ「報告書」と「適性検査」という特殊な選考のため併願で受検している私立中学の偏差値の影響を受けている部分が大きいと思います。
模試などの偏差値などは参考程度に考えておいた方が良いと思います。
2022年度 塾ごとの都立中高一貫校合格実績
ここ数年の都立中高一貫校受検の合格実績ではenaが全校で実績No.1です。
次男がenaの体験授業を受けました。私も見学したのですが教室によって、全く雰囲気が違いました。うちは一番近い教室よりも2番目に近い教室の方が良いと判断しました。塾選びでは教室長の先生とお話したり、授業の様子を見学したりして選ぶことをオススメします。
都立小石川中 | 都立両国高附属中 | 都立武蔵高附属中 | 千代田区立九段中 | 都立桜修館中 | 都立立川国際中 | 都立大泉高附属中 | 都立南多摩中 | 都立白鴎高附属中 | 都立三鷹中 | 都立富士高附属中 | |
ena | 71名 | 80名 | 101名 | 64名 | 63名 | 125名 | 104名 | 96名 | 73名 | 87名 | 99名 |
栄光ゼミナール | 18名 | 22名 | 12名 | 24名 | 27名 | 11名 | 15名 | 21名 | 20名 | 25名 | 17名 |
早稲田アカデミー | 33名 | 7名 | 12名 | 11名 | 8名 | 6名 | 9名 | 1名 | 6名 | 7名 | 5名 |
日能研 | 12名 | 8名 | 10名 | 11名 | 16名 | 3名 | 8名 | 5名 | 4名 | 8名 | 3名 |
SAPIX | 36名 | 7名 | 15名 | 16名 | 15名 | 1名 | 2名 | 0名 | 0名 | 9名 | 2名 |
早稲田進学会 | 40名 | 6名 | 17名 | 0名 | 1名 | 8名 | 11名 | 7名 | 7名 | 9名 | 6名 |
早友学院 | 0名 | 27名 | 0名 | 1名 | 1名 | 0名 | 1名 | 0名 | 2名 | 0名 | 1名 |
大原予備校※21年実績 | - | - | - | 13名 | - | - | - | - | - | - | - |
塾なしで都立中高一貫校に合格することも不可能ではありません。
ただ通塾していなくても「enaの日特(日曜特訓)だけ行った」なんて声も多いですね。
塾の合格者数の発表を見る時の注意点
合格者数の集計方法が違うケースも
ただ注意が必要なのが各塾が発表している合格者数には集計方法に差があって、親が普通にイメージする「その塾に1年とか2年とか通って合格した生徒」だけでなく塾によっては「季節講習(夏期講習とか冬期講習とか)だけ受講した生徒」も対象にしていたり「各塾が主催している模試を受けた生徒」まで合格実績の対象にしているケースもあるようです。
合格者数の合計数でしかない
また各塾が発表している数字は各塾の基準で集計した合格者数の合計でしかありません。例えばA塾で小石川中を受験した生徒が100人いて合格者が15人、B塾は受験した生徒が10人いて8人合格だとすると、みなさんならA塾とB塾のどちらにお子さんを通わせたいと思いますか?
本当に重要なのは?
教室ごとの受検者数と合格者数
なので合格者数だけで塾を選ぶのは正しい判断ができていないケースもあると思います。
ただ矛盾しているように感じられるかもしれませんが合格実績は重要な判断基準ではあると思います。では、どのように判断すれば良いかと言うとネットの情報やチラシなどに掲載されている合格者数を鵜呑みにせず最寄りの教室に行って下記の数字を確認してください。
「この教室で都立中高一貫校コースを受講していた生徒さんで志望校に何人が受検して、何人が合格しましたか?」
私は説明を聞きに行った塾では必ず聞いていますが、基本的には全ての教室で教えてくれました。
まとめ
今回は都立中高一貫校に関して徹底解説しました。
まとめると都立中高一貫校を受検するメリットとデメリットは
です。
うちは都立ではありませんが神奈川県の公立中高一貫校に娘が合格しました。合格発表前は自己採点ではギリギリだったので、難しいかな?とも思いました。
合格発表前に妻や娘と話していたのは「受かったとしても、縁がなかったとしても公立中高一貫校受検に挑戦して良かったね」ってことでした。
本当に思考する力が付いたと思います。この力は仮に縁がなかったとしても高校受験、大学受験、社会に出てから役に立つ力だと感じました。
オンラインスクール
ちなみに、娘と息子の公立中高一貫校受検では「ena」「栄光ゼミナール」「臨海セミナー」「湘南ゼミナール」「中萬学院」など適性検査対策コースがある近所の塾はほとんど体験授業を受けさせてもらいました。
どの塾も15人~25人くらいの集団塾なので、塾の授業だけで合格力が付けられるのは、もともと適性検査への適性がある生徒だと感じます。
2022年に公立中高一貫校受検に挑戦した、うちの娘は6年生の秋の模試まで、合格圏外でした。(つまり6年生秋までは適性がなかったと言えると思います)そこから「このまま塾任せにしていたら合格できない…」と妻と私で過去問演習や作文の添削をして課題を1つ1つ潰していきました。
娘の経験から、2024年に公立中高一貫校受検に挑戦する息子も「塾任せ」にはせずに(ただし塾選びも体験授業などを複数校で受けて相性なども加味して、こだわって選びました)、適性検査で求められる能力を1つ1つ丁寧に身に付けさせるためにオンライン家庭教師を小5の秋から開始しました。
2023年より「読解力育成・作文添削講座(文系)」と「思考力育成講座(理系)」のオンライン少人数講座を開講しました。
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